2017年は日本・デンマーク外交樹立１５０周年にあたったため第２４回コンサートはデンマーク王国大使館後援にて＜記念行事＞の一環として、カール・ニールセン、ニルス・ゲーゼ、ランゲ＝ミュラー、フィニ・ヘンリクスといったデンマーク人作曲家の作品のみでプログラムを構成した。折よく、デンマークの『クラシック音楽の父』とも言われるニルス・ゲーゼの生誕２００年とも重なったことは偶然とはいえ、素晴らしいタイミングであった。ゲーゼやランゲ＝ミュラー、ヘンリクスはドイツ後期ロマン派を継ぐロマン溢れる美しい作品群を残しており、また、現代のデンマーク音楽を代表する作曲家、ニールセンの作品は誰の後をも追従しない、彼独自の画期的な作曲手法で書かれており、その個性的な音楽は彼の生きた時代を遥かに超え、先の時代へと先導する斬新さに満ちている。日本のクラシック音楽会では殆ど耳にすることのない、新しい魅力ある作品の数々を紹介出来たことは大変意義深いことだと思っている。苅田吉夫・元駐デンマーク王国大使をゲストに迎えて１５０年にも亘る日本・デンマーク相互友好関係の歴史やお国柄、国民性、大使の体験談など様々な話を伺うことが出来たことも、デンマークに対する興味や親しみを深めることに繋がったのではないかと思っている。