4度目の開催となった本事業では、昨年に続き公共施設・商業施設での大規模な無料展示に取り組むとともに、事業初年度(2021年)より継続実施している公募プログラム「Space Sharing Program」を国際公募展として開催したことで、国内ほかアジア、オセアニア、アフリカ、南米、ヨーロッパから58名(団体含む)のエントリーがあり、結果今年のフェスティバルは多様な国籍を持つ作家から出展いただくことができた。各プログラムを通じ開催地域に住む皆様や来場者の皆様に様々な表現を体験いただく機会に繋げることができたと考えている。
事業運営の面では、有料プログラムでの事業収益確保を図るなか、アート嗜好層以外の動員と顕在化していない鑑賞者層の開拓が重要であると考え、フェスティバルの認知向上のため無料展示、無料ワークショップの開催を行なった。今年は小金井 宮地楽器ホールでの大規模展示に加え、旧国立駅舎での展示プログラム、そして座・高円寺 Galleryアソビバでの一ヶ月間の展示など実施し、結果動員数および参加者数は前年比増となった。また小金井 宮地楽器ホール、及び座・高円寺より共催をいただくことができ、開催4年目で開催地域における基盤作りに進展をみることができた。
4年目の開催を終え、今後事業を継続してゆく中で、フェスティバル全体のクオリティの向上と関係各所の満足度(充足度)及び貢献度が比例してゆくよう、来場者・参加者、地域企業、開催施設やエリアの行政区にとっても有益な事業として提示できるよう努めてゆく。
今大会は例年と会場が異なり、多数変更箇所がありました。ランウェイの距離が市民会館より短くなりましたが、出場者は短いながらにも工夫を凝らしてパフォーマンスをしていました。
出場した高校生たちは、最初こそ戸惑っているようでしたが、練習を重ね、本番では全チームが元気に笑顔で入場していました。
例年同様、舞台正面に200インチの巨大スクリーンを設置し、大画面で映像を投影したことで臨場感のある舞台演出ができたと感じております。各チームによるステージ、ランウェイでのウォーキングもそれぞれ衣装にあわせたパフォーマンスをしており、審査員・観客の皆様によくPRできていました。最終審査会終了後は、毎年好評な出場者交流会を開催し、審査員から衣装のアドバイスをいただいたり、出場者同士で記念撮影している姿も見られました。
助成認定制度は函館野外劇様より助言をいただき登録いたしました。ご承認をいただきありがとうございました。ポスターやインスタグラム、協賛依頼のDMで周知をしましたが、函館野劇様のように、常設ホームページを設け継続的にPRすることがが必要と思いました。寄付件数は少数でしたが支援された方からはよい仕組みで協力しやすいという感想をいただきました。
常設会場のない地方都市で、伝統芸能の舞台、音楽、衣裳、演目、演技を市民の皆様に五感で体験していただけるようにと年1回の公演を続けております。今後も助成認定制度を生かして観覧くださる市民の方々のご負担をできるだけ抑えながら公演を継続し、伝統文化を広くまた将来に向けて伝えていきたいと思います。
初の海外アーティスト受入れであったが、Camila氏、Miao氏ともに、リサーチ・制作活動を通して、積極的に地元住民と交流する様子が見られた。地元住民の方も、通訳機等を使いながらコミュニケーションをとり、言語の壁を越えたつながりが生まれた。Camila氏が注目した「家族」「地域コミュニティ」といったテーマは、地域で暮らす中で大切にされてきた「絆(家族との絆、先祖との絆、神や仏との絆、地区の中での絆等)」を浮き彫りにした。Miao氏は「しめ縄」に興味をもち、その素材、技法、使途などを深掘りしていく中で、地域の祭礼やその祭礼に携わる地域の人々の暮らしにも触れることとなった。地域に根付く「祭り」という文化には、人々の自然や歴史への敬意、文化を守りつないでいく住民同士のつながりが見てとれた。アーティストの活動によってこれらの価値が再発見され、地域住民もまた自身の地域・家族・暮らしの中に潜む価値を再認識するきっかけとなった。
今回の活動をもって、主催者であるふくいArts Center and Residenceプロジェクト実行委員会は解散することとなったが、助成認定制度を通じてご寄付くださった方が中心となり、事業を継承する運びとなった。資金面の支援だけでなく、事業継承につながったことに感謝申し上げたい。
活動をしてみて
30回の節目を迎えた2024年度は、映画祭を支えていただいている皆さまのお力添えで、より充実した内容となり、地域の団体との連携もより感じられる「川崎」ならではの映画祭を実施することができました。しかしながら、事業収益のみでの実施は難しく、貴助成制度を利用される寄付をはじめ、協賛団体からのご厚志をいただき、無事に開催をすることが叶いました。ご寄付いただきました皆さまのご厚志と貴協議会のご高配に、改めまして感謝を申し上げます。
今年度は、新たな団体の協力の得て、バリアフリー上映を充実させることができた1年となりました。障がいのある方への「合理的配慮の提供」が民間事業者にも義務化され、「誰もが気軽に映画を劇場で楽しめる」ことを目標の一つに掲げる本映画祭では、今後もバリアフリー対応の充実に努め、共生社会づくりをめざしていきたいと考えております。