戦後80年そして被爆80年となる令和7年度の定期演奏会は、作品の根底に流れる「祈り」「平和」「生きる喜び」という一貫したテーマを、実演を通して改めて観客と演奏者双方が再認識することができ、何よりも世界的に平和の根幹が大きく揺らぎつつある現在こそ、広島で実演する意義を強く実感することができる活動となりました。特に第1回ひろしま国際指揮者コンクール優勝者の大井駿氏との弾き振りによるエネルギッシュな演奏には観客から大きな反響がありました。次世代の優れた芸術家の登壇が、混迷の時代に未来への明るい希望を観客に示し、楽団員と一体となって生きる喜びを体現した本活動は、我が国の絶え間ない芸術文化の発展と継承に繋がる活動であったと確信しております。そして本活動を通じ、被爆地・広島で活動する当団として改めて恒久平和へのメッセージを発信し、音楽による平和貢献を継続していく決意を新たにいたしました。当団は今後も吹奏楽分野から我が国の芸術文化発展に寄与し、真摯に芸術に向き合い、活動に邁進いたします。そして来年度もこれまでご寄付いただいた企業・個人の方々に加え、当団の活動理念にご賛同いただける方を積極的に募り、継続的にご支援いただけるよう活動して参ります。
今回の音楽祭では渡航費等の上昇に加え、企画内容を充実させるため肖像4公演ともに鍵盤楽器(ピアノ、チェンバロ)を使用する内容としたこと等から経費総額が前回の倍以上と大きくなったため、初めて入場料を3,000円から4,000円に値上げして臨んだ。チケット販売当初は従来より動きが鈍かったが、最終的には前回並みのお客様に来て頂くことができ、音楽祭が定着してきた手応えを感じられた一方で、「かるふぁん」助成認定制度を利用した寄付プログラムへの申し込みは前回より低調となるなど、今後の寄付集めには一定の課題を残した。
DA/LEDAの活動は趣旨の説明が難しく、また集客が難しい。子どもも大人も自分の歌を作るということがどういうことか今一よくわかっていない。また、1対1で行うワークショップなので、空いている時間にすべきこと「並走させるWork(手仕事)」の準備も大変である。しかし事業も実績と経験を積み、次第にワークの方法、準備、どこに対象を持っていくか、また、打ち合わせのポイント、などがスムーズにできるようになったと感じた。
今年度実施した普通級での「うたづくり」体験は、教科横断授業としての可能性を示し、なおかつ、学校教育の現場で、教育という営みの一環として実施するときに注意すべきことが明らかになった点が非常に良かった。子どもたちはいずれも反応がよく、終わった後も作った歌を歌いながら教室を去っていく様子、DA/LEDAにお手紙をくれる様子などがDA/LEDAメンバーに喜びを与えた。
「児童館様式」では、大勢の人数(60~80名)に、「まもりうた」を成立させるという試みだったが、こちらも無事に終了した。そして、「まもりうた」の胆の部分はどこであるか、ということが児童館の先生との振り返りであぶり出され、非常に大事な気づきを得ることができた。こちらは次年度にも継続する予定である。
済美養護学校、滋賀大学特別支援学校での「まもりうた」も非常に大きな喜びを分かち合えた。さらにこちらの活動は私たちのcoreの活動として大切に継続させていきたい。
本事業を実施者として担う中で、海外公演を成立させるための準備や調整の重要性を強く実感した。特に現地とのコミュニケーションや運営体制の構築においては、事前の想定を超える対応が求められ、柔軟な判断力と連携の重要性を学ぶ機会となった。
また、実施者として作品を海外に届ける責任を意識することで、表現や企画の在り方を改めて見直す契機ともなった。今回の経験を通じて得た知見や課題を今後の活動に活かし、より持続的かつ発展的な国際的活動へとつなげていきたい。
本事業においては、クラウドファンディングおよび企業メセナ協議会を通じた寄付募集の双方を実施したが、助成認定制度経路での利用申込みはなかった。
活動をしてみて
2025年12月10日・16日、「平和祈念コンサート」2公演を無事開催することが出来ました。
皆様から沢山の感動のお声を頂戴し、戦後80年の節目にこんなにも意味のある演奏会が実現出来たことを、誇りに思うと同時に、お世話になった沢山の方々に、感謝の気持ちでいっぱいです。
今この時だからこその、この企画。関係者の皆様に背中を押して頂き、今の全てをかけて開催したコンサートでした。試行錯誤の末、私達ならではのとても良いプログラムが出来、さらに広島の被爆ヴァイオリンが、私達の想像をはるかに超えて深く心に残る何かを与えてくれました。
音楽を通して平和への想いを皆様と分かち合えるひと時となったのではないかと自負いたしております。もっと沢山の方にお聴き頂きたかったというお声も多く頂き、今後様々な地域で再演できる機会を模索できればと思っています。
時間がない中、思い切って東京公演もやることにいたしましたが、そちらが思うように集客が出来ず、かなりの赤字となってしまいました。今回、赤字でも良いので沢山の方々にお聴き頂きたかったという想いがありましたので、それについては大変残念に思っています。また、企業メセナ協議会様を通したご寄付については、公演日からの募集となり、皆様にご案内はいたしましたが、残念ながら結果に繋がらなりませんでした。開催にあたり、企業メセナ協議会の皆さまには様々な形でご助言を賜りましたこと、心より御礼を申し上げます。