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なら国際映画祭2016

活動情報

活動ファンド SOMPOアート・ファンド
申請時期 第1回
活動地域 奈良県
活動ジャンル 映画
活動者名 特定非営利活動法人 なら国際映画祭実行委員会
活動名 なら国際映画祭2016
活動名(ふりがな) ならこくさいえいがさい
実施時期 2016年 9月 17日 ~ 2016年 9月 22日
会場 実施場所:奈良市ならまちセンター、奈良県文化会館、ホテルサンルート奈良、春日野園地、春日大社、猿沢池
所在地 :奈良県奈良市

活動完了報告

1、 オープニングセレモニー(春日野園地レッドカーペット・・・映画祭ゲスト、協賛企業、レッドカーペット会員の皆さんを紹介)
2、 新人監督コンペティション(世界中から集まった1700作品以上の中から8作品を選考 
3、 NARAtive2016ワールドプレミア上映(NARAtive2016「東の狼」上映)
4、 NARA-wave (学生作品上映会)
5、 星空上映会(春日野園地において夜間開催の野外上映会)
6、 尾花座復活上映会(ホテルサンルート会場で主に日本映画を上映)
7、 映画奉納(春日大社にて奉納上映、「アレクセイと泉」上映後に本殿の参拝と献灯)
8、 カンヌ国際映画祭招待作品上映
9、 Road to Cannes(河瀬直美と別所哲也氏による将来映画監督を目指す日本人映像作家強化養成プロジェクト)
10、 熊本復興支援チャリティー上映会(「うつくしい人」上映後に行定監督のトークショー、集まった募金は熊本復興支援へ)
11、 ならアートナイト(代表的な観光地、猿沢池でのアートプロジェクションのイベント、映画観客以外も楽しめる)
12、 キネコ国際映画祭とのコラボレーション(奈良県文化会館で行うキネコ国際映画祭、声優の生吹き替えによるアニメーションを上映)
13、 自転車発電上映会(ならまちセンター外広場、自転車を漕いで発電し、得た電力で映画上映する)
14、 OUT IN JAPAN×NIFF(写真家レスリー・キー協力。レスリー・キー写真展、「Eat With Me」を映画上映しその後ゲスト迎えてのトークディスカッション)
15、 クロージングセレモニー(ならまちセンター市民ホールにて「淵に立つ」を上映。コンペティション作品のゴールデンSHIKA賞、観客賞、審査員特別賞、NARA-wave作品のゴールデン子鹿賞を発表)

(2) 達成できたこと
第4回目となる「なら国際映画祭2016」は今までで最多の来場者があった。今年度、奈良市からの補助金が全額カットとなり、メディア報道にも多数露出した事により、逆に奈良で国際映画祭を開催しているという事を発信する機会ともなり、全国よりレッドカーペットクラブ会員の申込が2年前の10倍の約800名弱ほど集まった。また、奈良市が今年「東アジア文化都市」に制定されている事により、海外からの来場者も増加し、国内だけではなく海外にも広めることができた。
 広報活動にも力を入れた成果、メイン会場の「ならまちセンター」を中心に存在する複数の商店街全てから協力を得る事ができ、横断幕、のぼり設置、街頭アナウンスなどで街中を「なら国際映画祭」一色に盛り上げる事ができた。
 またボランティア参加者は260名を超え、学生(奈良女子大学、奈良県立大学、奈良教育大学、畿央大学、大阪経済法科大学、同志社女子大学、関西学院大学、近畿大学、神戸大学、他)・社会人だけではなく、地域の年配の方々にも参加いただくことができた。今年は例年より規模が大きくなったが、地域の人々の支えがあってこそ成り立つ映画祭であり、遠方からの来場者にも「どこの会場に行ってもボランティアスタッフの笑顔が素敵」という声を多数聞く事ができた。

(3) 現状の課題
文化事業として評価は高まってきており、観客動員も伸びてはいるが、安定して事業を運営できるだけの収入減は確保されていない。国・地方自治体・各種団体からの補助金、企業からの協賛金、チケット・物販収入がほぼ均等に収入として確保される状態が理想だが、未だ道半ばである。財政の不安定から、劣悪な環境におかれている事務局員の待遇改善も喫緊の課題。また、設備、収容人数ともに適正な状態で映画を上映できる会場も不足している。世界から、日本から、奈良県から、奈良市から期待される文化事業として成長していきたい。

(4) 今後の改善点
 上映作品数、観客動員数いずれも当初の想定よりも非常に増え、内容も充実したとはいうものの、運営には不備も多く場当たり的な対応も多々見受けられる。時間をかけて事業計画を立て、組織だった運営ができるようになりたい。基本的にボランティアによる運営で人数はそれなりに集められているが、対応が難しい専門的な企画も増えてきた。ボランティアの育成、関わる人々の更なる拡充が必要であるとともに、専門事業者との連携協働も必須。しかしながら、前項に記したとおり安定的な収入も得られていないことから、開催規模については慎重に見極めなければならない。
 国際的な文化事業として充実した内容であるのに、未だ広報が行き届いているとはいいがたい。海外広報力の強化も重要。

(5) 自己評価(地域活性化につながった点や活動実施による経済波及効果の算出などを定量または定性により活動における成果について自己評価をしてください)
 地域の活性化、文化の創造、海外発信の為に映像製作プロジェクトナラティブを継続して行っている。今年度は東吉野村に於いて海外スタッフとともに映画製作を行った。このことで東吉野村において経済効果はもとより、郷土愛の醸成、コミュニティの醸成など様々な影響を与えることができた。今後出来上がった作品を国内外で上映することで観光振興にもつなげ、更なる波及効果を期待する。
 また、本祭期間中の6日間は、スタッフ、招待者、観客が飲食、宿泊、買い物を楽しんだ。「奈良県観光客動体調査報告書平成27年」(奈良県観光局産業課)によると観光客の一人あたり消費額は宿泊客が25,683円、日帰り客が4,436円である。なら国際映画祭に訪れた31,451名のうち、この映画祭をメインとして訪れた人を約3分の2の2万人と仮定し、前掲の調査による観光客の宿泊・日帰り客割合(宿泊率9.8%)に基づいて計算すると、なら国際映画祭の開催によって約1億3千万円の観光消費額が発生したと推定できる。

(6) SOMPOアート・ファンドの助成を受けたことによるメリット
当法人の使命としてまず初めに掲げている「海外で活躍できる若い人材の育成」を実現する為、今年は主に次の二つのプログラムに注力した。
 まず、新企画「Road to Cannes」である。助成のおかげで、新企画を開催することができた。「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア」代表の別所哲也氏と、当団体エグゼクティブディレクターの河瀬直美が、日本人映画作家強化養成を目的にマスタークラスを実施。ゲストには深田晃司監督を迎え、若手映像作家12人がそれぞれの企画を持ち寄り、プレゼンテーションを行った。熱い討議が繰り広げられ、映像に携わる者同士の「繋がりの場」が現出した。新たな才能の芽がお互いに影響を与えながら育っていく実感のある良いプログラムとなった。今後、彼らの企画がさらに洗練され、映画作品として世に出ていくことを支援していきたい。
次に、学生映画コンペティション「NARAwave」である。今年度は才気に満ちた学生作品を多数集めることに成功し、また、その後の活路も切り開く支援ができた。例を挙げると向井啓太監督「チョコレートケーキと法隆寺」は視察に来ていた韓国の済州映画祭代表から招待され、海を渡ることになった。済州映画祭に於いて、さらに他の海外の映画祭からも招待され、向井監督の作品は拡がりを見せている。「若い人材を世界へ」という使命が実現でき、感無量である。また、今年から北米のフラハティ・フィルム・セミナーとの連携もでき、「フラハティ賞」を創設。水野さやか監督を選出し、フラハテイ・フィルム・セミナーへの参加権を授与した。今年、彼女の渡米を支援することになった。セミナー受講後の彼女の活躍を期待している。
以上のように、助成金のおかげで、若い人材のクリエイティビティを高め、支援する新たな活動を充実させることができ感謝している。将来映画監督を目指す若き人材の海外進出の後押しができたことは大変喜ばしい。
その他、国内外から招聘した映画監督、映画関係者、また観客らも交流を深める事ができ、今後の映画文化について語る場を提供する事ができた。地方都市で開催される小規模映画祭であるからこそ、また、奈良という歴史と文化の魅力にあふれた土地柄であるからこそ、このように交流を深めることができたのだと思う。
 
(7)活動実施における協力機関や他の協働団体の関与について団体名およびその内容
・ 奈良市(後援、会場使用料減免、市長参加)
・ 奈良県(後援、会場使用料減免、知事登壇)
・ 奈良市教育委員会(後援、市内小学校へのチラシ配布)
・ 読売新聞社(後援、記事掲載)
・ 関西学院大学、畿央大学、京都精華大学、同志社女子大学、奈良県立大学、奈良女子大学、大阪経済法科大学、帝塚山大学(ボランティア参加、説明会開催)
・ 小西通商店街振興組合、三条通橋本商親会、三条通ショッピングモール、下御門商店街協同組合、東向商店街協同組合、もちいどのセンター街協同組合、花芝商店街振興組合、東向北町自治会(のぼり設置、街頭放送、横断幕設置、チラシ配布、ポスター掲示)
・ ホ・スセリ、きずなカフェ、ギャラリーまつもり、きらっ都・奈良、藝育カフェSankaku(OUT IN JAPAN写真展示会場)
・ ゲストハウス粋、ザ・ディアパークイン、つのやゲストハウスアンドカフェバー、奈良町宿紀寺の家、パゴダホテル、ホテルサンルート奈良、旅館松前(宿泊協力)
・ KOTOWA奈良公園Premium View(クロージングパーティ協力)
・ なら瑠璃絵実行委員会、NPO法人なら燈花会(物品提供)
・ 近隣飲食店41店舗(チケット飲食協力)
・ 大阪アジアン映画祭 (ボランティア参加)
・ 山形国際ドキュメンタリー映画祭(ボランティア参加、映写協力、企画協力)
・ DigiCon6アジア(プログラム参加)
・ ショートショートフィルムフェスティバル&アジア(協働企画)
・ 認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ(企画協力)
・ 株式会社キノシタグループ(協賛)
・ 有限会社組画(協賛)
・ 朝日新聞東京本社(協賛)
・ 株式会社資生堂(協賛)
・ 医療法人南風会(協賛)
・ 富士通株式会社(協賛)
・ 奈良スバル株式会社(送迎車協賛)
・ 社会福祉法人恵福祉会ともえ学園(協賛)
・ 山本商事株式会社(協賛) 
・ 株式会社柿の葉すし本舗たなか(協賛)
・ Netflix株式会社(協賛)
・ アルファロメオ(協賛)
・ 近畿エデュケーションセンター(協賛)
・ 株式会社エヌ・アイ・プランニング(協賛)
・ 関西エアポート株式会社(協賛)
・ 社会福祉法人祥水園(協賛)
・ 江崎グリコ株式会社(協賛)
・ ビジュアルアーツ専門学校大阪(協賛)
・ ワコールホールディングス(協賛)
・ パークナードなら大森町(協賛)
・ ロート製薬株式会社(協賛)
・ 梅乃宿酒造株式会社(協賛)
・ シネマトグラファー(機材・映写協力)
・ モノリス(機材協力)
・ ホワイトライン(字幕製作協力)
・ 株式会社ドコモCS関西(携帯電話貸与)
・ 株式会社マル勝髙田商店(協賛)
・ 石井物産株式会社(協賛)
・ 岩崎歯科診療所(協賛)
・ 千房株式会社(協賛、広報協力)
・ 西日本電信電話株式会社(Wi-Fi貸与協力)
・ 株式会社成田(協賛、コピー機協賛)
・ 大倭印刷株式会社(協賛、看板製作)
・ 吹ノ戸建具店(協賛、会場設営協力)
その他

(8)集客人数
31,451名

 (9)媒体への露出(記事タイトル/媒体名/掲載年月日)
別紙参照

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