9回目の開催となるフェスティバル/トーキョー16では、「境界を越えて、新しい人へ」をテーマに16作品を上演。ポーランドの巨匠、クリスチャン・ルパの日本初来日公演をはじめ、日本の舞台芸術シーンを牽引する演出家たちによる新作公演や、国境やジャンルを越えたパートナーシップに基づく共同製作、東日本大震災の経験を経て生みだされた表現にも目を向けました。また、国際交流基金及び国際交流基金アジアセンターとの協働によりF/T14からスタートさせた「アジアシリーズ」の第3弾では、多民族社会と言われるマレーシアから、異なるバックグラウンドを持つ4組のアーティストを招聘。さらに今年から「まちなかパフォーマンスシリーズ」を立ち上げ、池袋東口で、ジャンルの異なる4つの演目を劇場外で上演。豊島区役所や南池袋公園内のカフェなど日常の延長線上で上演することで、舞台芸術の裾野を広げる活動に取り組みました。
　その他、シンポジウムや作品をより深めるためのトーク、映像上映、東京芸術劇場のアトリエや劇場ロビー、豊島区庁舎や図書館を活用した展示など、多彩なプログラムを展開。また、連携プログラムとして10月、11月に都内および東京近郊で開催された14の公演がF/T に参加したことで、東京の舞台芸術シーンを国内外へ広く発信しました。
　また、制作・広報のインターンシップ・プログラムを実施し28名を受け入れたほか、全国の学生を対象に参加者を募って「F/Tキャンパス」を開催しました。

【動員数】83,014人（内、主催プログラム28,744人）
【主催プログラム】『フェスティバルFUKUSHIMA!＠池袋西口公園』／プロジェクトFUKUSHIMA!+山岸清之進、『Woodcutters ― 伐採 ―』 ／クリスチャン・ルパ、イデビアン・クルー『シカク』 ／井手茂太、パク・グニョン×南山芸術センター『哀れ、兵士』 、『x / groove space』 ／セバスチャン・マティアス、マレビトの会『福島を上演する』／FM3『Buddha Boxing』、ドーレ・ホイヤーに捧ぐ『人間の激情』『アフェクテ』『エフェクテ』 ／スザンネ・リンケ、アジアシリーズ vol.3 マレーシア特集：ASWARA – マレーシア国立芸術文化遺産大学『BONDINGS』 、『POLITIKO』／ムン・カオ、インスタントカフェ・シアターカンパニー『NADIRAH』、『B.E.D.(Episode 5)』／リー・レンシン　まちなかパフォーマンスシリーズ：『ふくちゃんねる』／福田 毅、『うたの木』 ／森川弘和× 村上 渉× 吉田省念、ドキュントメント 『となり街の知らない踊り子』 、チェルフィッチュ 『あなたが彼女にしてあげられることは何もない』