活動ファンド | 社会創造アーツファンド Arts Fund |
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申請時期 | 2018年 第4回 |
活動地域 | 京都府 |
活動ジャンル | その他 |
活動者名 | ICOM京都大会2019組織委員会 |
活動名 | 国際博物館会議(ICOM)京都大会2019 |
活動名(ふりがな) | こくさいはくぶつかんかいぎあいこむきょうとたいかいにせんじゅうきゅう |
実施時期 | 2017年 4月 1日 ~ 2020年 1月 31日 |
会場 |
実施場所:国立京都国際会館(主会場) 所在地 :京都市左京区宝ヶ池 |
9月1日(日)諮問委員会、各委員会等理事会
9月2日(月)開会式、基調講演、パネルディスカッション、各国際委員会等、開会パーティー
9月3日(火)基調講演、パネルディスカッション、各国際委員会等、ソーシャルイベント
9月4日(水)基調講演、パネルディスカッション、各国際委員会等、ソーシャルイベント
9月5日(木)各国際委員会のオフサイトミーティング、ソーシャルイベント
9月6日(金)エクスカーション
9月7日(土)全体総会、諮問委員会、閉会式・パーティー
※9月2日~9月4日 展示会(ミュージアムフェア)開催
次のような成果をあげることができました。
▼日本から過去最大の参加者
ICOM京都大会参加者は、120の国と地域から、大会史上最多の4,590人。日本からの参加者も過去最多の1,866人。
▼「Museum」定義の見直し(ICOM規約改正)を議論
ICOMでは、2017年1月にMDPP(Committee for Museum Definition, Prospects and Potentials;博物館の定義、見通しと可能性に関する委員会)を設置し、各国際委員会や国内委員会でいくつかの共通の議題をもとにラウンドテーブル(円卓会議)を行うよう呼びかけました。その結果を集約し、2018年12月に「提言と報告(The Recommendations and the Report)」を執行役員会に提出し、全会一致で採択されました。これを受けて2019年5月20日を期限にウェブ上で広く意見を求め、269の意見が集まりました。9月3日の全体会合(プレナリー・セッション)及びワークショップでは、これらを踏まえた新たな博物館の定義について議論し、7日の臨時総会で採決される予定でしたが、早くて来年6月に予定されている年次総会に持ち越しとなりました。
▼大会決議文にアジア重視と「Museums as Cultural Hubs」が採択
事前に各国内委員会、国際委員会等に決議案の提案を求め、10本のうち最終的に6本が決議案として執行役員会に報告されました。うち2本はICOM日本が提案したもので、いずれもICOM-ASPAC並びにICOM中国、パキスタン、バングラデシュ及びモンゴル国内委員会から支持(endorse)を受け、ICOM日本委員会が提出した「The Integration of Asia into the ICOM Community(アジア地域のICOMコミュニティへの融合)」及び「Commitment to the Concept of ‘Museums as Cultural Hubs’(「Museums as Cultural Hubs」の理念の徹底)」の2本を含む5本が7日のICOM総会で採択されました。
▼アジア美術に関する全体会合(プレナリー・セッション)を開催
9月4日(水)の全体会合「世界のアジアアートと博物館」で、アジア美術と博物館がいかにして現地や外国の鑑賞者との結びつきを深めるか、また今後世界中の博物館と足並みをそろえることにより、どのようなメリットが期待できるかについて検討しました。ICOMの各国際委員会の議論は、ともすれば欧米主体になりがちだが、今回日本での開催であることを踏まえ、組織委員会の主導でアジアの視点からのテーマを、ICOM京都大会の全体会合として議論しました。同様の視点は、大会決議案にも反映しています。
▼新たに博物館防災国際委員会が発足
執行役員会議により、従来会長が指名する特別な委員会(Standing Committee)であったDRMC(Disaster Risk Management Committee:災害対策委員会)が、Disaster Resilient Museums Committee(ICOM-DRMC:博物館防災国際委員会)として再編成することが了承されました。ICOM京都大会期間中に最初のミーティングが開催され、新たに31番目の国際委員会として発足。これまで国連防災世界会議や世界津波博物館会議等を開催してきましたた我が国の活躍が期待されます。
▼ICOM大会初のマンガ・セッションを開催
9月4日(水)にパネル・ディスカッション「マンガ展の可能性と不可能性」が行われました。京都国際マンガミュージアムの伊藤遊氏及び京都精華大学の吉村和真氏のほか、大英博物館で「マンガ展」を企画したニコル・ルマニエール氏も登壇しました。これまでICOM大会でマンガを正面から取り上げて議論したことはなく、今後の展開が期待されます。
▼ICOM-OECDのセッションに京都市長が登壇
9月4日(水)にパネル・ディスカッション「博物館と地域発展」が行われ、門川大作京都市長が登壇しました。ICOMとOECDのLEED(地域経済雇用開発)はパートナー提携を結び調査研究を行い、2018年12月6~7日に開催されたOECDの会議で『Culture and Local Development : Maximising the Impact Guide for Local Governments, Communities and Museums(文化と地域の開発:最大限の成果を求めて-地方自治体、コミュニティ、ミュージアム向けガイド)』を公表しました。同書では、博物館が地域発展に貢献する可能性の高い分野として①文化発展と教育、➁経済発展と技術革新、③都市再生とコミュニティ開発、④社会的包括性、健康及び幸福感、⑤地域開発のための博物館の管理を掲げ、地域発展への効果を最大限に広げようとしています。