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岡山芸術交流2019

活動情報

活動ファンド SOMPOアート・ファンド
申請時期 第4回
活動地域 岡山県
活動ジャンル 美術、その他
活動者名 岡山芸術交流実行委員会
活動名 岡山芸術交流2019
活動名(ふりがな) おかやまげいじゅつこうりゅうにせんじゅうく
実施時期 2019年 5月 27日 ~ 2020年 2月 26日
会場 実施場所:岡山城を中心とする歴史・文化ゾーン(例:旧内山下小学校跡地、岡山城、後楽園外苑、岡山市立オリエント美術館、岡山県立美術館、林原美術館、天神山文化プラザ、岡山県庁前広場、岡山県立図書館、岡山県有地、石山公園)
所在地 :岡山県岡山市

活動完了報告

1. 活動概況
(1)国際現代アート展
岡山城周辺の歴史・文化ゾーンにおいて、芸術文化を活かした魅力的なまちづくりを市民一体となって進めるため3年に1回開催される国際現代美術展。
今回2回目に当たる「岡山芸術交流2019」では、アーティスティックディレクターのピエール・ユイグ氏が自ら選定したフランス・アメリカ・スイス等の海外アーティストらによって制作された現代アート作品を徒歩圏内に集積させて展示。非日常的な現代アートと歴史・文化遺産の魅力が融合した岡山を楽しめることをコンセプトとした。
〔テーマ〕 IF THE SNAKE もし蛇が
〔総合プロデューサー〕石川康晴(公益財団法人 石川文化振興財団理事長)
〔総合ディレクター〕 那須太郎(TARO NASU 代表/ギャラリスト)
〔アーティスティックディレクター〕 ピエール・ユイグ(フランス出身 アーティスト)
〔パブリックプログラムディレクター〕 木ノ下智恵子(大阪大学共創機構社学共創本部 准教授)
〔参加作家・作品数〕9か国18組・38作品
(2)パブリックプログラム
岡山内外の人・場所・文化資産の3つポテンシャルを活かし、「岡山芸術交流」が地域に開かれ、根ざし、持続・発展することを目的に、地元団体や専門家等との連携・協働により会期中18の企画を実施した。 参加者数 のべ1,184人
(例)シンポジウム、トークイベント、ゲストトーク、大原美術館 現代アートツアー、子どもナビ(対話型鑑賞)、哲学カフェなど
(3)地域への普及
・学校連携
岡山県内学校への来場交通費の補助や、鑑賞コースの案内、対話による鑑賞等の学校向けプログラムを実施。小中高等学校76校(のべ100校)が来場した。
・地域へのアウトリーチ 出前講座「現代アートを楽しもう」
一般市民向けとして市内の14公民館において、また子ども向けとして14校の小中高等学校で、現代アート鑑賞についての出前講座を実施した。
(4)ラーニングプログラム
アーティスティックディレクターであるピエール・ユイグ監修のもと、今回の展覧会の内容や背景を深く理解したいと積極的にのぞむ鑑賞者向けに行った。
・アーティストトーク
本展の参加アーティスト数名が参加、パネルディスカッション形式のトークイベント。参加者数約100人。
・原一男「極私的エロス 恋歌1974」上映
本展展示作品「反転資本」のインスピレーション源のひとつである映像作品を上映。来場者数39人。
・トークイベント、ワークショップ
アーティストグループグラスビードが、彼らに影響を与えたアーティストや哲学者などのゲストを招いて行うパネルディスカッションおよびディスカッション型のワークショップ。参加者数はトークイベント約50人、ワークショップ約30人。
・岡山県立図書館にて岡山芸術交流2019特設コーナーを設置
本展の関連書籍約40冊を閲覧可能な状態で設置。また、岡山芸術交流に来場した小中学生の感想文「お気に入りカード」もあわせて展示し、子どもの視線でとらえたアートの面白さを発信した。
(5)サポートスタッフの育成・運営
岡山芸術交流2019の会場運営(来場者の案内・誘導・作品看視等)を担うサポートスタッフを募集した。会場運営補助のみにとどまらず、現代アートに対する知識を養い、来場者に対し鑑賞補助ができるような内容の事前研修を行うなど人材育成に努めた。

2. 現状の課題
作品について、アート関係者や関心者層を中心に、非常に高い評価を得た一方で、「難解でわかりにくい」といった声も寄せられており、幅広い層をターゲットとするには一層の工夫・仕掛けが必要である。

3. 今後の改善点
サポートスタッフや関係団体と引き続き連携していくことで、広く市民に気軽に現代アートを楽しんでもらえる鑑賞方法の工夫や地域への普及を目的とした事業を継続的に企画・実施することで、地域への浸透を図っていく。

4. 自己評価
・参加者数:のべ311,731人(参考:前回 のべ234,136人)
・参加学校数:76校(のべ100校)(参考:前回 42校)     
・ボランティア登録者数:519人(参考:前回368人)
・来場者アンケートによる総合評価:とても良い47.7%(参考;前回 41.7%)
・パブリシティ効果:1,394百万円(参考:前回1,206百万円) 
・経済波及効果:2,268百万円(参考:前回2,048百万円)

5. SOMPOアート・ファンドの助成を受けたことによるメリット
 限られた財源の中で、海外作家の招聘や作品制作等に苦慮していたところ、SOMPOアート・ファンドから助成をいただけることで、充実した国際美術展を開催することが可能となった。
 また、信頼性の向上にも繋がり、他団体からも多くの後援や協力をいただくことができた。

6. 活動実施における協力機関や他の協働団体の関与について団体名およびその内容
<実行委員会構成団体>岡山市、岡山県、岡山商工会議所、公益財団法人石川文化振興財団など計16団体
<助成>SOMPOアート・ファンド、文化庁、一般財団法人地域創造、公益財団法人アイスタイル芸術スポーツ振興財団、
公益財団法人吉野石膏美術振興財団
<協賛>43企業・団体
<後援>ベルギー大使館、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、駐日アイルランド大使館、レバノン共和国大使館、在日メキシコ合衆国大使館、在日スイス大使館、駐大阪・神戸米国総領事館、ブリティッシュ・カウンシル
<協働>みるを楽しむ!アートナビ岡山(対話型鑑賞の支援) ほか多数
    
7. 媒体への露出
きょう開幕 岡山芸術交流2019 濃密なアートの秋/毎日新聞/2019年9月27日
岡山芸術交流 市中心部で開幕 超現実的 最先端アート/山陽新聞/2019年9月28日
ほか 新聞・テレビ・雑誌・ウェブ等に多数掲載、放送実績あり。

8. 成果
・岡山城、岡山後楽園周辺ゾーン内において、徒歩での回遊が可能な圏内に会場を複数配置するコンパクトな配置をコンセプトとし、様々な歴史的文化資源の特性を活かした展示を展開し、美術鑑賞と観光の融合を図ることができた。
・各展示会場での展示以外にも、会場をつなぐルート上に、見慣れた日常の街角風景と現代アートを融合させた屋外展示(無料)を配置し、回遊性を高めることとした。来場者からは「現代アートの鑑賞をしながら、まち歩きを楽しむことができた。」・「見慣れた景色が違って見え、まちの魅力の再発見に繋がった。」等との好評を得た。
・会場運営をサポートするボランティアであるサポートスタッフについて、約1年前から市内の高校・県内の大学や企業に向けて個別に案内し募集を図るなど、積極的な募集に努めたところ519名の登録があったほか、県内の小中学校来場の対応のために学校鑑賞ナビゲーターを養成し、サポートスタッフの研修の場で対話型鑑賞体験を実施してもらうなどの連携を図るなど、岡山市の芸術文化を支える人材の発掘・育成に繋がった。

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