1993年広島ウインドオーケストラは広島を中心に活躍するプロ演奏家により吹奏楽の素晴らしさ、そして音楽を通じ平和への願いを発信するため結成された。同年１０月第１回定期演奏会を開催。このコンサート以降、年２回の定期演奏会を開催する他、学校公演、慰問コンサートといった地域に根差す活動だけでなく、県内外からの依頼コンサート等現在までその活動範囲を広げている。
1999年第１１回定期演奏会が世界音楽祭“オーガスト・イン・ヒロシマ”の一環公演となる。2003年吹奏楽名曲集「バンド・クラシックス・ライブラリー」（ブレーンミュージック）の第１弾CD「春の猟犬」が発売、このシリーズは2009年までに全１２弾が製作され、現在も販売中のロングセラーとなる。結成１０周年記念第２０回定期演奏会ではユニセフ難民救済チャリティー募金事業を行う。2011年 下野竜也が音楽監督に就任。“邦人作品”・“芸術性を追求した吹奏楽”を核とした意欲的なプログラミングが始まる。下野&ＨＷＯ初となるCD「兼田敏ウインドオーケストラのための交響曲」はレコード芸術誌の特選盤として話題を集め、音楽の友社第４９回「レコード・アカデミー賞 特別部門 吹奏楽」を受賞。日本管打・吹奏楽会第２３回アカデミー賞（演奏部門）、第３５回広島文化賞、2014年度広島市民賞を受賞。しなやかで美しいサウンドと意欲的なプログラムが各方面から注目を集め、吹奏楽の新たな可能性を感じさせるプロフェッショナル吹奏楽団として、さらなる躍進を続けている。

新型コロナウイルスの影響を受け、当初予定していた第53回定期演奏会は5/30から１/22に延期しましたが中止となりました。第54回定期演奏会は、当初のプログラムから変更し、「オール・ジェイガー・プログラム」と題し、アメリカの作曲家ロバート・ジェイガー氏の作品を集め、感染拡大防止対策のため1時間程度の有観客公演とし、会場使用席数も半数以下にして実施しました。この公演にて演奏した「交響曲第3番」は日本初演であり、また今回の公演のためにジェイガー氏自ら大幅な楽譜の改訂を行ったため、改訂版としては世界初演という貴重な公演となりました。
またこの公演は後日有料動画配信を行い、様々な理由で来場が難しい方々にも当楽団の演奏を広く視聴していただくことができました。そして今回初めて、会場および動画配信において非売品の特典CD付チケットの販売を行い、観客層の更なる拡充に向けた取り組みを実施しました。
この公演は音楽専門誌においても高い評価を得ることができ、コロナ禍という困難な状況ではありましたが、これらの活動を今後の演奏活動の糧とし、これからも日本の芸術文化発展に尽力していく所存です。

【1】演目：広島ウインドオーケストラ第54回定期演奏会〈オール　ジェイガー　プログラム〉
　　日時：2020年10月24日　16:00開演
　　曲目１．ジェイガー：シンフォニア・ノビリッシマ　　　　　　　　　
　　　　２．ジェイガー：第３組曲　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　３．ジェイガー：交響曲第３番《The Grandeur of God》（日本初演）
　　指揮：下野竜也
　　演奏：広島ウインドオーケストラ

入場者数　１７３名