2020年2月29日に実施を予定していた「ドン・ジョヴァンニ（ハイライト）＆モーツァルト　レクイエム」は、自粛要請に従い2020年8月16日に延期しましたが、感染拡大、緊急事態宣言により、練習会場がすべて使えないという事態になり、再度、本年3月13日に2度目の延期を決定しました。
　その後ようやく2020年9月から、大和市内の学習センターにおいて、マスク着用の上での合唱練習が可能になり、文化庁からの芸術活動継続支援事業としての補助金をいただき、無観客によるトライアル公演を行うことができました。感染防止対策を施した上で、視覚的、音響的な面での課題を抽出するための実証実験を2020年11月12日行い、その課題を克服する手立てを考えた上で、2021年3月13日に本来ならば満席を目指していたのですが、来場者数を抑えて実施することとなりましたが、来場された方からは非常に好評を得ることができました。もともとの予定よりも1年以上もお待たせしてしまうことになりましたが、実際には、じっくりと準備をする期間が取れたこと、緊急事態宣言は延長されていましたが、状況が少し落ち着いてきた3月半ばになんとか実施できたことは、結果的にみるととても良かったと思われます。
　今回初の試みになりましたが、来場できない方に向けて、J:COMの協力を得て映像を撮影、有料配信を1週間行いました。本来ならば生の演奏を観ていただくことが望ましいのですが、来場者を抑えなければならなかった状況や、感染予防の観点から来場できなかった方がいらしたことを考えると、映像であってもご覧いただけたことで、この公演に興味を持っていただくことができ、今後の公演への期待感も高まったことが非常にありがたく、このコロナ禍だからこそできたことと言えると思います。
　今回のコロナ禍においては、厳しい面も多かったのですが、その制約のなかでもやれることを前向きにやっていくことで道が開けることもわかり、次の公演に向けて、協会一丸となって準備をしていくことの大事さを再認識することができました。