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採択活動一覧

アーカスプロジェクト2021いばらき

1994年から茨城県守谷市を拠点に「芸術をつうじた地域社会づくり」を行ってきたアーカスプロジェクト。

今年度は、以下の活動を中心に、芸術の魅力を伝えながら、風通しのよい地域社会づくりを目指します。




 ・国内外の芸術家を招聘し滞在制作を支援する
  アーティスト・イン・レジデンス(AIR)プログラム
 ・芸術の歴史をとおして想像し発想する力を育む公開講座「アートカレッジ」
 ・若手や経験豊かな芸術家が主導しながら感性や作る力を育むワークショップ

時代に合わせて成長を続けるアーカスプロジェクトの活動に、ぜひご寄付をお願いします!

また、コロナ禍における取組みとして、アートカレッジはオンラインでも同時開催する予定です。遠方からのご参加もお待ちしております!

活動詳細は、以下リンクからアーカスプロジェクトホームページをご覧ください。
特に、2022年3月5日~27日は、アーティスト・イン・レジデンスの成果発表として特設ウェブサイトを公開します。ぜひご閲覧ください。

活動情報

活動ファンド 助成認定制度
申請時期 2021年 第2回
活動地域 茨城県
活動ジャンル 美術
活動者名 アーカスプロジェクト実行委員会
活動名 アーカスプロジェクト2021いばらき
活動名(ふりがな) あーかすぷろじぇくとにせんにじゅういちいばらき
実施時期 2021年 4月 1日 ~ 2022年 3月 31日
会場 実施場所:アーカススタジオ他
所在地 :茨城県守谷市

活動完了報告

イエヴァ・ラウドゥセパのシングルチャンネル・ビデオ

【助成】令和3年度文化庁アーティスト・イン・レジデンス活動支援事業
【後援(AIR事業)】国際交流基金
【協賛】全27者
【事業協力】大子町
【ネットワーク】Res Artis、AIR NETWORK Japan
【運営】アーカスプロジェクト実行委員会

【プログラム内容】
1アーティスト・イン・レジデンスプログラム
(1)公募によるアーティスト・イン・ レジデンスプログラム(海外:オンライン、日本:オンサイト)
・招聘数:4組
 イエヴァ・ラウドゥセパ[ラトビア]
 ミロナリウ (クロディアナ・ミローナ&ユァン・チュン・リウ)[アルバニア&台湾]
 オル太(6人組)[日本]
 マリョライン・ファン・デル・ロー[オランダ]
・審査員 : 井關悠氏 (水戸芸術館現代美術センター 学芸員)
     野村 しのぶ氏 東京オ ペ ラシティアート ギャラリーシニア・キュレーター
アーカスプロジェクト
・応募件数: 233 件 (外国籍者 233 件)
 52の国と地域 (欧州113件、北米45件、アジア31件、中南米26件、その他18件)
・公募期間:4月8日~ 5月12日
・招聘期間:12月3日~ 2月25日(85日間)
①プログラム期間中のアーティストの活動
イエヴァ・ラウドゥセパとミロナリウ、オル太は、それぞれのリサーチテーマに合わせて制作し、オープンスタジオで成果発表をした。マリョラインは、オンラインで情報収集や専門家へのインタビューを行い、オンライン・ オープンスタジオでその過程を発表した。
■ イエヴァ・ラウドゥセパ
ソビエト連邦の映画監督アンドレイ・タルコフスキーの『惑星ソラリス』(1972)をモチーフに、過去から見た未来と、疫病が世界的に流行している現在から見る未来を重ね合わせ、未来に対する意識の両義性に光を当てた映像を制作した。
■ ミロナリウ
大日本帝国統治時代の台湾において、日本人の育種家によって生み出された蓬萊米という米の品種とその歴史についての映像作品を制作した。
■ オル太
アーカススタジオの近くの畑を借り、不耕起栽培を実践し農作物を育てた。 並行して、耕作地内に小屋を建てるべく、建築申請の手続きを行い、制作活動をおこなった。
■ マリョライン・ファン・デル・ロー
「桂の木」にまつわるリサーチを行い、香水デザイナーとの対話を通じた調査や、森林生態学者とのインタビューなど、オンラインでのリサーチ活動を行った。
②プログラム期間中のイベント
Ⅰオープンスタジオ(招待制)
開催日:2月11日・12日・13日
会場:アーカススタジオ
参加者:38名
内容:現地開催のオープンスタジオを招待制で実施。3組のアーティストの2年間に渡るプロジェクトの成果を公開。
Ⅱオンライン・オープンスタジオ
開催日:3月5日~27日(4月17日まで延長) 
会場:オンライン 
閲覧者:3月5日~27日 3,257名(参考:~4月17日 16,161名)
内容:特設サイトで世界に向けて成果発表を公開。アーティストの取り組んだプロジェクトを、テキストや写真、映像などさまざまな角度から紹介した。そのほかにも、アーティスト・トーク、関連トークの動画なども公開した。
Ⅲアーティスト・トーク
会場:オンライン公開
内容:アーティストの2年に渡るリサーチの成果を発表した。日英逐次通訳付きでオンライン公開することで、市民やアート関係者のみならず、海外へも発信することができた。
Ⅳトーク「作る、開く、解くから考えるエコロジー」(オープンスタジオ関連トーク)
会場:オンライン公開
登壇者:藤原辰史(農業史家)、小澤慶介(アーカスプロジェクト ディレクター)
内容:農業史研究者の藤原辰史氏を迎え、エコロジーの観点から、芸術や制作活動の未来を考察した。
③その他
国内アート関係者との交流
・飯田志保子氏(インディペンダントキュレーター)とのオンライン面会

(2)エクスチェンジ・レジデンシー・プログラム(海外のアート団体との連携プログラム)
 アーカスと海外の団体が連携し、双方が協議をして選出したアーティストやキュレーター、リサーチャーを派遣し合う、制作・リサーチ活動支援プログラム。
 今年度は、アーカスとセマ・ナンジレジデンシーが協働した。参加アーティストの井田大介は、セマ・ナンジレジデンシーがデジタル空間に構築したプラットフォームで、韓国国籍アーティスト4組、ドイツ国籍アーティスト1組と共同制作を行った。制作された作品は、デジタルフォーマットのプロジェクトとしてウェブサイト上で公開されたほか、ソウル市美術館で展覧会においても発表された。コロナ禍のなかで移動が制限されている社会状況において、オンラインでのレジデンスプログラムの枠組みとアーティストどうしの協働の可能性を追求し、提案した。
・連携団体:セマ・ナンジレジデンシー(SeMA Nanji Residency、韓国、ソウル)
・参加日本人アーティスト : 井田大介(日本)
・プログラム期間:1月5日~3月15日(70日間)
・展示期間:2022年5月26日~(3か月程度)*展示会場 ソウル市美術館、およびオンラインでの公開

(3)AIRブリッジ2021(国内におけるAIR活動の連携促進プログラム)
これまでのアーカスの実績を生かし、他のAIR実施団体(大子町)と連携し、AIRの知識と運営方法などを伝え、交流を重ねながら互いの活動の充実を図るプログラムで、アーティスト の狩野哲郎を大子アーティスト・イン・レジデンス(以下DAIR)に迎え、約30日間のAIRを実施した。非公開オンライン勉強会や報告会をとおして、県北の風土や文化に根差したAIRの継続的な運営方法についての課題や議論の共有を図った。滞在中、狩野は大子那須楮や狩猟にまつわる地域の歴史や生活文化など地元の方々への聞き取り調査をし、DAIRでオープンスタジオを実施し、活動の発表を行った。
①AIRブリッジ勉強会
開催日:10月29日
会場:大子フロント (非公開)
登壇者:狩野哲郎(参加アーティスト)、我妻直(大子町まちづくり課)、小澤慶介
参加者:つくば市文化芸術課文化振興係、大子町まちづくり課、アーカススタッフ
内容:大子町が2017年から行なっているAIR事業について、アーカスはアーカスのAIR事業の概要と歴史について、また狩野はこれまでに参加したAIRプログラムについて、それぞれ発表した。その後、大子町のAIRの今後の展開可能性について意見交換を行った。
②AIRブリッジ2021オープンスタジオ
開催日:11月5日(金)、6日(土)10:00~17:00
会場:大子アーティスト・イン・レジデンス(DAIR)
参加者:32名
内 容:狩野哲郎が計29日間DAIRに滞在して制作を行った成果を発表した。滞在中に徒歩や自転車、また車で辿った道を記した大子町の地図やリサーチに使った道具、また大子町産の八溝材などを組み合わせた彫刻作品を展示した。また、アーティスト・トークを行い、町内外から集まった鑑賞者と滞在制作中の逸話などとともに成果を分かち合った。
③AIRブリッジ2021報告会
開催日:11月23日(火祝)14:00~15:30
会場:アーカススタジオ
参加者:11 名
登壇者:狩野哲郎、我妻直、小澤慶介
内容:地域社会の資源をリサーチして作品制作に取り組むアーティスト(狩野哲郎)を招聘して行った、大子町にとっては新しい AIR の枠組みの意義について、大子町や狩野哲郎、またアーカスがそれぞれの視点で報告した。今後さらにそれを発展させるための課題の見極めも行った。

2地域プログラム
「見る」「作る」「学ぶ」(3本の柱)をコンセプトに、地域住民が身近にアートを体験する機会の創出や、芸術と教育の融合により、次代を担う子どもたちの豊かな創造力と柔軟な思考力を育む事業を行い、生涯学習を通じた豊かな地域創造を目指す。
①「アーカスを再び素晴らしい台座に」
アーティスト:冨井大裕
開催日:11月21日
会場:アーカススタジオ、もりや学びの里 B棟
参加者:16名
内容:2008年に「もりや学びの里」のために制作され、恒久設置された冨井大裕の彫刻作品が13 年ぶりにアップデートされ、さらに新作が加わった。この機会にアーティストを迎え、作品鑑賞ツアーとトークを行った。
②HIBINO HOSPITAL(日比野美術研究室付属病院放送部)Vol.77「ちぎって、はって、つなげて360°VR公開制作20人version in 守谷 meets 姫路」
※1999年より続くアーティスト日比野克彦によるワークショップシリーズ。今回で77回目。
アーティスト:日比野克彦
開催日:12月11日
会場:アーカススタジオ、もりや学びの里運動広場
参加者:26名
内容:学びの里の校庭の中心から見える風景360°を参加者の人数で分割して、それぞれの視点から描き、貼り絵を作成した。出来上がった貼り絵をすべてつなげて設置し、もうひとつの360°の空間を作成した。参加者はその空間に身を置くと、VRにも似た、しかしVRとは異なり参加者一人ひとりの主観がつくる風景を追体験することができる。
③アートカレッジ
ディレクターやコーディネーターが現代アートと社会の関係をわかりやすく読み解くレクチャー・シリーズ。(全3回開催)
9月18日 芸術が現代アートになるとき 参加者18名
11月21日 アートの脱中心化と脱植民地化を考える 参加者12名
3月19日 コレクティブ・ワーク、創造的労働 参加者34名 

3外部主催団体へのプログラム連携
■勉強会共同企画
主催:取手アートプロジェクト
開催日:9月3日(金)、10月5日(火)、2月11日(金祝)
会場:オンライン、たいけん美じゅつ場VIVA、アーカススタジオ
内容:茨城県南で長期に渡って活動をつづける2つのプロジェクト(取手アートプロジェクト、アーカスプロジェクト)が協力し魅力を相互に発信するため、勉強会を実施した。1回目では、それぞれのプロジェクトの成り立ち、共通点、違いを知るため、オンラインで勉強会を行い、2回目と3回目では、団体の活動拠点である、たいけん美じゅつ場VIVA、アーカススタジオをお互いに訪問し、現場視察した。
■もりや市民大学 総合コース「アーカスプロジェクトの現在、未来」
主催:もりや市民大学
開催日:10月2日
会場:守谷市民活動支援センター、オンライン
登壇者:小澤慶介
参加者:現地13名、オンライン7名
内容:アーカスのこれまでの歩みと現在の事業の概要について説明をした後、コロナ禍のAIRプログラムにおける工夫や新たな取り組みなどについて発表した。また、近隣の地方自治体にある美術系の大学との連携や県央・県北のアートプログラムとの関係づくり、また守谷市民に開かれたプログラムづくりなど、今後の展開の方向性についても市民と分かち合った。

オル太の耕す家:不確かな生成
エクスチェンジ・レジデンシー・プログラム 参加アーティストたちのミーティングの様子
AIRブリッジ2021 オープンスタジオでのアーティストと来場者の交流
HIBINO HOSPITAL
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