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みなとメディアミュージアム2020→2021

みなとメディアミュージアム(以下MMM)は、茨城県ひたちなか市那珂湊地区を中心に開催する地域芸術祭です。昨年は新型コロナウィルスの影響で初の延期となりましたが、2009年から毎年開催しています。

12回目を迎える今回のコンセプトは「語り得る可能性のすべて」です。当初は現地に赴くことを重視して考えたコンセプトでしたが、新型コロナの影響で、制限されたなかでのリサーチや活動を余儀なくされました。それでも、この状況下だからこそできることを試みながら、各アーティストは1年以上かけて作品を制作しております。どのような作品が展示されるのか、ぜひ楽しみにお待ちください。

私たちは、今後も継続的に芸術祭を開催することによって、那珂湊地区およびアーティストのみなさまを盛り上げていきたいと考えております。どうか皆様のご協力の程、何卒よろしくお願いいたします。

【開催概要】
タイトル|MMM2020→2021
会期|2021年 8⽉30⽇(月)〜9⽉11⽇(土)
開場時間|11:00〜18:00(最終日は16:00まで)
会場|那珂湊駅構内・那珂湊地区商店街・ひたちなか海浜鉄道湊線車両など
主催|みなとメディアミュージアム実行委員会
共催|宝塚大学、常磐大学
協力|一般社団法人新宿メディア芸術地域活性化推進協会
観覧料|無料

※新型コロナウイルスの影響により、日程・内容は変更や延期の可能性があります。あらかじめご了承ください

活動情報

活動ファンド 社会創造アーツファンド Arts Fund
申請時期 2021年 第2回
活動地域 茨城県
活動ジャンル 美術
活動者名 みなとメディアミュージアム
活動名 みなとメディアミュージアム2020→2021
活動名(ふりがな) みなとめでぃあみゅーじあむ2020とぅ2021
実施時期 2021年 4月 1日 ~ 2021年 12月 31日
会場 実施場所:茨城県ひたちなか市、 ひたちなか海浜鉄道湊線沿線(車両内、駅構内含む)
所在地 :茨城県ひたちなか市、 ひたちなか海浜鉄道湊線沿線(車両内、駅構内含む)

活動完了報告

みなとメディアミュージアム実行委員会

みなとメディアミュージアム実行委員会は茨城県ひたちなか市に所在する芸術団体である。今年度、本団体が主催となり、地域芸術祭「みなとメディアミュージアム2020→2021」の実施を企画した。結果として、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が10月まで長引いため変更を余儀なくされた。そこで、会期を延期した上で、規模を縮小せず、長期に渡る「みなとメディアミュージアム2020→2021(以下、MMM2021)」として実施した。具体的には、当初の会期を延期した上で、9月19日から11月28日までのロングラン開催として実施した。以降、本事業を時系列で整理して説明する。

まず、1〜3月は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大もあり、公式ウェブサイトを活用した気運醸成の施策を実践した。具体的には、公式ウェブサイト上での過去作品の紹介や作家紹介記事の執筆を依頼した。また、クラウドファウンディングの準備を進めた。3月1日には、8月30日から9月5日までとし、プレス発表を行った。さらに3月27日には、複数の入選作家による那珂湊フィールドワークを実施した。各会場を視察した他、コロナ禍でのフィールドワークの難しさを埋めるため、地域の協力を得て「那珂湊(開催地)の歴史を聞く会」を実施した。この会を通して、地域の背景知識を入選作家に提供できた。また、入選作家と地域住民が繋がり、MMM2021において住民参加型の大規模な作品が実現した。

4月以降もフィールドワークなど開催を前提として活動を行った。また、例年より現地視察が難しいことを踏まえ5月19日、24日、26日にオンライン地域交流会を開催し、地域住民による講演を実施した。さらに、事業の気運醸成と入選作家支援を目的としたクラウドファウンディング企画を実施した。結果、56人の支持、77万8500円を集めることに成功した。その他、この時期に1名の入選作家の辞退があったが、7月までは当事業の開催に向けて計画通り進んでいた。

しかし7月に日本全土で感染爆発が起こり、当団体があるひたちなか市の大規模音楽フェスが急遽中止となるなど、MMM2021の開催を取り巻く状況は急激に悪化した。これらの状況を踏まえ実行委員会を緊急開催し、年間行事の規模を縮小せず、この二企画を合流させ、9月19日から11月28日までの長期に渡るMMM2021として実施することを8月20日に決定した。その後、体調不良による1名の入選作家自体を除き、以降は計画通りに事業を実施することができた。また協賛について25団体から集めることができた。新型コロナウイルスの影響があり、現地での協賛の呼びかけが十分にできなかったため開催地からは減少した一方、地域外からの協賛は増えた。

MMM201では、13組(中、10組の新作)の入選作家が作品を展示した。大賞は、移動型アートパフォーマンス『神話行列〜降臨道中〜』を展開した・エコツミ・氏が獲得した。この作品は、・エコツミ・氏が地域住民との協働を通してアートパフォーマンスをつくりあげ、ひたちなか市那珂湊地区を練り歩く作品である。また、地域住民の関係構築に成功し、地域の伝統文化である「元町みろく」との協働が実践でき、過去のMMMにはない大規模な作品となった。この作品の実現には、先述のオンライン地域交流会で、地域住民ネットワークと作家が繋がったことが大きく貢献した。また、澁木智宏は地元の那珂湊中学校と、那珂湊第一小学校ワークショッププロジェクトは地元の那珂湊第一小学校と、法政大学国際文化学部稲垣立男研究室は那珂湊高校とのワークショップを含んだ作品制作である。そのため、これらはワークショップや教育普及プログラム的な側面も含んだ作品と言える。

MMM2021では、他にも新しい取り組みを数多く実施した。まず、新型コロナウイルス感染症の影響で現地まで赴けない来場者のために、ウェブサイトでの鑑賞環境を整えた。開催前は画像と文章により、開催後は実際の作品を動画撮影し、ウェブサイト上にアップロードした。また、地元のひたちなか市出身・在住の君嶋海裕氏を招待作家としてMMM2021への参加を依頼した。君嶋氏は地域住民を独自の制作手法により表現した『那珂湊で働く人々を描く』を制作し、『ひたちなか小売商業経営研究会賞』を受賞した。さらに観客との交流など来場者拡大に資する施策として、交流拠点「みなとのおへそ」を整備し、入選作家、地域住民、来場者の交流を促した。他にも広くアートの知識がない鑑賞者にも楽しんで頂くよう、キャプションやウェブ上の記事などで、作品や入選参加について丁寧に紹介するなど、来場者拡大に資する施策を実施した。結果500名(推定)程度の来場者に鑑賞してもらうことができた。

作品:Elliott Haigh + Nana Sawada 写真:小佐原孝幸
作品:柴原薫 写真:小佐原孝幸
作品:エコツミ 写真:小佐原孝幸
作品:三本木 歓 写真:小佐原孝幸
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