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採択活動一覧

オーケストラ・プロジェクト2021

オーケストラ・プロジェクトは、新しいオーケストラ作品の創造と発表のための運動を展開するという共通の目的意識を持って集った作曲家によるグループで、1979年に第1回公演を開催して以来、これまでに34回の自主的公演を行い、134曲の管弦楽曲を初演してきました。
通算36回目となる本公演、オーケストラ・プロジェクト2021は、「蘇る悠久の響き〜新たなる共生の時を」というサブ・タイトルの下で開催されます。
昨今の世界規模のコロナ感染症拡大による影響は、互いに響き合う場を共有するライブの音楽活動に厳しい制約をもたらしています。この未曽有の事態は、これまでに受け継がれてきた音楽の創作の息吹をたゆまず発展させる上で危機的な事態です。歴史的に音楽活動は世界情勢により常に左右されて来ました。しかし、それを乗り越えることによって、時代に大きな刻印を残す貴重な作品が生まれてきました。
そこで、私たちは「蘇る悠久の響き〜新たなる共生の時を」というキーワードのもと、音楽活動の停滞を打破する糸口を開き、豊麗な音響空間を共有する営みとは何であるかを、4人の作曲家によるオーケストラ作品によって問いかけます。

活動情報

活動ファンド 助成認定制度
申請時期 2021年 第3回
活動地域 東京都
活動ジャンル 音楽
活動者名 オーケストラ・プロジェクト
活動名 オーケストラ・プロジェクト2021
活動名(ふりがな) おーけすとらぷろじぇくと
実施時期 2021年 4月 5日 ~ 2022年 5月 8日
会場 実施場所:東京オペラシティコンサートホール
所在地 :東京都新宿区西新宿3-20-2
寄付金額 / 目標金額
1,000 / 3,000,000

活動完了報告

プレトーク

2021年12月1日(水)、公演を無事開催いたしました。今回のオーケストラ・プロジェクト2021では、前回まで引き続いて演奏を依頼していた東京交響楽団に替わり、新たに東京フィルハーモニー交響楽団に演奏を依頼致しました。(1987年の第5回公演以来34年ぶり、通算4度目の依頼。)また今回初めて、三ツ橋敬子さん(2010年第9回アルトゥーロ・トスカニーニ国際指揮者コンクールにて女性初の受賞者として準優勝)に指揮を依頼致しました。
 また独奏者として、若手の実力派三名、ピアノ独奏の北端祥人さん、ピアノ独奏の實川風さん、チェロ独奏の山澤慧さんを起用致しました。以上、若い方々に始めて演奏を依頼することによって、オーケストラ・プロジェクトにとっては大きな社会的使命の一つである「現代音楽演奏の新しい担い手を発掘する」ということに大きく寄与することができました。
 そして本番は、指揮の三ツ橋敬子さんと東京フィルハーモニー交響楽団、そして若い伸び盛りの独奏者三名というこのフレッシュな顔ぶれの方々が大変親身に、そして極めて誠実に真摯に取り組んで頂き、そのため、《新作ばかりの四曲の一気初演》という大変高度かつ実現困難な内容にも係わらず、完成度の高い、熱のこもった素晴らしい演奏が繰り広げられました。 
 公演終了後、プログラムにおける曲順が良く、聴きやすくて楽しい演奏会だったという声を数多く頂いています。
初演作品だけなので当然各曲がどの様な内容なのかは誰にも予測不能であるため予めプログラムの構成については予想しづらいことから、結果として好適な並び順だったとも言えますが、いずれにしても演奏会全体がよくまとまり、とても良い流れになっていました。
 そしてなにより、「演奏者全員の真剣で精一杯の誠意ある取り組みがその場の聴衆全員に確かに伝わることによって、稀に見るほどに生気に満ちた演奏会だった。」という好評を大勢の来場者から得る事ができましたことが最大の収穫だということを実感している次第です。
 一方で、入場者数:304名(有料入場者数:256名、招待者:48名)と、来場者が例年に比べてかなり少なかったことはいささか残念なことでした。コロナ感染症の影響も有るかもしれませんが、招待来場者が予想外に少なかったのは誤算です。今回は感染予防の観点から全席指定、それも隔席での半数配席で開催し、来場者多数の場合の座席確保を勘案してエリアを分けて割り振ったのですが、招待者専用に用意した2階席、3階席には比較的空席が多く見受けられました。ただ幸いなことに、一般来場者の多い前売り、当日券対象エリアの1階席はまずまずの着席数だったので、その点は恵まれたことであったと思います。
 反省点としてひとつ挙げられるのは、雑誌社、新聞社での「読者招待」の応募数が大変多かったのにも関わらず、座席確保を考慮して招待数を絞りすぎたことです。プログラムの内容、構成と優れた演奏に対して来場者から大変な高評価を頂いた演奏会であったことを鑑みるにつけ、もっと多くのお客様に聴いていただきたかったと思っている次第です。

Prog1_小坂作品
Prog2_小山作品
Prog3_平井作品
Prog4_国枝作品
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