活動ファンド | 助成認定制度 |
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申請時期 | 2022年 第1回 |
活動地域 | 栃木県 |
活動ジャンル | 音楽 |
活動者名 | 那須クラシック音楽祭実行委員会 |
活動名 | 第3回那須クラシック音楽祭 コンサート&アカデミー |
活動名(ふりがな) | だいさんかいなすくらしっくおんがくさいこんさーとあんどあかでみー |
実施時期 | 2022年 3月 1日 ~ 2022年 12月 31日 |
会場 |
実施場所:那須町文化センター 弦楽亭 割烹石山 石の美術館 那須野が原ハーモニーホール 所在地 :〒329-3215栃木県那須郡那須町大字寺子乙2567-10 〒325-0302 那須町高久丙1147-101 〒325-0056那須塩原市本町5-5 〒329-3443 那須町芦野2717-5 〒324-0041栃木県大田原市本町1-2703-6 |
寄付金額 / 目標金額 |
0円 /
2,000,000円
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『第3回那須クラシック音楽祭』の実施報告書
2022年は、なお続く新型コロナウィルス感染に加え、2月のロシアによるウクライナ侵攻で、私たちの生活はいろいろな制約と物価高に追い込まれた1年でもありました。
そうした中、私たちが取り組んだ「第3回那須クラシック音楽祭コンサート&アカデミー」は、10月1日から12月11日まで、那須地方の各施設で多彩なイベントを開催して、無事終了することができました。
ここに、ご後援・協賛、ご寄付をいただいた皆様方に、第3回の取り組みについてご報告し、衷心より感謝申し上げるとともに、引き続きのご支援を賜りますよう、重ねてお願い致します。
豊かな大自然が身近にあって、那須御用邸もあり、温泉とおいしい食事、そして多くのレジャー施設が完備されている那須。そこで、『本格的なクラシック音楽が気軽に楽しめるイベントを』と、私たちが取り組み始めたこの音楽祭は2018年に第1回を開催、そして、昨年2021年、第2回を開催致しました。
今回の本コンサートのメインイベントは、昨年の第2回で、コロナ禍により延期を余儀なくされた『ベートーヴェン:交響曲第九番「合唱付き」』。私たちは《万難を排して》実施致しました。特に合唱練習は、2019年、団員として応募したほとんどの方が、継続して参加しました。2021年秋以降に再募集もあり栃木県内はもとより福島県、首都圏、愛知県などからの参加もあり、2022年春から、コロナ感染症予防、健康管理に努めながら練習に励み、11月27日、那須町文化センターで、本番の日を迎えました。
プロ・アマ混成による弦楽亭室内楽オーケストラが第1楽章から演奏、合唱団員たちは、第4楽章を見事なハーモニーで歌い上げ、詰めかけた約360人の聴衆を魅了しました。
他にも有料の本コンサートを4件、10~11月に開催しました。その中で、2台のピアノを4人のピアニストが弾く「2台8手連弾ピアノコンサート」を、那須野が原ハーモニーホール(大田原市)大ホールで開催しました。しかしながら、入場者数は、予想よりかなり少ない状況でした。同じ時間帯に小ホール、交流ホールでピアノの発表会などがあったことなどが影響しているかもしれませんが、課題を残しました。
前回に引き続き、「ピアノアカデミー」を今回も開催しました。プロのピアニストからレッスンを受けた後、修了コンサートを那須町芦野の「石の美術館STONE PLAZA」で開催し、その上位2人(金賞=高校1年女子、小学4年女子=銀賞)による入賞者記念コンサートが12月11日、弦楽亭(那須町)で行われました。
また今回も、ホテルのロビーや道の駅、カフェ、アウトレットなどの施設で、無料のストリートミュージックや、ワンコインコンサート、チャリティコンサート、協賛企業を会場に無料コンサートを開催しました。
以下、第3回那須クラシック音楽祭の実施内容について、具体的にご報告させていただきます。
■後援をいただいた団体・企業は次の通りです。
栃木県/栃木県教育委員会/那須町/那須町教育員会/那須塩原市/那須塩原市教育委員会/大田原市/大田原市教育委員会/白河市/白河市教育委員会/朝日新聞宇都宮総局/エフエム栃木/共同通信社宇都宮支局/産経新聞社宇都宮支局/下野新聞社/東京新聞宇都宮支局/とちぎテレビ/毎日新聞宇都宮支局/読売新聞宇都宮支局/那須町観光協会/那須町商工会/那須高原作家協会
■協賛をいただいた団体・企業は次の通りです
赤澤良子ピアノ教室/居酒屋大寛/ヴィラージュ那須高原/うどん匠人 岡本/おかしの城 那須ハートランド/カフェロルモ/割烹石山/川崎工務店/川嶋工務店/菅間記念病院/弦楽亭/蔵楽/幸和/コミュニティガーデン那須倶楽部/STAR☆FIST/田丸家/中国四川飯店 鈴/デジタルアートSPIRITREALM7/東急ハーヴェストクラブ那須/那須芦野・石の美術館STONE PLAZA/那須オルゴール美術館/那須クラシックカー博物館/那須高原森のスタジオ/那須町商工会/那須モンゴリアンビレッジ テンゲル/ひらやまオートサービス/ベリージェネ/ホテルエピナール那須/ホテルサンバレー那須/見川医院/森のカフェ 風雅/旅館石川荘/Rossi(ロッシ)/uphydn
■公益社団法人メセナ協議会より「芸術・文化の那須地域への普及向上に資する活動、および芸術、文化による那須地域社会の創造に寄与する活動である」と認定されました。
◇第3回那須クラシック音楽祭コンサート&アカデミーの具体的な取り組み
★【本コンサート(有料)】
②11月3日(祝木) 石田泰尚ヴァイオリンリサイタル
④11月12日(土) サクスフォーンとピアノのデュオコンサート
⑤11月13日(日) ミュージックワークショップ
上記のコンサートは演者のスケジュールが合わずに見送りになりました。
新たに「N響メンバーによる室内楽コンサート」と「花崎薫、野田清隆 ベートーヴェン チェロとピアノのための作品 全曲演奏会Vol.1」が行われました。
■「N響メンバーによる室内楽コンサート」(10月23日〈日〉午後2時開演/弦楽亭。入場料3000円。入場者53人)=弦楽亭との共催。NHK交響楽団で活躍中のヴィオリン宮川奈々さん、同・村尾隆人さん、ヴィオラ三国レイチェル由依さん、チェロ三戸正秀さん、コントラバス岡本潤さんと、若手からベテランまで5人の弦楽奏者が出演して、素晴らしい演奏を披露しました。演奏曲目はJ.M.シュペルガーの「三重奏曲 ニ長調」、E.v.ドホナーニの「セレナーデ」、そしてドヴォルザークの「弦楽五重奏Op.77」。最後の曲では、民族主義的な要素を盛り込んだ豊かな叙情性を湛えたスラヴ風の楽想を聴くことができました。
また、今回は<アートとコラボレーションするコンサート>として、地元のアーティストに作品を持ち寄っていただき、会場に展示し、目で見ても楽しいコンサートとなりました。
■①「2台8手連弾ピアノコンサート」(10月30日〈日〉午後2開演/那須野が原ハーモニーホール大ホール。入場料前売り3000円、当日3500円。入場者87人)=ピアノは、御邊典一さん(東京音楽大准教授)、白石光隆さん(東京藝術大ピアノ科、お茶の水女子大の非常勤講師)と、榊原紀保子さん、安里佳子さん。それに打楽器・岩下美香さん。
演奏曲目は、モーツァルト「2台のピアノのためのソナタK.448」(御邊/白石)、ドヴォルザーク「スラヴ舞曲より op.72-8 op.46-1」(白石/御邊)、ヨハン・シュトラウス2世「美しく青きドナウ」(白石/御邊)、F.ロウ「マイフェアレディより 君住む街~素敵だと思わない?~踊り明かそう」(榊原/白石)、A.メンケン「アラジンより アホールニューワールド」(安/御邊)、R.ロジャース「サウンド オブ ミュージックより ドレミの歌」(安/御邊)、スメタナ「我が祖国より モルダウ(JULIA SCHIEGNITZ編曲)」(2台8手+岩下)、エルガー「威風堂々(VIRGINA SPEIDEN CARPER編曲)」(2台8手+岩下)。前半は、御邊、白石さんが、漫画「のだめカンタービレ」でもおなじみの「2台のピアノのためのソナタK.448」や、シュトラウス2世のウィンナ・ワルツの代名詞ともいわれる「美しく青きドナウ」などを披露。休憩後には、さらに榊原さん、安さんも加わっての連弾を披露し、後半の名曲2曲は、4人と打楽器の岩下さんも出演しての迫力あるアンサンブルを披露しました。
ただ、少し残念だったことは、この豪華で、珍しい「2台8手」によるピアノコンサートを、多くの方々に鑑賞してもらうことができなかったことです。私たちは、前売り券の売れ行きが芳しくなかったことから、特に栃木県北にあるピアノ教室に「中学生以下は無料」と特別入場券を送付して、集客に努めました。しかし、前述の通り、ハーモニーホールでは当日、大ホール以外の2つのホールで、子供たちのピアノ教室の発表会があったことも影響したのかもしれません。結果として、本来聴いて欲しかった人たち、聴きたかった人たちに機会が与えられず、寂しい聴衆数となってしまいましたが、演奏自体はとても素晴らしく、「聴いてよかった」と満足してお帰りになった方々がほとんどでした。
■③「ヴァイオリンと篳篥(ひちりき)と筝・地歌三味線コンサート」(11月6日〈日〉午後2時開演/那須塩原市・黒磯駅前「割烹石山」。入場料2500円。入場者21人)=「那須塩原音楽のまちをつくる会」との共催。同会代表の高橋貞春さんは、国立音楽大器楽科卒のクラリネット奏者で、日本クラリネット協会理事も務めております。昨年の第2回で開催予定でしたが、コロナ禍のため今年に延期された企画です。矢野晴子(ヴァイオリン=音楽祭実行委代表)、中村仁美さん(篳篥)、竹澤悦子さん(筝・地歌三味線)の東京藝術大卒業生3人と、高橋さんのクラリネットによる洋楽と邦楽がコラボした、不思議な世界を醸し出すユニークなコンサートとなりました。宮城道雄作曲「春の海」(ヴィオリンと筝)や、竹澤さん作曲の「へちま」(ヴィオリンと三味線)、雅楽「越天楽」(篳篥と筝)などの演奏がホールに広がりました。後半では、矢野が、ケルト音楽の雰囲気たっぷりに、日本の豊かな自然の中にいる妖精をイメージしながら作曲した「妖精出没地帯」(ヴァイオリンと篳篥、クラリネット)、やはり、矢野の作曲「高原に生きる」(篳篥とヴァイオリン、三味線)など、珍しい和洋の楽器の組み合わせによる演奏が静かに響き渡りました。
那須クラシック音楽祭実行委員会と那須塩原音楽のまちをつくる会との「共催」コンサートは、次回以降も前向きに検討していきたいと思っております。
■「花崎薫、野田清隆 ベートーヴェン チェロとピアノのための作品 全曲演奏会Vol.1」(11月20日〈日〉午後2時開演/弦楽亭。入場料3000円。観客54人)=弦楽亭との共催。チェロの花崎薫さんは、エルデーディ弦楽四重奏団創設者の一人で、長年、新日本フィルの首席チェロ奏者を務め、現在、愛知県立芸術大学音楽学部教授。ピアノの野田清隆さんは、読売日響、日本フィルなどのソリストで東京学芸大学准教授。チェロが「通奏低音楽器」から「独奏楽器」として扱われるようになったのは、18世紀半ばといわれています。ハイドンが弦楽四重奏曲などを通じてチェロの可能性を引き出し、さらにベートーヴェンが、独奏チェロとピアノという全く新しい組み合わせの曲を作りました。ベートーヴェンには、チェロとピアノための作品は、2曲セットで書かれた2組を含め5曲ありますが、この2人による全曲演奏会の第1弾として「第1番ヘ長調Op.5-1」と「第2番ト短調Op.5-2」が演奏されました。
この他に、ベートーヴェンが変奏曲に作曲し、わが国では表彰式などでもおなじみの、ヘンデルのオラトリオ「ユダス・マカベウス」から「〈見よ、勇者の帰還を〉の主題による12の変奏曲ト長調WoO45」と、モーツァルトの「魔笛」から「〈娘っ子でも女房でも〉の主題による12の変奏曲ヘ長調Op.66」も演奏され、その美しい旋律がホールを包みました。
今回は「Vol.1コンサート」でしたので、次は「Vol.2」、「Vol.3」と継続していくコンサートになる予定です。
■⑥「ベートーヴェン第九コンサート」(11月27日〈土〉午後1時開演/那須町文化センター。入場料前売り1500円、当日2000円。入場者359人)=那須クラシック音楽祭関係者及び、実行委員たちにとって念願のコンサートの開催が、全関係者の努力によって開演にこぎつけ、第3回那須クラシック音楽祭のプログラムを締めくくるのにとてもふさわしいコンサートとなりました。
那須クラシック音楽祭では昨年の第2回で演奏する予定で、合唱団員を広く募って準備を進めておりましたが、新型コロナウィルスの感染拡大もあって、中止という苦渋の選択となりしばらく練習ができない状態が続きましたが2022年春から練習が再開され合唱団員たち60人は練習に励みました。合唱団員は地元那須町のほか県内を中心に福島県、東京都内、名古屋市などからの参加がありました。最高齢は87歳の女性(アルト)。また団員の約4割の方が「第九を歌うのは初めて」で、「第九を歌いたい」という強い思いの人たちでした。
3月から隔週土曜日、那須高原公民館を会場にして、青木澄子さん(那須地区文化協会音楽部長)らのレッスン指導を受け、各パートの補講も約30回行われました。10月からは、指揮者柴田真郁さんが合唱のためだけに、また11月からはプロとアマチュアによる弦楽亭室内オーケストラ(40人)の指揮に駆けつけてくださり、練習に熱が入りました。最後の数日には、弦楽亭室内オーケストラと合唱団の総合リハーサルを重ねて、本番に臨みました。
一方、実行委員会では当初、「小学生以下無料」で入場券を販売しましたが、一人でも多くの若い人たちにも聴いてもらいたいとの思いから「中学生以下無料」に拡大してPRに努めました。その甲斐もあり、家族で当日券を求めるお客さまもおりました。
会場の那須町文化センター大ホールの収容定員は1000人で、当日は入場者の手指の消毒・検温・隣同士の客席を空ける、などコロナ感染予防対策を万全にしました。
『ベートーヴェン:交響曲第九番「合唱付き」』は晩年の大傑作です。弦楽亭室内オーケストラのメンバー40人は、矢野晴子(コンサートミストレス・ヴァイオリン)を中心に、山本直人さん(オーボエ)、山川永太郎さん(トランペット)、石川了一さん(ファゴット)、川瀬達也さん(ティンパニー)、海和伸子さん(ヴァイオリン)、小林明子さん(ヴィオラ)、矢野晶子さん(チェロ)、村松裕子さん(コントラバス)の国内外で活躍中の演奏家8人も加わって、演奏に厚みが加わりました。
第3楽章終了後、ソリストとして活躍中の高橋美咲さん(ソプラノ)、藤井麻美さん(メゾソプラノ)、荏原孝弥さん(テノール)、伊良波良真さん(バリトン)とともに、56人の合唱団員が入場しました。
第4楽章の演奏が始まって、伊良波さんの「O Freunde, nicht diese Töne!(おお友よ、これらの音ではない!)」との独唱、続いての合唱「Freude, schöner Götterfunken(歓び、美しい神々の火花)…・」と、ホールに歌声が広響き渡りました。
演奏時間約75分というベートーヴェン最後の、最大(楽器編成・独唱・合唱)、最長の交響曲です。その演奏が終わると、大ホールは大きな拍手で包まれました。オーケストラのメンバーと合唱団員たちからは、満ち足りた表情がうかがえました。その合唱団員の中には腰の手術、心臓の手術を行い本番を迎えることができた方もおられます。喉(のど)の手術を乗り越えてステージに立ったという82歳の女性もおりました。女性を手術した医師もわざわざ訪れ、「本当に<医師冥利>に尽きます」と話していたのが、とても印象的でした。
受付には、オーケストラ員や合唱団員の方へと、たくさんのお祝いの花束が届けられていました。
この『ベートーヴェン第九コンサート』をもって、第3回那須クラシック音楽祭の本コンサートは終了しました。
★【アカデミー】
「第2回」に引き続き指導する楽器は「ピアノ」でした。その「ピアニストの卵」たち9人は、大田原市の那須野が原ハーモニーホールで、プロピアニストの新納洋介さんと鈴木直美さんから直接、レッスンを受けました。彼らは、動画審査を経た小学4年生~大学院生(9歳~24歳)の男3人、女6人。彼らの出身地は、地元栃木県内だけでなく福島、東京、千葉、神奈川、山梨の各都県に広がり、昨年に続いて応募した人も複数いて、アカデミーにおける指導力に期待を寄せる受講生の気持ちが反映されておりました。
新納さんは東京藝術大卒業後、パリ地方国立音楽院上級コースを1位で修了、フランスの国歌演奏家資格を得ており、第49回マリア・カナルス国際コンクール2位、パリ・マドレーヌ・ドゥ・ヴァルマルトゥピアノコンクール第1位 など国際コンクールで上位入賞を果たしているピアニストです。現在、国立音楽大、東京藝術大などで後進の指導にも当たっています。鈴木さんは国立音楽大卒業後、渡米、イースタン・ミシガン州立大音楽部で修士号を取得、2年連続で最優秀芸術賞を受賞。さらに、ルイジアナ州立大に推薦入学し、音楽芸術博士号を取得、両大学では教壇にも立っています。国内外で演奏活動をする一方、千葉県大網白里市内にピアノスクールを開設して、全日本ピアノ指導者協会正会員として後進の指導にも当たっています。
アカデミーは10月1日、那須野が原ハーモニーホールの小ホールと交流ホールで、新納さん、鈴木さんが、受講生1人ずつ、各30分の公開の個人レッスンを行いました。昼休みには、新納さんによるミニコンサートがありました。
受講生たちはレッスンの合間、レッスン後などを利用して、実行委が確保したピアノ教室や宿泊先のホテルなどで練習を重ねて、 翌2日、那須町芦野にある「石の美術館STONE PLAZA」で開かれた修了演奏会に臨みました。
会場は、新国立競技場を設計した名建築家・隅研吾氏設計による美術館の中にある芦野石で作られている石倉ギャラリーです。美術館への来館者も立ち寄るなど、会場には約80人の聴衆が詰めかけました。9人は、講師の先生から指導を受けたことを踏まえて、見事な演奏を披露しました。
全員の演奏が終った後、「もう一度、聴きたい演奏者3人に○を付ける」という「聴衆参加型」の投票(47人が参加)と、講師2人の厳正な審査が行われました。審査の発表までの間、ピアノの鈴木さん、チェロの矢野晶子さん、それにヴァイオリンの矢野晴子による演奏会がありました。
審査結果は以下の通りでした。新納さんは「本当にレベルが高くて、私にとっても有意義なレッスンになりました」と話しておりました。
◎1位(金賞)=坂本ちひろさん 東京芸術大学音楽学部付属音楽高校1年(東京都出身)◇演奏曲目=プロコフィエフ「ソナタ3番」
◎2位(銀賞)=鈴木麻莉歌さん 福島県郡山市・郡山ザベリオ学園小学校4年◇演奏曲目=グリーク「ノクターン」、モシュコクスキ「20の小練習曲Op.91より 第7番」
◎3位(銅賞)=飯沼彩衣さん(21歳) 栃木県宇都宮市◇演奏曲目=リスト「バラード2番」
◎4位(オルゴール賞)=山本智貴さん(14) 横浜市◇演奏曲目=ショパン「スケルツォ第2番Op.91より 第7番
金賞の坂本さんと銀賞の鈴木さんのふたりは12月11日(日)、弦楽亭で開かれた「上位入賞者コンサート」で、約40人の聴衆を前に、アカデミーでの演奏曲以外の曲を披露、アンコールにも応えていました。
アカデミーを受講した若いピアニストたちの更なる飛躍が、とても楽しみです。
今回、レッスン、終了演奏会の模様を、実行委員会スタッフが撮影した動画をDVDにして有料で頒布することになり、希望者を募ったところ、ほとんどのレッスン受講者に頒布することになりました。
★【「ストリート ミュージック」(~街角に音楽~)と「ワンコインコンサート」「協賛コンサート」「チャリティコンサート」】
那須クラシック音楽祭のPRを兼ねて、21年の第2回に引き続き第3回でも、道の駅やカフェ、美術館、ホテルのロビー、アウトレットなどで、アマチュアのバンドや個人による無料のコンサート、プロの演奏者によるワンコイン(500円)コンサートを開いたほか、協賛していただいた施設でもコンサートを開催しました。道の駅那須高原友愛の森でのストリートミュージックでは、栃木県立黒磯高校吹奏楽部の出演もありました。
第2回では、コロナ禍による緊急事態宣言発令中とあって、公共施設や一部の民間施設でキャンセルがありましたが、第3回ではそういうこともなく好意的に受け入れていただき、新規の開催会場もありました。感謝申し上げます。各会場では、本コンサートのチラシを配布してPRに努めました。
私たちは、有料の本コンサートとアカデミー、そして、このストリートミュージックを「那須クラシック音楽祭」の「三本立て企画」として、これからも充実させていきたいと思っております。
開催会場は次の通りです。
■<ストリートミュージック>①道の駅那須高原友愛の森=6/5、7/24、8/21②弦楽四重奏でくつろぐティーコンサート=8/28、11/25カフェ杉と胡桃③音楽の日in那須ガーデンアウトレット=9/4④アフタヌーンコンサート=10/8、那須まちづくり広場⑤宵の散策ステージ(那須町湯本温泉街)=10/16、10/22⑥オルゴール美術館=11/13
■<チャリティコンサート>①Café&Gallery BUZZ=9/18
■<ワンコインコンサート>①ギャラリーバーン=11/13②カフェ 杉と胡桃=10/22、11/25
■<協賛コンサート>①お菓子の城那須ハートランド心森カフェ=10/29、塩谷真理さん(フルート)、豊田和子さん(ファゴット)、藤中亜津子さん(ピアノ)②ホテルサンバレー那須サンバレー美術館=11/5、中村仁美さん(篳篥)、竹澤悦子さん(筝・三味線) ③菅間記念病院内かんかんアカデミー、ぴんぴんアカデミー=11/7、矢野晴子(ヴィオリン)、矢野晶子さん(チェロ)④ホテルエピナール那須=11/12、Megumiさん(クラリネット)、Keiさん(ヴィオリン)
★【音楽祭のPRについて】
実行委員会では、那須クラシック音楽祭を広く告知するために、後援や協賛をいただいた自治体、団体、企業等の協力を求めました。その結果、
①後援をいただいた那須町、那須塩原市、大田原市の広報紙には、9月~11月号に、イベント情報として掲載されました。
②初めての試みとして、JR東日本の那須塩原駅改札口付近にポスターの掲出(有料)に取り組みました。 9月13日から11月28日までの11週間、掲出され、乗降客にPRしました。
③ポスターの無料掲出も、後援、協賛していただいた団体だけでなく、図書館や公共のホールなどにもお願いしました。
④新聞への掲載も下野新聞には音楽祭について、また真岡新聞は、第九コンサートについて事前に取り上げていただきました。しかし他の新聞への掲載がなく、今後の課題でもあり、掲載協力を求めていきたいと思っております。
⑤音楽祭の日程、内容については、音楽祭のWebページ(https://ncmf.site)を通じてPRしました。
⑥今回、特に協賛していただいた施設21団体の協力を得て、施設スタッフが出演して、その施設の紹介を兼ねて音楽祭についてPRする動画を撮影・編集して、ユーチューブ(https://www.youtube.com/watch?v=rMtgtT8SG5U)にアップしました。
12月11日のピアノアカデミー上位入賞者コンサートで、第3回那須クラシック音楽祭はすべてのイベントを終えました。第2回では、新型コロナウィルス感染の広がりで厳しい環境下でしたが、今回も引き続き、感染防止対策を講じながらの開催準備を進めました。その過程で多くの方々の物心両面でのご協力・支援をいただき、事故もなく無事終了できたことに感謝申し上げます。また、個々のイベント開催の過程で、多くの方々からご助言をいただきました。ありがとうございました。
第3回那須クラシック音楽祭コンサート&アカデミーは12/11ピアノアカデミー上位入賞者コンサートで全て終了します。今までのコンサート入り状況は今一つで苦しい経済状態になっております。ぜひ皆様の温かい支援を宜しくお願い致します。
① 今回はメインイベントのひとつとして「ベートーヴェンの交響曲第九番「合唱付き」」を全楽章弦楽亭室内オーケストラと那須町民が中心の那須クラシック音楽祭合唱団で演奏することです。2020年がベートーヴェン生誕 250 周年にあたることからの選曲でしたが2021年も引き続き、広く合唱団員を募集、県内外から100人ほどが集まりましたがコロナ禍の中、練習が思うようにできず2021年開催はあきらめ2022年第3回那須クラシック音楽祭の一環として開催します。
② ピアノの響きを思いっきり楽しみたいと2台ピアノ4人の演奏者によるコンサートを企画しています。会場は全国でもトップクラスの響きの良さを誇る那須野が原ハーモニーホールです。
③ プロ奏者が、直接指導する「アカデミー」を開催します。今年はピアノコースです。
若い力大きく羽ばたく場所です。那須から世界で活躍する音楽家の登場が待ち遠しいです。
ほかにもコンサートとしては④ヴァイオリンと和楽器の篳篥(ひちりき)と地歌三味線による珍しい合奏⑤N響メンバーによる室内楽コンサート⑥チェロリサイタル等多彩な内容を計画しております。会場も、那須町文化センター、弦楽亭、那須野が原ハーモニーホールに加え、黒磯駅前にある割烹石山の千鶴の間、、石の美術館が加わる予定です。無料コンサートの会場も、ホテル内のロビーや教会などを予定にしております。 そして第2回那須クラシック音楽祭で発足させたプロジェクトを引き続き開催予定です。
➃ストリートミュージック(街角に音楽)
那須クラシック音楽祭の期間中はあちらこちらで何か音楽が聞こえる。ジャンルもクラシックと限らず形態も編成も自由に募集による演奏者で開催予定です。コンサート入場料は無しでお届けしますのでぶらっとお立ち寄りください。