トロールの森はJR西荻窪駅周辺から都立善福寺公園にかけての地域を舞台にした国際野外アート展であり、今年で21年目を迎える。地域の住民、教育機関、また参加アーティストが実行委員会を組織し運営に当たっている。自治体や企業などの経済的、政治的な事情ではなく、芸術文化を希求する要望により開催されていることが特徴的である。小学校や大学など教育機関との密接な連携により、子供や次世代に向けて、アートの価値を伝え、実践するための重要な機会となっている。
2022年度のテーマを「Signs~きざし~」と定め作品公募を実施した。
待ったなしの気候危機に終わりの見えない新型感染症、争いの絶えない世界と右肩下がりのニッポン…。「出口なし」の閉塞感が蔓延する時代にアートにできることは何かを問いかけた。不確実な未来を照らす光を捉えること。炭鉱のカナリアのように、かすかな変化に気づくこと。一人ひとりに、社会に、「きざし」を伝えるアート作品が集まり、展示を開催した。
開催：2022年11月3日～11月23日
来場者：12000名
参加アーティスト：54組
WS：
桃井第四小学校/本箱制作、言葉の積み木、傘作品、景色を切り取る作品、服作り、竹の作品作り、ボートペイント
今川図書館：本箱制作　
シンポジウム：今川図書館において「トロールの森のあゆみとこれから」
ガイドツアー：ツアーに変えてアーティストデイとしてアーティストによる作品解説を2日間開催
鑑賞授業：桃井第四小学校、一般に向けて野外での授業、子どもたちとアーティストの手紙のやり取り等