【取組全体の目的・概要】
地域の若年層には東日本大震災の記憶や経験がない方たちが増えてきおり、防災の意識や防潮堤の意義などを把握していないことが多い。そこで、美術家を招き、大小のタイルなどを使用したモザイクタイルアート作品を製作するワークショップ等を開催し、完成した作品を防潮堤に展示することにより、防潮堤の美術と自然災害の記憶である海側と山側を行き交うことで、更なる防災意識を高めることができる。東日本大震災の記憶や自然と向き合うこと、地域を越えた文化を育むことを目的とし、ブルーのタイルでラインを繋ぐ。

【取組の効果・特徴】
効果： 防潮堤があれば津波から逃れられると考えている住民がいることや、若年層の中には防潮堤の向こう側に海があることを知らない住民が、ワークショップでタイル作品を制作し防潮堤に展示することを通して、防潮堤の高さではこれまでの津波の高さよりは低いということや海のそばに住んでいることを実感してもらい地震・津波への防災意識を高めることができると考えている。
特徴： タイル作品で防潮堤を彩ることにより住民のみならず旅行客の注意を引くことができ、該当地域のみならずそれ以外の地域への防災意識への発展へとつなげていくことができる。また、ワークショップや防潮堤への展示設置においては幅広い世代の市民が集まるため、世代間交流の機会を設けることができる。

【活動を通した具体的な効果】
◯防災意識の醸造
・子どもたちがアート活動を楽しみながら、防潮堤の向こうに海があること、三陸の自然の美しさと怖さ、有事の行動についてなどを学ぶ機会となった。
◯世代間交流を通して地域を知る／生きがいとなる／まちづくりの一端を担う
ワークショップや設置作業等を通して、異世代間の交流が図られたことで
・子どもたちが地域の文化、歴史、自然災害についてより深く知る機会となった。
・子どもたちの生き生きと楽しむ姿を見て、ともに活動することで、人的・物的被害を受けた大人の心の癒しとなり、生きがいを創出することができた。
・中学生〜大学生世代の小さな子供の世話をする体験やボランティアとして運営携わる体験、地域住民が企画運営やを通して、この事業に参加する意義やまちづくりの一端を担うことについて考えるきっかけとなった。
◯新たな癒しの場、集いの場、観光スポット作り
・タイルアートで彩られた防潮堤が地元住民の目を引き、新たな集いの場の創出につながった。
【スケジュール・イベント実績】
ー準備会及びモザイクタイルWS(ワークショップ )ー
取組内容
・三陸沿岸を想起させる動物、植物などのモチーフに色とりどりのタイルを貼った作品を制作、WSの準備及び作品仕上げ作業。


1. 内容：作品・タイル在庫整理等（準備等）
日時：2023/12/13-29
場所：みんなのしるし事務所
対象者：市民
人数（実／延べ）：100/150

2. 内容：WS準備（準備等）
日時：2024/1/14-18, 2024/2/7-8
場所：みんなのしるし
対象者：市民
人数（実／延べ）：35/40

3. 内容：アウトリーチ（WS）
日時：2024/2/8
場所：川原アパート
対象者：市民
人数：10

4. 内容：アウトリーチ（WS）
日時：2024/2/9
場所：大船渡保育園
対象者：園児職員、市民
人数：70

5. 内容：フリーワークショップ（WS）
日時：2024/2/10-12
場所：みんなのしるし
対象者：市民
人数（実／延べ）：50/60

6. 内容：アウトリーチ（WS）
日時：2024/2/13
場所：気仙光陵支援学校
対象者：児童、職員
人数：50

7. 内容：アウトリーチ（WS）
日時：2024/2/14
場所：明和保育園
対象者：園児職員、市民
人数：40

8. 内容：アウトリーチ（WS）釜石
日時：2024/2/15
場所：双葉学童育成クラブ
対象者：児童職員、市民
人数：40

9. 内容：アウトリーチ（WS）陸前高田
日時：2024/2/16
場所：りんご学童育成クラブ
対象者：児童職員、市民
人数：50

10. 内容：フリーワークショップ（WS)
日時：2024/2/17-18
場所：みんなのしるし
対象者：市民
人数（実／延べ）：40/50

11. 内容：作品仕上げ・設置準備（準備等）
日時：2024/2/19-29
場所：みんなのしるし
対象者：園児、職員
人数（実／延べ）：150/180

12. 内容：防潮堤設置・イベント準備（準備等)
日時：2024/3/4-9
場所：防潮堤
対象者：市民
人数（実／延べ）：120/200

ー防潮堤展示イベントー
取組内容
・WSで作成したタイルを大船渡市防潮堤に貼った。
・参加者・来賓を募り、展示開始イベントを行った。（参加者、見学者、来賓、スタッフボランティア）

イベント内容：
「セバスティアンの黄金探検」は、謎かけと宝探しが両方楽しめる、三陸ブルーラインプロジェクトの展示イベント。黄金伝説からヒントを得た歴史ミステリーを解くことで金の鉱脈を見つけよう!!
◉イベントのハイライト
● 謎解き宝探し：セバスティアンの日記から謎を解き、黄金の鉱脈を探検
● 地域の歴史探求：津波のこと、地域の歴史や文化に触れる
● ワークショップ：青の帽子作りワークショップあり

1. 内容：防潮堤設置・イベント準備（準備等)
日時：2024/3/4-9
場所：防潮堤
対象者：市民
人数（実／延べ）：120/200

2. 内容：展示開始イベント
日時：2024/3/15
場所：サン・アンドレス公園
対象者：市民
人数：300