都民交響楽団では、友の会の会員をはじめとするクラシックファンの皆様に、廉価な第九演奏会をお届けすることを継続的に行なっております。しかし、今回の演奏会では舞台の付帯設備などに多大な支出が発生し、大きな赤字を出しました。寄付の集まりも良いとはいえないため、今後の継続については慎重に考えて行きたく考えています。
楽器の安全な運搬、団員のスムーズな移動など島嶼部での演奏会には多くの苦労が伴います。しかし、音楽教室を聴かれた小中学生の皆さんからは、CDでは味わえない迫力を感じたとか、目の前に並ぶ多様な楽器に興味をそそられたなどの、実演ならではの感想文が多数寄せられており、大きなやりがいを感じました。この演奏会により学校教育への一助としての成果もあげることができたものと考えております。
入場総数は1803名。入場者に実施したアンケート(52枚回収)によると今回の演奏会に来場をした理由として「第九だから」という回答が多数ありました。演奏者側にとって、どうしてもマンネリのように感じてしまうのですが、観客に求められる選曲を行うことの大切さを再認識しました。
俳優が歌う場面がふんだんにあり、音楽の生演奏と組み合わさって、新鮮に観客に伝わった。鳥の劇場の公演において、今までにない新しい価値を提示することができた。銀行の店舗内でのできごとという入れ子構造の中で上演することにより、戯曲の主題である社会の在りさまと人間の本質の関係性をわかりやすく表現することができた。二時間を超える上演であったが、大人だけでなく子どもの来場も多く、大変好評であった。
これまでの活動や宣伝により蓄積された認知によって毎回ほぼ満席状態となった。鳥取出身の音楽家を含むドイツの木管アンサンブルを、生演奏のために招聘することができ、しっかりと芝居と合わせることで、質の高い作品とすることができた。また、ドイツ文学者で翻訳者でもある谷川道子氏をアフタートークに招くことができ、観客にもとても喜ばれた。
活動をしてみて
新演出。上演時間は休憩をはさんで2時間45分。長時間にもかかわらず、集中して観劇してくださる観客の様子が印象的だった。新規来場者にも好評であったが、10年前の初演をご覧になった方にも作品のテーマがより深く提示できていたと高評価であった。アフタートークにも大勢の方が参加され、熱心に他の来場者の話に耳を傾けていた。鳥の劇場の活動開始から10年。鳥の劇場とともに歩いて来てくださった観客の方々との繋がりと、鳥の劇場の〝場〟としての成長・蓄積を再認識する機会となった。
大人向け上演だが、保護者と一緒の幼稚園児や小中学生の来場が多く、上演時間が長いにもかかわらず、皆がしっかり観劇してくれた。中学生以下無料という情報が、新聞などでの広報により行き渡ったことがあり、また家族づれでの演劇鑑賞の楽しさ・魅力が、少しずつ普及してきているのを感じる。家族づれで来場しても出費が五千円程度で済むことは、まさに補助による成果であり、文化を広める上で非常に意義あることである。