入場総数は1803名。入場者に実施したアンケート(52枚回収)によると今回の演奏会に来場をした理由として「第九だから」という回答が多数ありました。演奏者側にとって、どうしてもマンネリのように感じてしまうのですが、観客に求められる選曲を行うことの大切さを再認識しました。
俳優が歌う場面がふんだんにあり、音楽の生演奏と組み合わさって、新鮮に観客に伝わった。鳥の劇場の公演において、今までにない新しい価値を提示することができた。銀行の店舗内でのできごとという入れ子構造の中で上演することにより、戯曲の主題である社会の在りさまと人間の本質の関係性をわかりやすく表現することができた。二時間を超える上演であったが、大人だけでなく子どもの来場も多く、大変好評であった。
これまでの活動や宣伝により蓄積された認知によって毎回ほぼ満席状態となった。鳥取出身の音楽家を含むドイツの木管アンサンブルを、生演奏のために招聘することができ、しっかりと芝居と合わせることで、質の高い作品とすることができた。また、ドイツ文学者で翻訳者でもある谷川道子氏をアフタートークに招くことができ、観客にもとても喜ばれた。
全団員が70周年という歴史を意識しながら活動する1年となった。「70周年史」を作成し、これまでの記録を冊子としてまとめることもできた。チラシ、プログラムにも統一したロゴを印刷し、来場者に対しても歴史の長さを伝えることができた。
1時間ほどの作品を1日に3回上演するという初めての試みであったが、2日間にわたって来場し全作品を観劇する観客が多くみられた。公演事業と併催した食のイベントの効果もあり、1日中劇場に観客がいて、楽しんでいるという鳥の劇場としては新しい公演の形態を作ることができた。SPACから阿部一徳氏を客演として招き2作品に出演してもらった。外部から実力のある俳優を招く事で、鳥の劇場の俳優にも良い影響を及ぼし、作品の質の向上につながった。菅孝行氏、大澤真幸氏という著名な専門家を招いてのプレトークを開催することができ、三島由紀夫作品のファンは勿論のこと、初めて三島由紀夫に触れる観客からも喜ばれた。
・最寄りの浜村駅からの送迎対応に加え、鳥取駅からの送迎も無料で実施。
・日本語字幕17人、英語字幕2人の利用があった。
活動をしてみて
楽器の安全な運搬、団員のスムーズな移動など島嶼部での演奏会には多くの苦労が伴います。しかし、音楽教室を聴かれた小中学生の皆さんからは、CDでは味わえない迫力を感じたとか、目の前に並ぶ多様な楽器に興味をそそられたなどの、実演ならではの感想文が多数寄せられており、大きなやりがいを感じました。この演奏会により学校教育への一助としての成果もあげることができたものと考えております。