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活動者の声

ダンス幼稚園〜東北巡礼〜

活動期間2017年 7月 16日 ~ 2018年 3月 2日

活動をしてみて

 南相馬市北町保育所では、3年目の実施だった。今までは、1組のダンサーしか呼ぶことができなかっただが、今回2組の参加ができたことでダンスの多様性を身体いっぱい感じていたようだった。子供達だけではなく、職員や一般の方も含め大いに盛り上がった。TAPダンスをTAP板の上に寝転がって身体全体の振動で鑑賞するなど、普段の芸術鑑賞ではあり得ない新しい可能性をアーティストも含めて感じていたようだ。
 大船渡市吉浜こども園では、初めての実施だった。最初は普段の鑑賞の時のように静かに座っていたが、別の部屋でもダンスがあると知った時にやっと動き出し始め、自由に移動しながら鑑賞していた。そういった状況がおそらく初めてだったので、どのように楽しめば良いのかを知って行動するまでに時間がかかったようだった。職員にとってもどのようになるのか実際に体験しなければわからないことが多かったと思う。
 八戸市うぐいす保育園でも、初めての実施だった。冬の開催だったため、しばらく外で遊ぶことができなかった子供達が存分に発散する機会となった。興味深かったのは、最初の挨拶では何でもなかった中西レモン氏が、実際の本番になり動きを見ていると泣き出す子が何人かいた。挨拶の時は人間だったのが、得体の知れない怪物か何かに変わって見えたのだろう。子供達の目には、大人が見ている以上にダンスを踊る人間を想像力豊かに見ているのかもしれない。
 全体を通して、今回初めて園の関係者以外の地域の方々を参加することをご了承いただけたことは大きかった。ただ、平日の午前中ということもあり、実際に参加できる数は多くはなかったのだが、例えば大船渡市の場合、近隣の釜石市や陸前高田市からも一般参加者がいて、今後の可能性が見えた。

シンポジウム「次代を担う東北の文化的コモンズをつくる」

活動期間2018年 8月 1日 ~ 2018年 10月 22日

活動をしてみて

昨年度の反省を活かそうと、以下の点について新たな挑戦をおこなった。そのポイント毎に振り返ってみたいと思う。

①平日日中の開催
昨年度は休日に開催したのだが、休日にイベント等を企画することが多いアートコーディネーターにとって事業が重なって参加できないという声が少なくなかった。それを踏まえ、平日の日中に開催してみた。その結果、職場が休みなので参加できた方や、仕事として参加していただいた方、また予想していなかったことだが、小さい子を持つ方が夜は参加できないが昼間ならとご参加いただいた。確かに、土日や日中の夜だと預け先がなかなか無いのだが、平日日中であれば保育所等があるので参加しやすいそうだ。
私共の企画だけではなく地域全体を考えた時に、こういった時間設定は社会包摂を考えた時に大事であるなと痛感した。

②シンポジウム前に勉強会を実施
前回はシンポジウムのみだったので、参加者も含めた共通認識/共通言語を持つまでに相当な時間が必要であり、時間が足りないという感触があった。その点を克服するために、シンポジウム前に勉強会を実施することでカバーできないかと考え実施してみた。
勉強会はなかなか行く機会が無い初見の場所が良いだろうと考え、秋田県の鎌鼬美術館を設定しておこなった。その際に、設立までの詳細なお話や、写真集「鎌鼬」でのエピソードなど、とても充実した内容の勉強会だったが、やはり2日間の時間を頂戴することの難しさも同時に痛感した。
結果、どちらかのみの参加者しかおらず、狙いであった共通認識を持ってシンポジウムを実施するということは叶わなかった。
方向性としては間違いないことがわかったので、より参加しやすくできるような仕掛けを今後考えていきたい。

全体として、このテーマ自体が話し合っても答えが見つかるようなものではないので、延々ともやもやした企画なのだろうということを改めて認識させられた。ただ、様々な地域から足を運んでくださる方々がいるということ自体が大きな財産であると感じている。先日、まちづくりの大学の先生から拝聴した言葉を引用したい。
「まちづくりは、課題解決が目的ではなく、一緒に悩む仲間を増やすことが目的です。」
アートという分野を起点に、まさにそういった場になっていたと思う。このような小さな場を地道に紡いでいければと思っている。

「2011.3.11 平成の大津波と博物館」シンポジウム

活動期間2013年 2月 10日 ~ 2013年 2月 11日

活動をしてみて

本シンポジウムではまず、東日本大震災によって生じた東北地方の被災文化財の復元状況および博物館施設の復旧状況について、神庭信幸氏(東京国立博物 館)による基調講演をいただいた。また、岩手県の沿岸各市町村と宮城県・福島県の博物館等施設関係者7名から、大津波直後の対応から約2年後の復旧状況、 現在抱えている課題までをお話しいただいた。その後のパネルディスカッションでは、今後の課題や必要な支援、緊急時の支援システム等について、率直な議論 を行うことが出来た。
 本シンポジウムを岩手県立博物館テーマ展「2011.3.11 平成の大津波被害と博物館」(平成25年1月5日~3月17日開催)に併せて実施することにより、沿岸地域の文化を支えてきた文化施設の存在と、地域の記 憶を未来に繋いでいくための文化財等資料の重要性を、一般の方々に向けて改めてアピールし、これからも被災地の文化資源再生のために支援が必要であること を訴えることができた。
 参加者からは、アンケートにより「本当に人間的な温度がある講演で、被災地出身の者として安心しました」「大津波という経験したことのない環境のなかで 保存作業をされている関係者に頭が下がります」「地元の生の声を聴くことができて大変有意義でした」「改めて、大震災の影響、津波の影響は現在進行形のも のだなと思いました」といった感想が得られた。
 被災文化財の復元と被災地の博物館等施設の復旧については、現在も様々な課題を残しており、今後も多くの支援と協力が必要である。今回のシンポジウムで得られた成果を還元し、今後の被災文化財レスキューの活動に生かしていきたいと考えている。

虎舞継承活動のための山車製作

活動期間2012年 6月 1日 ~ 2013年 5月 31日

活動をしてみて

山車にクリアー処理を行うことで雨天でも対応できますし、山車に対して手形などがつかず長期にわたり保護が出来ます。

被災地の復興の様子/現状を芸術写真として撮影する

活動期間2012年 1月 1日 ~ 2013年 12月 31日

活動をしてみて

助成金なしには今回の撮影の旅はできませんでした。感謝しても感謝しきれません。本当にありがとうございました。"芸術写真として撮る被災地"というタイ トルにしましたが、実際撮り始めると芸術写真と報道写真の違いを痛感しました。被災地に行くと、必要とされているのは報道写真なのではないか、私が芸術と 言って被災地の写真を撮ることはおごりなのではないか、など、色々考えました。実際、被災地の方とお話をするとき、みなさんが口をそろえて仰っていたこと は、"被災地のことが忘れかけられている。私たちにとって震災とは過去のことではない。伝え続けてほしい。"ということです。この方達について、写真だけ で伝えることができるのか、正直わかりませんでした。特に鈴木明美さんとお話しさせていただいたとき、彼女のことについては写真だけでは伝えきれないと感 じました。鈴木さんは、あまり悩みすぎずに檜佐さんがいいと思うことをやればいいのよ、と励ましてくださいました。そして、ブログに彼女のことについて書 きました。私は個人で撮影をしていてその報道機関にも属していないのでその点では報道写真ではないのだと思います。どの写真が芸術なのか、それは見る人に よっても違うと思います。芸術と報道の境は曖昧であり、やはり私は私が撮りたい写真を撮り続けていくしかないのだと思いました。これからまた数回ブログを アップする予定です。これからもよろしくお願いいたします。

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