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活動者の声

「大室南部神楽保存会」再開及び伝承

活動期間-0001年 11月 30日 ~ -0001年 11月 30日

活動をしてみて

ご支援を賜りました皆さまへ
謹啓 時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます。

 東日本大震災に際しましては皆様方からのひとかたならないご支援とご厚意を賜りまして誠にありがとうございました。

 平成25年5月4日(土)  大室南部神楽復活祭
 多くの来場者の方々の笑顔のもと、最高の復活祭を開催することができました。

 本来ならば、お伺いしてお礼を申し上げるべきところではございますが、誠に勝手ながら書面をもちましての失礼をお許しくださるようお願い申し上げます。
 
 感謝の気持ちをここで皆さまにお伝えするにはどうしたらいいのか。
 ......我々の気持ちを表したものとして、復活祭を終えて会員の一人が記した日記の一文を転載いたします。


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 なに一つ残らなかったあの震災に心の折れた私達は、その日その日の三度の食事にありつけることさえままならない日々でした。
何かをしなければという思考さえ浮かばず、只、行方の判らぬ家族を探し続ける日々でした。

 今まで人生の中で、生きるための食事を人様のお世話になりながらの日々は経験のない事で、自分達はこうして人様にお世話を頂きながら生きて行く価値が有るのかさえも頭から離れない苦しみも味わいました。

 しかし、今こうして生きていたからこそ、こんなにも温かい人の情けに巡り逢えたのだと、しみじみとその思いをかみ締めています。

 あの眠れなかった夜の苦しみも帰らない家族のことも忘れはしない。
 生き残った私達が懸命に生きていることで供養になるものと思って居ます。

 屹度あの神楽を喜んでみて呉れていただろう、皆 有難う。


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 我々の想いに共感してくださり、応援してくださった皆様の温かい気持ちが、ご来場下さった方々の喜ぶ姿、愉しむ姿となり、復活祭当日 結実したのだと、震えるような想いで神楽を舞いました。

 先祖より地域の人々が育んだ神楽という贈り物を、人を活かす文化として、地域に根ざして後世に繋いでいく。会員一同、心をひとつに努力して参ります。

       ご支援を賜りました皆さまに、改めて厚く御礼申し上げます。
       皆さま方のご健康と、ますますのご活躍を心よりお祈り致しまして。


                                               謹言
                              大室南部神楽保存会 会員一同

釜谷長面尾崎法印神楽の保存活動

活動期間2012年 10月 21日 ~ -0001年 11月 30日

活動をしてみて

当日風が強く心配したが、午後1時~午後9時半まで演舞した。
 チラシにて広報し、延べ人数800名の方々が神楽を楽しんだ。
 有志によって神楽舞台は新築奉納され、助成金によって衣装も新調できた。
 2年ぶりの舞台での神楽を観た人から喜びの声が聞こえ、一日も早く復興する元気をもらったとの報告もありました。本当に有難うございました。保存会では まだまだ不足しているものもありますが、今後も神楽を続けてまいります。先ず住民の方々が定住できることを願い、進んでまいりたいと思います。今後も宜し くお願いいたします。

デイリリーアートサーカス2011

活動期間2011年 8月 6日 ~ 2011年 9月 5日

活動をしてみて

一か月以上毎日会場を移動しながらの活動で一番心配だった事は約束した期日に間に合うかということでした。幸い前日に開催予定会場近くまで移動を心がけていたため、全ての会場に遅れる事なく実施することができました。

 多くの家族や子供に鑑賞して頂き、驚いたのは子供達が2時間3時間も会場を離れず遊んでいる姿でした。アート作品は兎角趣味に左右されて、興味が 無ければ数分で会場を離れる事は珍しくありません。そんな作品を前に長い時間を楽しむ姿は、運んでいった作品の魅力と、このような活動を少なからず望まれ ていたのだと感じました。

また岩手ではお店を津波で流されたご家族が2か月以上も前から私たちの活動を知り、私たちの訪問を待ってくれていた事でした。文化的な活動が無くなった時だからこそ、ワークショップなど子供に体験させたかったそうです。

 私たちも活動しながら、アートで何ができるのかと思わない日はありません。しかしこのような活動の中で、子供の姿やこのような言葉を聞き、アートの必要性をより強く感じる事ができました。

 まだまだ実施を希望されている会場もあり是非次年度も開催したいと考えています。

東前太神楽伝承者の育成事業

活動期間2012年 6月 1日 ~ 2012年 10月 30日

活動をしてみて

参加者の声
高校1年生:
小学3年より東前太神楽が好きで父親に連れて行ってもらい、現在もお祭りには参加しています。現在は小学6年生も参加しています。今回の震災で東前太神楽 の色々な物が流されて物が無くなり、復興する事が大変だった事を会長からお話を聞かされました。今着ている半纏は、GBFundさんより助成して頂き、今 後もこの半纏を着て東前太神楽を披露したいと思います。

小学6年生:
新しい半纏でまたみんなで踊れることがうれしいです。

会長:
半纏が人数分なく、踊りを披露する時もありました。助成を頂き、会員一同同じ衣装を身にまとい気が引き締まる思いであります。規律の統一性も出来、今後も若手への東前太神楽、七福神を行います。

3.11とアーティスト:進行形の記録

活動期間2012年 10月 13日 ~ 2012年 12月 9日

活動をしてみて

 本展の鑑賞者は、ふだんから美術に親しみを持っている人というより、東日本大震災という日本人共有の問題に対して関心を抱く、幅広い趣向の人々が多く見 受けられたことが特徴的でした。美術の歴史的文脈についての知識にかかわらず理解できる展示作品や活動が主であったため、団体鑑賞に訪れた高校生を含め、 じっくりと作品と向き合う様子がしばしば見受けられ、滞留時間の長い展覧会となりました。「展示」を前提とした作品のみでなく、地域社会で行われた芸術活 動も紹介している本展は、これまで美術館にて紹介されることのなかった、地域における芸術文化活動を照射したことで、美術館の役割の展開・拡張を評価する 声も聞かれました。一般の来場者からは、「とにかく多くの人に観てほしい」、「いろいろ考えさせられた」という感想が目立ち、また「ある方向に偏らずに展 示作品(活動)が選ばれ淡々と見せられていることに好感をおぼえた」という声もありました。巡回を希望する来場者も複数見られ、本展が東日本大震災をうけ て私たちが考えるべきことを提示する企画として、一定の成果があったことを実感しました。

 また、東日本大震災をいち早く取り扱った公立美術館の展覧会として、メディアによる関心が高く、新聞を中心に多くの取材を受けたほか(新聞記事数 20、テレビ:NHK水戸、NHK首都圏、「日曜美術館アートシーン」)2012年の美術展を振り返る新聞4紙(朝日、日経、毎日、読売)の記事でも本展 が取り上げられました。とくに、朝日新聞の選者のひとりである北澤憲昭氏(美術評論家)は、ベスト3の一つとして本展を紹介しました。美術の専門家の寄せ る関心も高く、海外からのリサーチャーを含め多くの訪問があり、海外でも日本における東日本大震災を受けたアーティストの活動が展覧会を通して雑誌などで 紹介されています。

 展覧会というものは会期が終わると姿・形が残らないことをふまえ、後世や別の国・地域の人々が参照できるものを残す、という当初からの目的に沿っ て、日英バイリンガルで展覧会の記録集を制作しました。内容は、展示作品の紹介だけでなく、震災にまつわる社会の出来事や芸術・文化の動きをまとめた年表 (日本語のみ)と、各参加作家が大震災を受けて活動に至った背景や理由、信念や葛藤をインタビューという形で収録し、充実した資料価値の高い内容に仕上 がったと自負しています。

 芸術が社会に起こった現実の問題に対してどのように働きかけることが可能かについて、震災後、一般的に芸術に求められた心の安らぎや癒しといった 一部の効能のみならず、想像と思考を促す力、コミュニティ意識を養う機会づくりといった芸術の社会的役割を、展覧会と記録集を通して示す成果があったと認 識しています。

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