初年度の開催から3年目を迎え、地域企業・町会等の協力をいただく中で、Center line art festival Tokyo としての認知も少しずつ上がってきたという感触を得ている。
一つのモデルケースとして武蔵小金井エリアで開催した4つのプログラムの同時開催によって商業施設・文化施設・私設ギャラリー間での相互的開催効果が得られた。
商業・文化施設でのプログラムを開催することで、地域の方やその施設を目的に訪れた方など、本来の目的(行き先)の途中でアート鑑賞の機会を得ていただく中で、フェスティバルの認知とともに、他施設ギャラリーを知るきっかけも生まれていた。
地域特性、場所の特性として余白となっている場所や文化事業を目的としていない場所を会場にすることによって、アート嗜好層ではない、地域市民の方達に文化芸術の普及と文化芸術体験を提供することができ、市民の生活に根ざした文化作りが起こりはじめている。
今後は武蔵小金井エリアでのケースをモデルケースとして、他地域での開催も考えてゆきたい。
なお、本芸術祭参加アーティストの中にも、美術分野のアーティストが身体での表現に向かったり、身体表現の分野から美術分野での表現に向かったりと分野を超えての活動を展開しはじめている方もおり、アーティストへの文化的波及効果も生まれている。
フェスティバル全体のクオリティの向上と関係各所の満足度(充足度)が比例してゆくよう、来場者・参加者、地域企業、開催施設やエリアの行政区にとっても有益な事業として提示できるよう、今後も努めてゆく。
現在2024年秋の開催に向けて、参加作家・アーティストとの交渉、および会場確保を進めるなか、地域企業への寄付・協賛の依頼も並行して進めている。依頼を通じて、本事業について興味関心を持っていただき、寄付による収入を得るとともに、複数行政市区に跨ぐアートイベントとしての認知をあげてゆくとともに、西東京エリアへの文化貢献を行なってゆく。
また次年度の開催にあたっては事業自体の収益性向上については再度見直し・検討を行いながら、事業継続のための資金構造を確立してゆきたいと考えている。
本事業継続により、東京西部多摩地域の広域文化を体系化し、東京の中心文化圏に並ぶ「郊外文化圏=Suburban cultural area」を国内外へ向けて発信することにより、東京都の文化に多層性を生み出してゆくことを目指してゆく。
制度を利用した寄付を集めることはできませんでしたが良い経験になりました。
イベント自体はご参加されたみなさまから多くの感動の声を頂き、これからも新たな視点で活動を続けていくことを心に決められました。ありがとうございます。
chart projectでは、環境問題や社会課題の事実やデータを「勉強」としてではなく、観る、触れる、飾る、持ち歩く、着る、シェアするなどアート作品にとどまらない形で展開をしてきた。このたび、より身近に感じてもらうためにchart projectでは初となる商品の制作(てぬぐい)を実施。てぬぐいの原材料であるコットン(綿花)の生産における淡水生態系への環境負荷という環境問題へ目を向けてもらうきっかけとなるように、「水のサステナビリティ」という直接的なテーマを選択した。今回の商品開発を契機に、今後も五感を使って感じられるアート作品を展開してゆきたいと考えています。
2023年、第32回国際音楽祭ヤング・プラハは全てのプログラムを無事成功裏に終えることが出来、関係者一同、喜びに堪えません。
ここ数年コロナ禍のなか、マスクを付け席をひとつおきに空け、会場を選び工夫を凝らしてなんとか音楽祭を実施してきましたが、これは若者の音楽の祭典、ヤング・プラハには不似合いです。やはりヤング・プラハは、いつも使わせていただいている宮殿ホールや音楽の殿堂、ルドルフィヌム・ドヴォジャークホールに毎年来てくださる音楽愛好家を一杯お迎えし、伸び伸びと演奏することが一番です。これから世界に羽ばたく若い音楽家にとり、なにより大切な演奏の機会を用意しなければいけません。
今年のチェコは9月に入ってもインディアン・サマーの暖かい気持ちの良いお天気が続く中、9月19日、チェコ上院の建物であるワルトシュタイン宮殿内のホールでのオープニングコンサートが穏やかな雰囲気の中、戸澤采紀さんの武満でスタートしました。オープニングコンサートは毎年多くの人が早くから開場を待ち構えます。
ちなみに、来場者の90%以上(場所によっては100%)はチェコ人の方々というのは、ヤング・プラハが現地に定着しているということで嬉しい限りです。
今年は10月9日、ルドルフィヌム・ドヴォジャークホールでのクロージングコンサートまで計11回のコンサートがプラハをはじめ、チェコ国内、そしてチェコとの国境に近いドイツのバッドシャンダウで行われ、どのコンサートもほぼ満席でお客様からの評価もとても高く大好評で終了できました。
今年特に新鮮だったことは、作曲家としての出演者が17年振りにあったこと、音楽祭始まって以来初めてオランダからの出演者があったことでしょうか。クロージングコンサートは、世界初演になった吉岡二郎さん作曲<A soul leaves a laughing tree>(魂が笑う樹木から去っていく)から幻想的に始まり、ヴィエニャフスキ、モーツァルト、グリークの流れは非常に魅力的で、観客は演奏にどんどん引き込まれ、大喝采のなか幕を閉じました。
薩摩研斗さんはユダヤ教会シナゴークでは厚い石壁にピアノの音を響かせ、ポーランド大使館ではドゥーベンドルファーの特製ピアノ"ショパン”を使わせていただき"ショパン” を弾き、日本人学校ではピアノを弾き、指揮の魅力を生徒に語り、クロージングコンサートでグリークのピアノ協奏曲の指揮をするという、これまで誰もしたことのない八面六臂の活躍を見せてくださいました。薩摩さんにとって一生の思い出となったことでしょう。中世の街並みがそのまま大切に保存されているプラハならでは可能なこと、プラハは音楽の都です。
チェコで活動する多くの日系企業の皆様の支援をいただき、駐チェコ日本大使館が心強い支援を下さり、チェコ文化省、チェコ上院、ポーランド大使館、ハンガリー大使館、プラハ市の皆様が毎年、応援をして下さり、結果、32年もの間、一年も途切れることなく国際音楽祭ヤング・プラハを開催出来ました。これまでの諸先輩のご苦労に想いを馳せ、今後もさらに続けてゆくことを誓いました。
活動をしてみて
広島県の豊かな自然と伝統に育まれた文化の発掘、継承、育成を図るとともに、新たなひろしま文化の創造を目指し、喜びと感動をわかちあうことのできる県民の祭として、けんみん文化祭ひろしまを平成2年度から継続的に開催をしている。今年度においても、多くの出演者に対し、日頃の成果の発表の場を提供し、また、多くの来場者が文化芸術に触れ、親しむ機会を創出する等、県内の文化活動に大きく寄与できたと感じており、今後も継続していきたい。