まずは慰問公演の前に釜石保育園を訪ねて園児たちと交流をさせて頂きました。
NHKでお馴染みのキャラクターの登場に子供達もさることながら、お母さん方や先生方が思いのほか喜んで下さり、「しばし被災地での育児の現実から解放されました」と言って頂き、皆さんその後の慰問公演にもご家族や友人を伴い訪れてくださいました。
その後釜石の三か所で慰問公演を行いましたが、会場ごとに雰囲気が大きく違いました。
最初に訪問した旧釜石第一中学校避難所ではまだ大勢の方々が避難所生活をされていましたが、夕食後の時間帯でもあり、お茶を召し上がったりお酒に興じら れたりされている中で温かく迎えられ終始和やかな公演及び交流会となりました。避難所所長の「震災直後はここに700名が収容されて横にもなれずに皆、膝 を抱えておりました」の言葉に一同胸を詰まらせました。
翌日朝の釜石小学校体育館は避難所でなかった事もあり、通常のコンサートのような盛り上がりとなりました。体育館一杯に集まって下さったお年寄り から子供達までが終始共に歌い踊り、手拍子を送って下さいました。参加者のお一人が「今日は全壊した自宅の解体開始日なんですけど、市役所の方に任せて元 気を貰いに参加しに来ました!来てよかったです!」と言って下さったのが心に残りました。
最後の会場の市民交流センター体育館には20組程の避難所生活者の方がまだ暮らしていらっしゃいました。今までとは違った重い雰囲気の中、外から 参加してこられた方々の明るい雰囲気とのギャップに、真の現実を垣間見た思いがしました。こちらには釜石市長始め市役所の方々もお越し頂き、感謝の言葉を 頂きましたが、我々こそ苦境において温かく迎えて下さった釜石の多くの皆様に感謝申し上げたい思いで一杯でした。避難所を後にする際、わざわざ外まで見送 りに出て下さったお年寄りの皆さんから「また是非釜石に来て下さいね!ありがとう。」と言って頂き、改めて太古の昔より音楽、舞踊、芸能とは人々の歓喜を 呼び起こし、力を与える事が出来るのだと実感させて頂きました。
このような機会を実現させて頂きました事を、一同を代表して心よりお礼申し上げます。
コミュニティスペースを設け催事を開催することにより、親しい人と再会でき、また新たな知り合いをつくるきっかけともなり、改めてコミュニティスペースの必要性を強く感じた。
被災地とそうででない場所を直接市民レベルで生の声で交流することによって現在、またこれから何が本当に必要か、今後の街の復興に何をすべきかなどより深 く考え、次のステップにつながる試みだった。行政主導ではない、市民レベル、大衆文化からの街づくりの可能性を、ジャズという軽快な音楽を通じて楽しくか つ現実的に語り合えた。
被災者の方に「今の心境をジャズで表してください」など横浜からリクエスト曲をいくつか上げ選曲してもらった。言葉では伝わらない、また言い表せないことでも音楽、曲目で表現することによって深い印象となった。
ジャズのリズミカルな音は初めて聞く方にも心地よいらしく、被災地の方が体を動かして笑顔で過ごしていたのがとても印象に残った。イベントを行った というよりも、普通の街の中にある喫茶店の風景を被災地で簡易的にでも再現でき、こうした何気ない日常の大切さ、コミュニティスペースの大切さを改めて感 じる事ができた。
校内に仮設住宅が建設された小学校で、児童と仮設住宅入居者との合同鑑賞会を実施した。グラウンドには58棟の仮設住宅が建ち、抽選で入居が決まった方々は、高齢者が多く、お互いが知らぬもの同士であるため、児童を含めた相互交流が期待された。
編成はヴァイオリン、ピアノのデュオで、児童らは、仮設住宅の一軒一軒にコンサートの案内状を届け、入居者は約30名が参加した。児童の多くも被災して いるが、皆明るく元気に演奏を聴き、演奏家からの呼びかけにも無邪気に対応する。大人はヴァイオリンの調べに時折涙しながら、終始穏やかな表情で鑑賞して いた。高齢者の方が寂しくないようにとの学校長の配慮により、児童と被災者との世代間交流を図るべく実施したコンサートは、演奏家の理解もあり、その目的 達成のための第一歩となった。
また、学校訪問の合間を縫って、仮設住宅団地の集会所で初めてコンサートを実施した。編成はソプラノと弦楽四重奏。こちらも住民間の交流が少な く、コミュニティーはまだ形成されていない。開演時間を過ぎてもなかなか集まらなかったが、集会所から演奏の音が漏れ始めると、ひとりふたりと引き寄せら れてきた入居者の方々は、最終的には30名となった。モーツァルトの弦楽曲、オペラのアリアの演奏のほか、童謡メドレーや浜辺の歌、ふるさとなど、誰もが 知っている曲は参加者もいっしょに歌った。音楽が心に響いたのだろう、参加者が泣きながら演奏を聴き、歌う姿に、演奏家も涙を抑えることができなかった。 演奏終了後、「クラシックは初めて聴いたけど、音楽っていいわね。癒されました!」と、津波で家と家族を亡くしたという女性が、演奏家に向け語っていた。 声を出し歌うことで、ストレス解消の効果があるのかもしれない、また、弦のやさしい響きが疲れた心を慰めたのだろう。演奏家も観客もスタッフも、戸惑いな がらのスタートであったが、会場は温かく、和やかな雰囲気で終演を迎えた。
まずもって助成金大変有難うございました。振興会のメンバーそして地域の方々も感謝しております。お陰様で避難所であった末崎小学校体育館で短時間であ りましたが、念願の門中組虎舞復興祭が実現できたことは仮設住宅の皆さん、地域の方々そして振興会メンバー皆喜んでおりました。
特に終わった後は笑顔で皆さん良かった良かったと声をかけて下さって、ほんとうに嬉しく、実施して良かったと改めてメンバー共々実感いたしまし た。そして私自身まず練習で太鼓の音を最初に聞いた時は鳥肌が立ち、そして本番の時は舞台のそでから虎舞、太鼓、笛を見て、そして観客を見て地域の皆さん の観る目は震災前と変わらず会場が一体となっている情景を見て感激を受けました。今まではこんな事は経験したことがありませんでした。メンバーたちも避難 所でお世話をし、そして一緒に生活をして共に頑張ってきた思いがあり、皆同じ気持ちだと感じたことだと思っております。
今回の助成を受けたことは津波で流された装束を揃えることが出来、今後練習にますます精進し地域の文化を絶やすことなく後世に引き継いでいきたいと思っております。本当に有難うございました。
また今回ご寄付を頂いた皆さま、そして笛への助成を頂いた株式会社梶本音楽事務所様(マルタ・アルゲリッチ様)本当に感謝申し上げます。有難うございました。
私たち門中組虎舞は今回の復興祭を通してさらに絆が深まり、地域の皆さんと一緒に一日も早い復興を目指して頑張っていきますので、温かく見守って頂きたいと願っております。
有難うございました。
活動をしてみて
津波被災を受けた地域では、自治体によって急ピッチで瓦礫撤去が進んでおり、「3.11」の風化が懸念されるようになったが、仙台市市民共同推進課の協 力もあり、震災発生3ヶ月後には公共物の回収が可能となった。(自治体によっては対応が遅れる所もあり、市外では回収作業の出来なかった場所もある。)
今後も継続した取り組みが必要であり、今後の分析事業や防災、減災教育事業にも生かしていきたいと考えている。
被災地以外で開催された国際展で報告事業、展示を行う中で、関係者や観客からアンケートにより「くちゃくちゃになった道路標識を見て津波のすさま じさが分かった」との声が多数寄せられた。我々としても活動への理解の呼びかけ、後世へ被害を伝えていくことの重要性を考えるきっかけとなった。
「震災遺物」を残す活動については遺族からの反対意見も出ているが、時間の経過と共にプロジェクトへの賛同者は、直接津波被害に遭った方々を含め確実に増えてきている。