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活動者の声

関西歌劇団 第103回定期公演 「サンドリヨン」

活動期間2023年 4月 1日 ~ 2023年 11月 17日

活動をしてみて

この作品は、シンデレラのお伽噺をオペラ化したもので、子供の頃から慣れ親しんだストーリーであり、サンドリヨン(フランス語)の上演機会が少ない事もあって沢山の方に興味を持って頂くことが出来ました。公演ではバレエや助演が華やかさを添え、その上映像も加わる事でより一層遠近感を感じる豪華な舞台をお楽しみ頂けたと思います。今回はオペラ観劇が初めてのお客様も多くご来場され、アンケートにおいても、「このオペラを充分に楽しめました。」とご感想を頂けた事は、今後のオペラファン獲得にも繋がったと考えます。
タイトルロールの岡本真季はかなりの成長を遂げ、次世代を担う歌手の育成に繋がったと考えます。小妖精は若手を起用し、先輩方と舞台にあがる事によって沢山の刺激を受け、全員が好演してくれたことは、これからのオペラ界や当団にとっても嬉しい結果となりました。

子どものためのアコースティックライブ&ワークショップ at そだちのシェアステーションつぼみ

活動期間2022年 10月 1日 ~ 2023年 3月 31日

活動をしてみて

今回のプロジェクトを実施してみて、「音楽」によって、子どもから大人まで誰もが笑顔になれる時間を共有できることを改めて感じた。
途中、笑顔で身体を揺らしてノリノリで音楽を浴びていた赤ちゃんがいたが、保護者によるとその赤ちゃんは人生初めての生演奏を聴く機会であったとのこと。スマホやテレビ等で音楽を聴くことはできても、その音をどうやって出すのか間近で見る経験や、演奏者の表情や、その気迫によって迫力のある音楽に包まれる体験は、ライブでしか経験できないものである。育つ環境や出自に関わらず、子どもの頃から本物の音楽に触れる機会をつくることは重要であると感じた。「そだちのシェアステーション・つぼみ」は開所したばかりの施設であり、今後さらに地域の子どもや大人が集まる地域交流スペースを目指しているとのことであった。このような誰にとっても居場所となる場所があることは、地域の子どもたちにとっても大事であるため、芸術家と子どもたちとしても、そのような場所とのつながりをもちながら、文化芸術を通して地域交流の機会を創出していきたい。

(一財)全日本ろうあ連盟創立70周年記念映画『咲む(えむ)』製作・上映活動事業

活動期間2019年 6月 3日 ~ 2023年 3月 31日

活動をしてみて

ロケは2019年の秋に行い、映画制作も終わり、2020年度から上映活動が始まろうとした時に新型コロナウイルス感染症の流行拡大が起き、大変厳しい上映活動となりました。
2年間の上映活動期間で全国で1500回の上映会を目指していましたが、コロナ禍が続き上映会がなかなか開催することができず、上映活動期間を1年間延長した結果、3年間で557会場、約68,000名の方に映画を見ていただくこととなりました。
この上映活動を通して、きこえない・きこえにくい人達に夢を与え、見ていただいた方に「笑顔」を残し、きこえない・きこえにくい人がきこえる人と同等に暮らしていくための”共生社会の実現”に近づく一助となりました。

アジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)日米芸術交流プログラム2019年度助成事業

活動期間2019年 6月 1日 ~ 2023年 6月 30日

活動をしてみて

ACCの日米芸術交流プログラムでは、これまで米国と日本との間の渡航を中心に支援してきましたが、2019年度の助成においては、個人フェローでは、日本から渡航した5名のうち3名が米国であった他、1名が香港、1名が台湾、米国から日本へは4名、団体助成では、日本からインドネシアへの渡航を実施した団体1件、そして中国と日本の間の渡航を実施した団体1件と、アジア間の渡航の割合が増加いたしました。新型コロナによる渡航制限の影響で、渡航延期や中断を余儀なくされたフェローたちも辛抱強く機会を待ち、無事にプログラムを完了させられたことは何よりでした。

台湾へ渡航した杉原信幸氏はアジア間のフェローシップでは最長となる6か月(実際はコロナの影響で滞在延長となり約8か月)に及ぶのリサーチ活動を支援することとなりました。その後もインドネシア、マレーシア、カナダと先住民のリサーチを続けることで、先住民が常に祖先と繋がる表現を行っていることに気づき、祖先との繋がりとは何かということを、自らのルーツとしての海の道、縄文文化を辿りながら、船、山、器、面などをテーマに様々な土地の文化を学びながら制作と考察を続け、創作活動を行っています。

ニューヨーク・フェローシップの北條知子氏は2022年1月にようやく渡米できました。若い世代の地元のサウンド・アーティスト以外にも、NYを拠点に活動する日本人アーティストやキュレーターとの出会いがネットワークを広げ、新たなプロジェクトへとつながることとなりました。通常のレジデンスプログラムでは、アーティストは限られた時間の中で滞在の最後にプレゼンテーションをしなければならず、そのため、アイデアが制限され、十分に実験する時間がとれないこともありますが、ACCのフェローシップは、作品制作を条件としていないため、「そのようなストレスから解放され、私ができる限り探求し、実験する機会を与えてくれました。」と北條氏は語っています。この点がまさにACCのフェローシップのユニークな点で、結果的に新しい創作やプロジェクトに発展していく一助となることはありますが、プログラムの主目的はあくまで「人生を変えうる異文化体験の提供」によってグローバルな視点と言語を持つ人材を育成することです。

ダンス・アーティストのジェイスン・ハワードは、2020年にダンスボックスのプログラム・ディレクターである横堀文氏(ACC2008)の招聘により、主に神戸のダンスボックスでフェローシップを開始しましたが、新型コロナ流行のため中断し、帰国を余儀なくされました。2023年5月に再度来日し、プログラムを再開。東京や京都で開催されたダンスフェスティバルで公演を鑑賞したり、城崎国際アートセンターでレジデンスプログラムについて学び、舞踏ワークショップを見学した他、ダンスボックスでは、トーゴ人ダンサーのアラン・シナンジャ、日本人ダンサーの十川大樹とレジデンスを行い、これが新長田のコミュニティ・フェスティバル "Festival for All "でのワーク・イン・プログレス上演に結実しました。さらに、ジェイスン・ハワードはダンスボックスでプロジェクトを立ち上げ、2025年に本公演の初演を行う予定です。

一方、短期間の滞在であっても、それは「人生を変える」ような経験につながっています。人形劇と創作劇のアーティストであるマルガリータ・ブラッシュは、フェローシップ期間中、京都芸術センターでの日本舞踊と小鼓を中心とした3週間の伝統演劇研修をはじめとして、大阪での吉田美津香氏による乙女文楽のマンツーマン・ワークショップ、東京でのPUK人形劇団の稽古と公演、 飯田人形劇フェスティバル(長野)、交流西川劇団公演、車人形ワークショップ、国立文楽劇場、坂東玉三郎歌舞伎座公演など多くの公演、フェスティバル、ワークショップに参加しました。「日本への旅は、間違いなく人生を変えるものでした。日本文化を体験することは、それについて本を読んだり調べたりすることとはまったく違うだろうと想像していました。これは、とてもとても真実で、私の期待以上のものでした。日本文化はとても複雑で、洗練されており、ニュアンスや矛盾に満ちている。演劇人としての仕事や人生に生かせるような経験やアイデアをたくさん得ることができました。」とブラッシュはこうコメントしています。

新型コロナの流行による差別や社会の分断などが鮮明となり、各地で再び戦争が起こる情勢下において、今ほど異文化交流や対話が必要とされる時期はありません。ACCの助成により、こうした経験を積んだアーティスト達が今後も活動を継続、発展していくことが、調和のとれた平和な社会の創造に寄与すると信じております。

ACC東京オフィスは、運営主体がニューヨーク本部から2019年11月に新たに設立された「一般財団法人アジアン・カルチュラル・カウンシル日本財団」へ引き継がれました。今後もACCで行ってきたアーティストや研究者、アートの専門家に国際文化交流の機会を提供する事業を継続していくとともに、国際文化交流の重要性を人々によびかける活動にもさらに重点を置いて続けていく所存です。

世界演劇祭/テアターデアヴェルト2023

活動期間2021年 7月 1日 ~ 2023年 8月 31日

活動をしてみて

COVID-19の影響でドイツ国内のフリーランススタッフが激減し、個単価があがったため、劇場以外の演目における外注スタッフ人件費がかなりの割合を占めた。当然、渡航費や資材費等も世界的に値上がりした。結果、全体支出の中で人件費が通常より多くの割合を占めることとなり、フェスティバルの要であるクリエーション作品の数を減らさざるを得なくなったのは残念であったが、今までこのエリアで行ったどの演劇祭よりもプレス掲載数が多く、記事の内容もほぼ好意的なものばかりで、対外的に大成功だったと言っても過言ではない。

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