今回は企業、個人に呼びかけ、市民皆んなで作り上げる音楽祭でした。沢山の会社をまわり、いろんな方と出会いがありました。皆さんも街の発展を願っている事を実感しました。企業メセナ協議会に関しても皆さんにお話しさせて頂きましたがまだまだ私の住む街には、浸透していませんでした。しかし、このような制度がある事が広まりましたので企業の文化に対する接し方も変わるのではないかと思いました。今回のセミナーで山口県が国際文化交流の中心都市になって行く道が開けたと思います。これからも推し進めて行きたいと思います。
本活動においては大阪市の中心部、淀屋橋にある財界のサロン「大阪倶楽部」でのマンスリーコンサートを実施した。18世紀音楽の普及啓もうを大きな目的とし、バロック時代や古典派の作品を中心に、すそ野を広げるためにスタンダードジャズとシャンソンも取り上げた。各月の公演は次の通り。
5月には合奏協奏曲ばかりを取り上げた公演を、6月には協会所属の古典鍵盤奏者高田泰治によるチェンバロ・リサイタルを実施した。8月公演では楽団のソロ・コンサートマスター浅井咲乃のリサイタルを、9月公演では協会所属のリコーダー・ソリストの村田佳生のリサイタルを実施。12月には毎年定番となっている高田泰治リサイタル「バッハ作曲ゴルトベルク変奏曲」の公演を、1月には首席チェロ奏者鷲見敏によるバッハ「無伴奏チェロ組曲」の公演を実施した。2月はアメリカのクラシック音楽作品とスタンダードジャズを取り上げた。3月には高田泰治のチェンバロ・リサイタルを実施した。
本事業では大阪市中央公会堂と東京文化会館での定期演奏会、計9公演を実施した。4月には大阪市中央公会堂と東京文化会館でテレマンの作品をバロック楽器を使用して演奏した。7月には大阪市中央公会堂でモーツァルトが実際に1783年にウィーンで行った公演の再現公演を、東京文化会館では高田泰治のチェンバロ・リサイタルを、それぞれ実施した。10月には大阪市中央公会堂で1829年にメンデルスゾーンが行ったバッハのマタイ受難曲蘇演を再現し、11月には東京文化会館でバッハ作曲「ブランデンブルク協奏曲」全曲公演を実施した。12月には毎年恒例となっている高田泰治リサイタル「バッハ作曲ゴルトベルク変奏曲」の公演を東京文化会館で実施した。1月には大阪市中央公会堂でメンデルスゾーンを取り上げた公演を、東京文化会館で首席チェロ奏者鷲見敏によるバッハ「無伴奏チェロ組曲」全曲公演を実施した。
(1)日本の現代女性作家の声を発信
DC展示オープニングに500人以上のゲストが集まり、4日足らずで800人以上の人たちに長谷川氏の作品を紹介できた。展覧会は8月11日まで続く。
今回の展覧会は、コロナ後の社会を人種問題、科学、自然破壊、アイデンティティー等というテーマから捉えるという課題だったために、展示作品も深刻なものが多かった。長谷川氏は「同性のカップルにも子供を産む権利はあるか?」「その是非は一体誰が決めるのか?政府、学者、当事者?」という課題を、生命科学及び倫理の面からユーモアも交えた彼女の代表作を発表。反響は大きく、日本で朝日新聞(以下添付)、アート系のメディアのみならず、女性誌(Harper's Bazaar誌)で取り上げられ、さらに英国ガーディアン紙(以下添付)、科学系メディア(Discovery)等でも紹介される予定。生命科学、倫理を作品に取り入れた、新しいタイプの日本の現代女性作家を世界に紹介できた。
https://www.theguardian.com/artanddesign/2024/apr/22/new-worlds-women-to-watch-art-exhibition
https://www.washingtonpost.com/dc-md-va/2024/05/22/new-worlds-women-to-watch-nmwa/
https://www.asahi.com/articles/DA3S15925591.html
(2)日本の女性作家がクォリティーの高い米国美術館で作品を展示
NMWAは、所蔵品のクォリティーの高さ、また秀逸なキュレーションで知られている。長谷川氏も「どの作品も女性が作ったものと言われなければ分からないくらい、クォリティーの高い作品を収蔵している美術館。自分の作品もここで展示された時に胸がいっぱいになった。また、過去の女性作家たちの苦労を思うと涙が出た」と語っていた。今回の実績を踏まえ、今後も優秀な日本人女性作家にもNMWAで作品を発表する機会を継続して与えていきたい。(報告画像4)
(3)アートを通したダイレクトな国際交流
ジャパン・ソサエティーを始めトークイベントが多く、長谷川氏も自分から作品について語る機会が多々会った。他国の人からのポジティブでオープンな感想や異論を聞き、視野が広がり、また世界でやっていく自信に繋がったと語っていた。
(4)日本のスポンサー企業がアートを通したフィランソロピーの意義を理解
多くのスポンサーがNMWAを訪れるのは初めてで、美術館の規模、作品のクォリティーの高さに驚いていた。40年間ジェンダー平等と多様性を訴え続けた美術館にて日本人の女性作家が堂々と展示しているのを見て、SONY、MUFG、大和証券グループの専務・常務クラス役員が「サポートできたことを本当に誇りに思います」とそれぞれ感想を書いてくださった。
彼らが帰国して社内で話したり、社内誌に取り上げたりすることにより、より多くの人たちにアートを通した気づきが生まれることを期待する。
(5)日本の企業、日本のジェンダー平等に対するスタンスを海外で表明
合計8つの日本企業、非営利団体の名前が展覧会の謝辞に並んだ。ジェンダーランキングでは残念ながら日本は未だ146カ国中119位。特にアメリカに拠点を持つ企業は現地のスタッフをオープニングに参加させていた。多様性に対する日本側の前向きなスタンスを、海外でも感じてもらえたはず。
(5)今後への布石
NMWAの各地に広がる委員会は、The 7th Women to Watch 2024に向けて3年間それぞれの地域でアートを通して多様性を考えるイベントを催してきた。日本委員会も東京で女性作家の展覧会、パネル・ディスカッション、アート界のジェンダー・サーベイ、ガラ等を主催した。The 7th Women to Watch 2024展覧会は3年に及ぶNMWAの活動の集大成で、The 8th Women to Watchに向けての布石と言えるであろう。
最後に。。。
「委員会がこれだけサポートしてくれたおかげで、個人的に赤字が出なかった。海外展示で赤字を出さなかったのはこれが初めて。支援の厚さに感謝しかない。また、自分の作品は売れないと思っていたが、初めてアメリカで2人も買いたいというコレクターが出た。海外に出ることにより自信がついた」と作家の長谷川愛氏が言ってくれたのは嬉しかった。
この3年間本当に大変だったいうのが実感。委員全員アート業界内部の人間でなく、欧米式に仕事をしながらのフィランソロピー。特に国内展覧会は苦労した。アート業界からも「スポンサーとして大企業を巻き込むなんて無理」「DCの女性だけの美術館なんて聞いたことがない」「結果的に作家を一人選ぶただの海外のコンペ」と最初は一蹴されていた。また3年間で50%も円が下落していく中で、帳簿を見ながら資金繰りにあくせくしていた時期もあった。
しかし今回はガラを行い、多くの個人の方々にも初めてミッションをアピールできた。地道に40年間アートを通してジェンダー平等を訴えてきた米国NMWAの実績、ミッションを信じていたからだと思う。今後はもっと若い人たちにも入ってもらい、彼ら、彼女たちに世の中にジェンダー平等・多様性という言葉が実際になくなるまでこの活動を続けていってほしい。
活動をしてみて
第4回音楽祭では、メイン会場であるカトリック芦屋教会に加え、国の重要文化財であり竣工100周年を迎えたF.L.ライト設計のヨドコウ迎賓館を初めて演奏会場に加え、芦屋市、芦屋市教育委員会、兵庫県、兵庫県教育委員会の後援を得て計3日間実施した。
2日目昼間の、3歳以上のお子様から低料金で入場頂ける「子供のためのコンサート」では、日下紗矢子がスーパーキッズ・オーケストラ(兵庫県立芸術文化センター事業)と共演するとともに、多くのお子様に楽器体験をして頂く新企画も実施。そして初日「オープニングコンサート」では初めてクラリネットが登場、3日目「クロージングコンサート」は教会にピアノを搬入と、音楽祭としてはこれまでより1公演多い3日間5公演を多彩なプログラムでお届けした。
音楽祭として「かるふぁん」助成認定制度を利用するのは2回目となるが、今回から1口1万円の寄付により1枚チケットを進呈するプログラムを開始したこともあり、想定以上の寄付を集めることができた。