コロナ禍の中における活動の難しさを痛感した。政府の緊急事態宣言が延長されるのかされないのか、それに対してどんな対応をするのか、そして感染対策をどうするのか、どうしておけばきていただけるお客様に安心して楽しんでいただけるのか。今回はオンラインとなり、結局お客様は来ていただけなかったが、オンラインが決まるまで大変に悩んだ部分だった。
資金集めにおいても難しさを感じた。「活動のPRページを充実させる、フェスティバル中のみSNSで発信する」だけでなく、日頃から積極的にSNS運用する、動画や画像でのPRの充実など、改善点が数多く見つかった。次回以降の宣伝活動に活かしていく。
「活動の概況」で述べたとおり、現地開催だけでは届けられなかった人にも楽しんでもらえるなど、オンラインの可能性も感じられた。次回以降は現地での有観客上演、オンライン配信の両輪で行っていこうと考えている。
私たち高知市こども劇場は、2021年1月に創立50周年を迎えました。
「子どもとおとなが文化芸術を真ん中に集える場所をつくる」をコンセプトに掲げて行った創立50周年記念事業は、まさにコロナ禍と共に歩むことになりました。コロナ禍においてはあらゆることに慎重さと制限が求められ、世の中はそれに対応するだけで手一杯という風潮でした。そんな中で、人々の心が「文化芸術」に向かわないのではないか、私たちの活動が求められているだろうかと不安に駆られることも多々でした。
しかし、2つの事業の結果は、私たちを大きく勇気づけるものでした。参加者としても支え手としてもたくさんの人が関わりました。「文化芸術」は、どんな時にも人々の心が求めているもの、大切だと感じている人がいるという確信を得ました。
また、本事業の目的のひとつとして、上演の場を設けることによって、子どものための舞台作品上演を行う創造団体を元気づけるということもありました。表現の場を失い、金銭的にも精神的にも落ち込んでいた創造団体を力づけることができました。
これらの事業を通じて、私たちが半世紀以上大切にしてきた「文化芸術」を支える活動に対する信念をますます強くし、これからも力を尽くしていく所存です。
今回はじめて支援活動を認定していただいたのですが、やはり初回ということで寄付を募る勝手がわからず、最終的に一件の寄付にとどまりました。
しかし一方、本年度、応募を予定していなかった文化庁の「ARTS for the future!」による補助金を交付していただくことができたため、収支に関してとても恵まれた結果になりました。
今後もし当団体として「かるふぁん」を通じて寄付支援を募る場合は、予め内諾のとれる支援者の目処をつけておく必要があると感じました。
「あの作家さんいまも頑張っているかしら」と声をかけてくださった、ファーストパトロン(支援者)たちの声に応えることが出来たこと、作家たちより、この機会に感謝する謝辞があったことは幸い。3つの視点でのオンラインイベントは好評をいただいた。オンラインとリアル展示会では、販売に結びつく作品の種類がかなり違う結果となったことと、今回の期間中のECサイトでの売上は、過去のKITTEでの1日半の販売額よりもわずかに上回ったが、点数および購買人数は半分以下となり、広報およびサイト改善に大きな課題を残す結果となった。第5回、この秋の実施に向けては、過去の推薦方法を見直し、秋元雄史評議員に相談のうえ新たな形で実施準備を行った。「個人の著名作家」が推薦する作家を3月までに過去協力いただいた教育機関や、全国の著名作家に呼びかけて集め、4月9日に審査員4名(黒田耕治氏(しぶや黒田陶苑)、小山登美夫氏( TOMIO KOYAMA GALLERY )、遠山正道氏(スマイルズ)、福田朋秋氏(高島屋MD本部美術部))による厳正な審査のうえ20名の若手作家が選抜した。第五回は現代アートの若手支援を展開する3331 ART FAIR(10/28ー31)内でFPP特設会場を設けリアルな展示とともに、本年と同じく特設ECサイトにて2カ月間の展示会を行う予定。
活動をしてみて
とても苦しくも、充実した一年でした。今回の活動を通して、「活動の概況」にも書きましたが、実現し展示することができたアート作品は今まで以上に素晴らしい作品になりました。開催地域の方々もコロナの間、待ち望んでいたようで「ぜひ来年もやってほしい」という声が例年以上に多かったように感じました。
一方で苦戦することも多かったです。当制度を利用する寄付内諾額が想定以上に伸びませんでした。地域の方々にかるふぁん!を利用した寄付のメリットをを十分に示せなかったのが原因だと考えています。これらは今後の課題と言えます。
現在、来年に向けての準備を始めております。来年以降もまた本制度を利用することもあるかもしれませんが、ぜひまたお力添えをいただければ幸いです。今回は本当にありがとうございました。