1、以下のように多くの感想がよせられ、励みになりました。
◯小さな子供たちも多かったが、集中して鑑賞してくれた。
◯「天の岩戸」がコンピュータ音楽で見事に現代に甦り、感慨深かった。
◯京絞りの衣装は、舞台の上で輝きを放ち、まるで命を宿したかのようにダンサーと一体となって心に訴えかけ、深く感動した。
◯神話の中では荒々しい須佐之男命が優雅でしなやかな舞で表現されていたのが印象的。
◯東様、菘様による解説も興味深く拝聴した。
◯普段のコンサートとは趣向の違う「竹取物語」の演奏に、尺八の演奏に合わせたダンスに、と盛りだくさんの内容で充実した時間を過ごした。
◯たっぷりと演奏あり舞踏ありで楽しめた。
◯シンセサイザーを活用した演出は天上の貴志さんも驚いている事だろう。
◯甲南高校中学ブラスアンサンブル部の「竹取物語」ジャズバージョンは、完成度の高さに皆さん感心していた。
◯中村明一さんの尺八とダンスがもとても幻想的でした。さらに貴志康一の音楽まで聴けて本当に良かったです。
◯バレエと和楽器との新たな可能性を感じさせた。
◯勢いある演舞を、著名な画家による屏風、衣裳が引き立てていますね。それらを見事に捉えられている映像の公開、有難うございます。
2、関西音楽新聞(Classic Note 2025年5月1日)に音楽評論家・門田展弥氏による舞台評が掲載されました。
見聞録 初源シリーズVol.3 貴志康一バレエ音楽『天の岩戸』へのオマージュ
戦前にベルリン・フィルを指揮したことで知られるヴァイオリニストにして作曲家、貴志康一のバレエ音楽『天の岩戸』が初めてバレエを伴った本来の姿で上演された(貴志の原作は全2幕。今回は第1幕のみ)。昨今、代表作である『竹取物語』が方々で演奏されているので、知名度は上がっているようだが、当該作について知る者はほぼ皆無であろう。貴志の才能の程は『竹取物語』によって十分承知していたが、会場ロビーに展示されていた『天の岩戸』の管弦楽スコアを見て驚きを新たにした。20代の若さであれほど大胆且つ緻密な作品を描いていたとは!
ただし、今公演ではオリジナル・スコア通りのオーケストラで演奏された訳ではなく、東俊介(作曲家)の手になるデジタル音源が用いられた。それは、シンセサイザーで各音符をなぞるといったような単純なものでは全くなく、ミュージック・コンクレートや、その他の電子音楽の手法を駆使したものであった。音源化というより、寧ろ貴志の作品に基づく東の創作と言った方が適切ではなかったろうか。
さて、その音楽に上杉真由が振り付けたコンテンポラリーダンスは、古代のエネルギーと神秘に満ち満ちていた。今回上演された第1幕は、スサノオの乱暴狼藉に耐えかねたアマテラスが天の岩戸に立てこもる迄であったが、優雅さと荒々しさの強烈なコントラストには、すっかり目を奪われてしまった。そして、トゥシューズを用いた上杉(アマテラス)のダンスは、一点の疑いを挟む余地もなく、彼女が目下円熟の境地にあることを示していた。共演の恵谷彰(スサノオ)とカンパニーniconomielも躍動感溢れるダンスを繰り広げた。
この後は、『竹取物語』の演奏、菘あつこ(舞踊ジャーナリスト)のトーク「貴志康一が生きた時代のバレエ『瀕死の白鳥』とバレエ・リュス」、『Empty Light』(作曲/中村明一、振付・ダンス/上杉真由)等々、盛り沢山なプログラムが続いた。(3月15日、甲南大学平生記念セミナーハウス、門田展弥)
貴志康一バレエ音楽『天の岩戸』が今後いろいろな舞踊付きで上演されることをせつに願うとともに、第2幕も試みたいと思っています。
1.反省点
本公演の開催に向けて、マスコミ関係や行政等を通じて数カ月にわたり事前広報に尽力した。日本での日本の伝統文化、特に<尺八文化>への関心が薄いのか、反応が読みにくかった。今後、第3回以降の取り組みとして、伝統邦楽界(筝曲、三味線他)へのインフォ―メーションを積極的に行いたい。また公演当日、第4部の<フランスの尺八道>のトークは大変興味深く来場者の反応も良好であった。しかし、紹介される写真やDVD等の量が多いため来場者への荷重になるかを案じた。今後は提供する写真やDVDの数量を限定し特徴的なシーンに的を絞って紹介することを試みたい。次回の公演の期待が寄せられるだけに資料提供の工夫が求められる。
2.波及効果
「第2回日仏文化交流コンサート2025inさくらぴあ<日本とフランスの友好と創造の祭典」の開催は、廿日市市、広島市のみならず、広島県内外からの問い合わせと参加者が多くみられ関心の高さが窺えた。中でもフランスでの尺八道が長い年月の間に普及し、フランスを中心に日本文化として定着し欧州全体に及んでいることによりインターナショナルな<尺八文化>を理解することができた。廿日市市とモン・サン=ミッシェル市との観光友好提携として文化と経済が両輪となり、両市のみならず日本とフランスの両国に波及していることを確認する好機となった。
総参加者数は638名となり、地域住民を中心とする観客層が大半を占め、遠方からの参加も見られました。
2025年度は、ヴェルディのレクイエムの全曲演奏は大変好評でした。チケットは公演の約1ヶ月前には完売となり満席公演となりました。本年のコンサートが大好評だったので、来年度の観客動員数も期待ができます。
今年度も無料の公開リハーサルを実施して、メインプログラムのリハーサルの様子を披露。チケットが購入出来なかった方や、小さなお子様がいてなかなかクラシックのコンサートの場に出向けないファミリー層、次世代の若者や部活生、障害のある方たちが来場し、本番さながらの迫力ある演奏を楽しみ、本格的なクラシックコンサートに興味を持つ機会を提供することが出来ました。
音楽祭を通じて地域住民が誰でも参加できる世代間交流(10代~90代)を深化させた「音楽の学びの場」として機能しつつ、さらに専門家と提携することで『充実した生涯学習の場』の実現に寄与して行きたいと思います。
子守唄をテーマにしたイベントでどこまで盛り上がるか不安はあったが、松原健之さん、大地あきおさんら現役プロ歌手の集客力に加え、地元メディアに取り上げられたこともあり、多くの方に足を運んでいただいた。
松永伍一氏の顕彰と子守唄のアピールという所期の目標についてはある程度達成できたと感じる一方で、子守唄を次世代へ継承していくという大きな目標については、今回だけでの達成は難しく、今後も継続的な活動が必要であると感じた。
活動をしてみて
今年の当フェスティバルは京都芸術センターをメイン会場に据えて、京都芸術大学とロームシアター京都とも連携して行われました。海外からの招聘講師6名、国内講師9名による多彩なワークショップを展開しました。北は岩手県から南は佐賀県まで、海外からの参加者も訪れ(USA、台湾、ベルギー、イスラエル、ポルトガル、スイス)、小学生から60代までの参加者が全国から各会場に集い、ほとんどのクラスが満員となり動員の面では大盛況となりました。
また、スウェーデンからクリエーション&リサーチを担当した講師が運営するVitlycke Centre for Performing Artsと提携し、当フェスティバル開催中にオーディションを行い2名の若手ダンサーを選出しました。彼らは今年度中に渡航し、現地で本格的なワークショップに参加するとともに国際的な環境でダンスのトレーニングを積む予定です。
今年も国際的なダンスをダイレクトに学び、全国のダンサーや有識者同士の身体を通した本事業は大変有意義なものとなりました。参加者からも次年度への期待の声が寄せられており、今後も国際的なダンスの学び、そして交流の場を継続し日本のダンス育成・普及に貢献してまいります。