現代芸術分野のアーティストを国内外から招聘し、滞在中の創作活動を支援する活動「アーティスト・イン・レジデンスプログラム」、ワークショップやレクチャーを行う「地域プログラム」を展開し、アーティストと交流し、楽しみながら芸術活動を体験できる機会を提供するとともに、魅力ある地域づくりを推進した。
レジデンスプログラムにおいては、昨年度に続き新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、外国籍のアーティスト3組はリモートでの参加、日本国籍のアーティストはアーカススタジオでの滞在制作を行った。当実行委員会は、調査・制作に対するサポートと創作活動費、生活費等を提供し、制作に専念できる時間と環境を整え、アーティストの制作活動を支援した。2020年度から引き続きプログラムに参加しているアーティスト3組はそれぞれのリサーチテーマに合わせて制作し、オープンスタジオで成果発表を行った。2021年度から参加しているアーティストは自国からICTを利用し、情報収集、国内外の研究者や専門家へのインタビュー等による調査に取り組み、オンライン・オープンスタジオで経過発表を行うとともに、2022年度に実際の滞在制作(予定)に向けた準備を進めた。4組は共に日本の文化や社会状況、歴史や地域性に強い関心を持ち、調査を深めていった。このことから、成果発表の機会となる報告会では、視聴者に対して、アーティストの活動を通じて、日本の歴史や地域社会における人的・物的資源の再発見を促すことが出来た。また、招聘アーティストに対しては、日本のキュレーターとの意見交換の機会を設け、招聘アーティストが国内外において今後、滞在や制作を継続的に行うためのネットワーク形成に寄与した。
エクスチェンジ・レジデンシー・プログラムは、日本国籍アーティストと外国籍アーティストの共同制作を支援し、アートを通じた国境を超える制作活動に寄与した。
AIRブリッジ2021では、小規模AIR団体と連携しアーティストを招聘することで、AIR団体を支援するとともに、地域住民がアートに触れる機会を創出した。
地域プログラムでは、アーティストの日比野克彦によるワークショップ、冨井大裕による作品鑑賞ツアーとトークを開催し、地域住民に制作体験を提供し、地域住民がより身近にアートを感じることのできる環境づくりを行った。レクチャー・シリーズのアートカレッジは3回実施し、現代アートと社会の関係を読み解く期会を創出した。
以上の活動から、アーティスト育成に寄与するとともに、コロナ禍においてもあらゆる世代の地域の人々へ現代芸術にふれる機会を提供することができた。
東京島嶼部への交通の便はお世辞にも良いとはいえません。そのため本土では当たり前のように身の回りにあるものがありません。大きな楽器が必要になるクラシック音楽の演奏会も、その際たるものです。今後も、こうした訪問活動を続けることで、島嶼部にお住いの方々に喜んでもらえれば、と考えております。
新演出。上演時間は休憩をはさんで2時間45分。長時間にもかかわらず、集中して観劇してくださる観客の様子が印象的だった。新規来場者にも好評であったが、10年前の初演をご覧になった方にも作品のテーマがより深く提示できていたと高評価であった。アフタートークにも大勢の方が参加され、熱心に他の来場者の話に耳を傾けていた。鳥の劇場の活動開始から10年。鳥の劇場とともに歩いて来てくださった観客の方々との繋がりと、鳥の劇場の〝場〟としての成長・蓄積を再認識する機会となった。
大人向け上演だが、保護者と一緒の幼稚園児や小中学生の来場が多く、上演時間が長いにもかかわらず、皆がしっかり観劇してくれた。中学生以下無料という情報が、新聞などでの広報により行き渡ったことがあり、また家族づれでの演劇鑑賞の楽しさ・魅力が、少しずつ普及してきているのを感じる。家族づれで来場しても出費が五千円程度で済むことは、まさに補助による成果であり、文化を広める上で非常に意義あることである。
都民交響楽団では、友の会の会員をはじめとするクラシックファンの皆様に、廉価な第九演奏会をお届けすることを継続的に行なっております。しかし、今回の演奏会では舞台の付帯設備などに多大な支出が発生し、大きな赤字を出しました。寄付の集まりも良いとはいえないため、今後の継続については慎重に考えて行きたく考えています。
活動をしてみて
現代芸術分野の若手アーティストを国内外から招聘し、滞在中の創作活動を支援する活動「アーティスト・イン・レジデンスプログラム」、ワークショップやレクチャーを行う「地域プログラム」を展開し、アーティストと交流し、楽しみながら芸術活動を体験できる機会を提供するとともに、魅力ある地域づくりを推進した。
レジデンスプログラムでは、2組の外国籍のアーティストと、1組の日本国籍のアーティストの計3組を招聘し、85日間のオンラインによる調査・制作に対するサポートと創作活動費、生活費を与え、2021年度の実際の滞在制作(予定)に向けた準備を進める環境を整えた。外国籍のアーティストは自国からICTを利用し、情報収集、国内外の研究者や専門家へのインタビュー等による調査に取り組み、日本国籍のアーティスト1組はそれに加え現地訪問もおこない、新たな調査制作方法に実験的に取組んだ。3組は共に日本の文化や社会状況、歴史や地域性に強い関心を持ち、調査を深めていった。このことから、成果発表の機会となる報告会では、視聴者に対して、アーティストの活動を通じて、日本の歴史や地域社会における人的・物的資源の再発見を促すことが出来た。
また、招聘アーティストに対しては、日本のキュレーターとの意見交換の機会を設け、招聘アーティストが国内外において今後、滞在や制作を継続的に行うためのネットワーク形成に寄与した。
例年実施している海外のアート団体との連携プログラムは、新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受け実施を断念したが、状況が改善すれば、2022年度以降に再び実施できるよう連携団体のホスピタルフィールド(英国・スコットランド)やその他の団体と協議を進めている。
地域プログラムでは、アーティストの日比野克彦、志村信裕によるワークショップを各1回開催し、地域住民に制作体験を提供し、地域住民がより身近にアートを感じることのできる環境づくりを行った。レクチャー・シリーズのアートカレッジは5回実施し、今知っておくべき世界のアートの動きを紹介し、アートの意義や力をさまざまな視点から参加者と共有する期会を創出した。
さらに、精神科医療の現場でアーティスト・イン・レジデンス運営を試みる袋田病院と協同し、精神科医療と芸術を横断したアーティスト・イン・レジデンスの可能性について、精神科医やキュレーター、美術家、コーディネーターらを交えて意見交換を行った。また、そこで交わされた議論をZoomウェビナーで公開し、さらに深めた。
以上の活動から、コロナ禍という状況でもあらゆる世代の地域住民、またオンラインのプログラムでは通常アーカススタジオに訪れるのが難しい遠方のあらゆる地域の人々が現代芸術への理解を深めた。