芸術・文化支援サイト かるふぁん! -Fund for Culture-

企業メセナ協議会の
芸術・文化への寄付に関するポータルサイト

活動者の声

ひろしまトリエンナーレ2020 in BINGO

活動期間2019年 3月 28日 ~ 2020年 11月 30日

活動をしてみて

1. 活動の成果
 尾道市・福山市・三原市においてプレイベントを開催したことで,地元の芸術家や職人等が地域課題である空き家等を活用しアート作品として作り上げるノウハウを蓄積し,一般公開をする上での注意事項や課題を把握することができた。
 また,様々なレクチャー・ワークショップを通じて,大学生には職人の技術を学ぶ場を,小学生にはアートに触れ合う場を設けること等に取り組み,次世代の文化活動を担う人材の育成やアートへの理解向上につなげることができた。
 おもてなしの面においても,地元住民が地元の歴史や外国人観光客向けの英語を学ぶことで受け入れ体制の充実を図ることができ,事業全体を通して,芸術祭に向けた機運醸成を図ることができた。
 ひろしまトリエンナーレ2020 in BINGOは中止となったが,プレイベントの開催を通じて,「瀬戸内の十字路」に位置する広域的な交通・交流拠点としての優位性,現代アートにより創造された新たな広島県の魅力を活かした地域内外の交流拡大,地域の個性的な文化的基盤の醸成,文化の創造に寄与することができた。

2. 課題と今後の対応方針
 県東部のアートサイト,人口減少が著しい離島,名所(城)に現代アートの魅力を付加することにより,多くの来場者(参加者)が訪れ,点としての魅力向上をある程度図ることができたが,エリアとしての魅力をさらに高めていくためには,これらの点をさらに増やし,面として展開していく必要がある。
 ひろしまトリエンナーレ2020 in BINGOは中止となったが,今後も地域住民等が主体的に取り組んできた文化芸術活動や観光事業とも連携し,更なる事業の充実と,交流人口拡大による地域活性化に繋げる。

石岡市新庁舎パブリックアート寄贈作品製作

活動期間2019年 1月 21日 ~ 2020年 3月 31日

活動をしてみて

 東日本大震災により被災した庁舎に代わり、新たに建設された石岡市本庁舎を飾る、日本一大きな青磁作品である「常世の国の太陽」が完成し、無事展示することができました。
 この作品は、石岡市居住の青磁作家の第一人者である浦口雅行氏に精魂込めて制作いただいたもので、常陸国風土記に描かれた常世の国(現茨城県で国の中心は石岡市)を照らす太陽が、庁舎を訪れた市民の皆様に希望の光を投げかけることと信じます。。
 この大作の完成までの道のりは、決して容易ではなく、制作費以外の機材費や人件費、大作ならではの試行錯誤による費用が発生することから、多くの方々にご理解と浄財をいただき完成をみたものです。
 皆様のご協力に対して、あらためて謝意を表しますとともに、私どもの活動の主旨をご理解いただき、助成認定制度を認定くださったメセナ協議会様に厚く御礼申し上げる次第です。
 最後になりますが、このパブリックアート作品が本庁舎のシンボルとして市民に親しまれ、未来永劫、常世の国を照らし続けることを期待するものです。

浅間国際フォトフェスティバル2019

活動期間2019年 1月 1日 ~ 2020年 2月 29日

活動をしてみて

本事業は、日本ではまだあまり例のないアート写真に特化した屋外型の国際フォトフェスティバルとして、国内外の優れた写真家の作品を美しい自然環境の中で展示することにより、既存の美術館やギャラリーでは表現できない、新しい写真との出会いのかたちを創出してきた。

 この事業を行うことにより、御代田町の観光産業の発展を引き続き図るとともに、地域の新たな交流を生み出すことが期待できる。令和元年には町民も参加するフォトフェスティバルの実現に向けた施策を数多く行ったことにより、フェスティバルや写真文化を基盤にした地域コミュニティの強化にもつながってきた。そのことにより、町民が自発的に交流する場、チャレンジできる環境が生まれ、町の「文化・高原公園都市」としてのブランド力をより一層高め、ひいては移住者の増加につながるような好循環を生み出すことも目的としている。今後も、地域来訪者の増加・地域雇用の創出、写真文化の発信、写真文化と人材の育成が期待できる。

一般的に、アートフェスティバルの魅力については、作品群のジャンルの多彩さや単純な点数が大きな要因であり、殊に写真(アートフォト)の展示は、現代アートの巨大制作物と違って、個々の作品の制作単価が安価であるという利点を持つ。それ故、開催資金の増加が通常の現代アートよりさらに展示規模の拡大に直結する。つまり本補助金を活用することにより、作品点数を飛躍的に増加させることが可能であり、より魅力的なフェスティバルの創造が効果的に実施できることとなる。

令和元年度では町民参加型のフォトフェスティバルという方針を色濃く出した施策を数多く行った。その内容としては町内18区の公民館への屋外展示や、町民500人の撮影会とその作品展示、小中学生への写真教室と展示を実施。またイベントとして、フェスティバルのオープン前日に写真家と町民が交流できる場として前夜祭の開催、御代田町民に会場を無料開放をする御代田DAY(2日間)も開催した。そのため来場者数における町民の割合は昨年度より増加した。そのほかにも町内飲食店マップの配布を行ったことで、御代田町の誘客と町内飲食店の活性化にもつながった。

また、令和元年度には浅間国際フォトフェスティバルとしての開催エリアも拡大した。PHOTO KARUIZAWAとして軽井沢プリンスホテル、PHOTO KITAKARUIZAWAとして群馬県長野原町の浅間火山博物館、ルオムの森でも作品展示を行ったことにより、回遊性が生まれ、宿泊客の増加にも貢献することができたと見込んでいる。これらの取り組みにより、新たに開催候補地としてフェスティバルに賛同する意思を示す企業や自治体も出てきており、令和2年度のさらなる規模拡大につなげることが出来た。

中之条ビエンナーレ2019

活動期間2019年 4月 1日 ~ 2019年 11月 30日

活動をしてみて

 中之条ビエンナーレの特徴の一つは、国内最長のアーティスト・イン・レジデンスの取り組みであり、この度の助成金を活用させていただくことで、今まで以上に作家の受け入れ態勢を整えることができ、良好な制作環境を提供することができました。
 4月上旬から10月中旬まで参加作家であればレジデンス施設の使用が可能となっており、今回は90日以上の長期滞在を行う国内外の作家が増加しました。背景には近年の現代美術作家の傾向に、リサーチを綿密に行う必要がある作家が多くなってきたことがあり、他にも地域芸術祭の運営の現場にも携わりたいと考える作家が増加し、その受け入れ先として中之条ビエンナーレが認知されていることが挙げられます。
 長期滞在作家による地域住民との関わり合いが増加し、双方にとり新たな地域の資源や魅力の発見にもつながるという効果が表れています。

 もう一つの特徴の一つである国際交流事業については、今回は6カ国との国際交流展を行い、招聘作家の制作や生活のサポートに国内の参加作家が入る体制を整えることで、作家間の交流をより深めることができました。各国のディレクターと作家個人が一つの場で交流し、やりとりができることは本芸術祭の特色の一つとなっています。2020年の新たな交流先としてイタリアとメキシコのハラパ市が挙がっており、国内作家の海外での展示発表の機会のさらなる増加が見込まれています。
 さらに、2013年より始まった国際交流事業による広がりによってNHK World「 Journeys in Japan」や、サザビーズなど、今までにないメディアによる広報や視察、取材の受入につながっています。特色ある活動を行うことで、ローカルが世界とつながる一つのモデルとなることを目指している中之条ビエンナーレですが、NHK Worldによる世界配信は、そのきっかけになると考えています。
 来場者の反応・反響としては、前回と同程度の入場者数を得ることができ、前回より2週間ほど開催を早めたことで、夏季休暇を利用した若い年齢の鑑賞者や、家族連れの来場の増加につながりました。町外の観覧者からの意見やアンケートの記述には、「町民一体・町民主体の芸術祭」、「町おこしとして成功している」との回答が多く寄せられています。
 来場した批評家また芸術施策関係者からは、文化を耕す現場として14年の歳月をかけた創作と鑑賞の蓄積が感じられるとの評価、またアーティストと町民が確かに手を取り合って文化を育んでいるとの声をいただきました。
 作家主導で始まった芸術祭ですが、回を重ねるごとに作家と行政、住民が連携して運営を行う地域に根差した芸術祭となっており、現在その三者の強い結びつきはほかの芸術祭にはない特色となっておりますが、今回の開催により更に強い連携が実現され、地域内での芸術文化振興の深化と、世界へ向けた広がりが生まれています。

国際博物館会議(ICOM)京都大会2019

活動期間2017年 4月 1日 ~ 2020年 1月 31日

活動をしてみて

ICOM京都大会は、日本で初開催となったICOM(国際博物館会議)の世界大会。ICOMの世界大会を日本に招致することは、ICOM日本委員会が1951年に発足して以来の悲願と言われてきました。その記念すべきICOM京都大会の参加者が、120の国と地域から大会史上最多の4,590人を達成し、大盛況のうちに終了することができたことは、大変感慨深く思っております。また、このICOM京都大会は多くの市民ボランティアによって支えられました。ボランティアの延べ人数は849人、実数にして338人もの協力を頂くことができ、深く御礼申し上げる次第です。

Page Top
PAGE TOP