昨年に引き続き、よりたくさんの方々に本フェスティバルを知っていただきたという思いから、セミナー会場となっている学びの森天神山交流館でのイベント、レストランでのコンサートを開催しました。
学びの森天神山交流館での地域交流イベントでは、以下の内容を実施し、今まで足を運んでいただいていた方以外の幅広い層の方にご来場いただくことができました。
<地域交流イベントの主な内容>
・講師陣によるワンポイントレッスン(アマチュア演奏家クリニックの後継)
・地元の演奏家のコンサート(地元小学生ブラスバンド、社会人吹奏楽団の演奏など)
・未就学児入場OKの親しみやすいコンサート
・受講生によるコンサート
・スタンプラリー、ミニ縁日
今回もインフレや働き手不足などの社会問題を背景とし経費増大など、事業を同様の状態で継続する難しさを感じました。今後も工夫を重ねながら、富山県民に向けた芸術振興の一環として、サントリーホールと連携し、当フェスティバルの企画運営を継続してく予定です。
最後になりますが、このような芸術文化活動を実施できるのも、企業メセナ協議会様のご支援の賜物です。ありがとうございます。
本事業では、ダンス・音楽・映像を等価な要素として統合する創作手法の実践を目的とし、映像作家、照明家、音楽家、舞踊家が企画初期段階から定期的にミーティングを重ね、コンセプトを共有しながら制作を進めた。各分野を完成後に組み合わせるのではなく、同時並行的に生成していく制作プロセスを実践できたことは、本事業における大きな成果である。
公演に先立ち、ホワイエ空間にてこれまでの活動の軌跡や映像資料を紹介する展示を行い、観客が作品の背景や文脈に触れた上で本編を鑑賞できる導線を構築した。また、公演後にはトークイベントを実施し、制作意図やテーマについて観客と直接対話する場を設けたことで、抽象的な表現への理解を補助し、鑑賞体験を言語化・共有する機会を創出した。
集客を目指してパブリシティ活動に注力した結果、一般来場者および招待者を含め、延べ422名が来場した。あわせて、多くの協賛を得ることができ、事業運営における実践的な経験の蓄積と、新たなネットワークの構築につながった点も成果として挙げられる。
社会との接点を広げる取り組みとしては、東京善意銀行を通じて、普段舞台芸術を鑑賞する機会の少ない方達を公演に招待した。福祉団体を介することで、安全面や引率体制に配慮した形で実施でき、申請時に掲げた目標の具体的な達成につながった。
一方で、子どもたちの年齢や背景に応じた鑑賞サポートや、事前・事後に体験を深めるためのフォローアップについては十分とは言えず、今後の課題として認識された。また、トークイベントについても、当日参加できなかった層への内容共有方法が課題として残った。これらを踏まえ、今後は鑑賞ガイドや対話型プログラムの開発、トーク内容の記録・公開等を行い、単発の取り組みにとどまらない持続的な実践へと発展させていくことを目指す。
第37回公演の特徴として、
1)函館地方気象台観測史上最高気温を記録する猛暑の中の公演となったこと、
2)新たに演劇を目指す若いメンバーや演劇経験のあるメンバーが加わり、継続して出演しているメンバーがその刺激を受けて演技力に磨きをかけたこともあって熱のこもった公演となったこと、
3)芸術ホール公演に大泉潤函館市長の出演協力をいただき、市を挙げての函館野外劇であることを函館市内外の皆様にお伝えすることができたこと、
4)函館カールレーモンの会社設立100周年を函館野外劇の上演を通じて祝意を表したこと、
5)無料招待については、近隣の小中学校・児童養護施設・日本語教室の生徒、児童に加え、函館・道南の市民のために遠国より来日して勤務している海外実習生の皆様に函館・道南の魅力を知っていただき愛着を持って勤務していただけるようにと函館市芸術ホール公演に招待したこと
などが挙げられる。
今回『イル・カンピエッロ』を上演するにあたり、ヴェネツィア語(ヴェネト語)の発音が課題でしたが、ヴェネツィア出身の歌手シルヴィオ・ザノン氏に、Zoomにてディクションをご指導いただき、発語のみならず文化的背景などもお教えいただき大変有意義な時間を持つことができました。また、出演者の成長にも繋がり、ベテラン歌手と共に公演に挑んだ若手新人歌手にとりましても、将来が広がり、オペラの継承につなぐ事が出来たと考えます。
この演目は上演される機会が少なく、皆様には馴染みのない作品でしたので、プレレクチャー、プレコンサート、SNS等で『イル・カンピエッロ』の広報に力を入れましたが、思いの他観客数に伸び悩みました。この結果をこれからの演目選択・広報活動にも役立てたいと思います。半面、今回の公演では若い観客の方が多くなったと感じました。
公演終了後は、お客様から笑顔で「大変楽しかった。」とお喜びのお言葉を多数いただきました。アンケートでは「楽しいヴェネツィアの町人たちのかけあいが現実味があって、観ていて楽しかった。」「テノールの方が母親役をするなんて初めてでしたが、だんだん違和感がなくなり納得できました。」「それぞれの人間性や関係性や心情がよく伝わりました。舞台美術や動きと相まって美しい世界観が作られていて、すーっと物語の中に入れました。」「オーケストラとのかけ合いなど普段みられないような組み合わせを見ることができ、とても面白かったです。」「賑やかなパーティとしっちゃかめっちゃかのダンスが好きでした。」等の感想をいただきましたが、「もう少しメジャーな作品がよかった。」というお声もいただきましたので、今後の公演選択にも繋げて参りたいと考えます。
皆様にこの作品をご紹介できた事は、オペラの普及、文化向上に繋がったと考えます。
活動をしてみて
「としまアート夏まつり」は長きに渡り継続している事業ですが、初めて寄付や協賛の取り組みを開始しました。過去に事業に関わってくれた方が寄付をしてくださり、事業を応援する選択肢が増えたという好意的なご意見を頂きました。
主催者としては、寄付者に税制優遇がある点、また企業メセナ協議会さんの信頼度が高い点は寄付のお願いをしやすさに繋がっており、大変ありがたかったです。一方で申請のタイミングが遅くなってしまい、寄付のお願いや周知に関する時間とマンパワーが十分に確保できなかった点は大きな課題です。来年度は今年度の経験を活かして、3ヶ月早く動き出し、継続的に寄付や協賛獲得の取り組みを強化し、事業の発展的な継続を目指したいと考えています。