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活動者の声

第31回 国際音楽祭ヤング・プラハ

活動期間2022年 4月 1日 ~ 2022年 12月 31日

活動をしてみて

チェコではコロナ感染症はまだ終息していませんが、社会は普段の生活に戻り、国際音楽祭ヤング・プラハは通常通りに開催されました。聴衆の皆様はようやく戻って来た音楽のある生活を喜び、例年以上に盛り上がった音楽祭だったと思います。 

今年は有名な新市庁舎のホールをお貸しいただきました。この建物は新市庁舎といわれても14世紀後半にチェコの国父、カレル4世により建設された由緒のある建物です。5百年を超える天井の高い、木で覆われた素晴らしい音響のホールで、イタリアで修業中の森本隼太さんがピアノでチェコの作曲家ヤナーチェクの楽曲とシューマンのエチュードを演奏して下さいました。
ポーランド大使館ホールはプラハでも指よりの宮殿ホールです。なかなか使えないホールですが歴代のポーランド大使がヤングプラハのサポーターで特別に用意してくださり、日本大使、韓国大使も列席され、外交官の社交の場にもなっています。ポーランドに相応しく“ショパン”のエンブレムがついた特製のベーゼンドルファーが設置されていて、ピアニストはそれを弾けるのが楽しみとなっています。今年は黒沼香恋さんが出演され、ラベルと勿論ショパンを軽やかに演奏されました。
コロブラット宮殿はヤングプラハを毎年支援して下さっているボヘミアの大貴族のコロブラート財団の持ち物です。プラハ最大のオペラ劇場“国民劇場”、モーツアルトがドンジョバンニの初演の指揮を執った“エステート劇場“、も同財団の持ち物で、今日でもチェコのクラシック音楽の大パトロンとして、一族の使命を果たされています。
コリーンはヤングプラハ創設以来、今日までメインスポンサーとしてずっと支えて下さっているトヨタ自動車の工場がある街です。チェコはユダヤ人が活動をしていた国として有名で、シナゴークは彼らの教会です。ロマネスク様式の分厚い石壁の建物でコンサートにはぴったりの教会。 
こうして多くのサポーターの皆様が支えて下さり30年を超える音楽祭が成り立っていることを肌で感じ、毎年、心から感謝しております。

第3回 PATinKyoto 京都版画トリエンナーレ 2022

活動期間2022年 4月 12日 ~ 2022年 5月 8日

活動をしてみて

本展開催は、まず全ての関係各位のご協力の賜物であります。様々な不手際や広報活動の力不足など、反省点は多々ありますが、それと同時に肯定的あるいは批判的を問わず、本展の目指す方向性に対する認知度が、僅かながらも高まりつつあるという情況の変化を実感する事ともなりました。「’80年代以降の版画、即ち、拡散の飽和の後に出現した多様性を引き受けた上で、「版画なるもの」を新たに発見し直す事は可能か?」*1という問題意識が、活動を遂行する前提として実行委員会に共有されていた思いであります。その上で、実行委員会が目指した方向性は、「版画」の、ある一面を拡大/強調してみせると言うのではなく、現在の版画制作の現場の実態を、「平明に、偏り無く、直裁に」反映する舞台/枠組みの提供でした。実現の為に採用した方法、企画遂行の2本柱が、指名推薦制と広い展示空間の提供です。様々な不備や弊害を内包しつつも、自然発生的且つ自発的な批判/批評を誘発する事が出来る開かれた場として進化する為に、いまだ有効な装置であると認識しております。
*1「1980年代の現代版画が問いかけたもの」国立国際美術館ニュース2016.4 213号

中野区民合唱団第27回定期演奏会

活動期間2022年 8月 1日 ~ 2022年 12月 31日

活動をしてみて

世間では公演開催を躊躇する風潮がありましたが、団員の熱意が高く指導者も呼応して下さったので、万全の対策を講じて実施に踏み切りました。大変エネルギーの凝縮した演奏会を開催でき、いろんな面で収穫を得られたと感じています。これを糧に当団は一歩一歩前進を続けてゆきたいと思っています。

平山郁夫×西陣織×世界遺産富岡製糸場 悠久のシルク文化

活動期間2018年 11月 1日 ~ 2022年 12月 31日

活動をしてみて

西陣織で故平山郁夫先生のシルクロード作品を美術織としたことで初めて工芸品から文化・芸術への参入を果たすことができた。しかし、認定を頂いた当初は認知度が低く、作品数が限られているため展示会の開催にはとても苦労した。さらに、2020年にはコロナとなり、展示会場を手配したもののキャンセルが相次ぎ、開催できないこともあった。
こうした背景の下、関連する企業にご協力いただき、少しずつであるが展示会会場のご予約や開催できそうな場所を教えていただき展示会を開催することができた。一方、公益社団法人企業メセナ協議会を通じてご支援をいただき、活動が遂行できたことに心から感謝をしている。
このプロジェクト、展示会が端緒となり、国会から肖像画の注文をいただいている。さらに、制作に携わった西陣織の織元はデジタルを高度化した技術として11,000社が応募した経済産業省の「2022年 次代を担う繊維産業企業100選」に選ばれた。当社団も「2019年京都女性起業家大賞」で京都府知事奨励賞を受賞している。
2023年からは新たに文化、経済の両輪を目指し、作品の創出や、他分野の芸術家、アーティストと連携した活動を行っていき、伝統文化の啓蒙活動に寄与していきたいと考えている。

国際こども・せいねん劇場みやざき/「ダンスvsメタバース」新作ダンス公演

活動期間2022年 9月 26日 ~ 2022年 12月 26日

活動をしてみて

本年は、本制度を活用した過去2回の振り返りから、企業用のプレゼンシート作成や、社員研修をセットにした寄付プランの提案を行い、関係性のある企業や、関係者の伝手で連絡を取り合うことができる企業に焦点を当て、営業活動を行った(計20社)。
しかし、承諾を得ていた企業から「やはり難しい」と連絡がはいることも少なくなかった。このコロナ禍で経済的打撃を受けている人が多いことで、芸術活動への援助よりは、経済的に困難な方への支援や、宮崎の台風被害へのサポート等を優先する状況下で、スポンサー企業を募るのは大変難を極めた。
その中でも、本事業に賛同した宮崎県内の企業8社(物品協賛企業2社含む)から支援いただくことができた。本制度の認定を受けている法人ということで信頼度が高まり支援につながった企業もあったのではと推測している。しかし、今回支援いただいた企業は、「スポンサー支援が会社の経費として計上できる」等の理由から、「かるふぁん!」を通じた寄付は0件となった。
営業活動をする中で、年度の予算が決まっているため今回は難しいという回答や「金銭的なサポートは難しいが応援しています!」などという声もいただき、企業へ芸術文化支援(メセナ)を呼びかけることで起きる広がりを当法人としてポジティブに捉えている。
今後も助成認定制度を活用させていただきながら、関心を寄せてくれる方々(企業、団体、個人等)を開拓したり、宮崎県の企業の芸術文化支援(メセナ)への理解を深めるための広報活動を行ったりしながら、それを子どもたちを含め地域に還元したいと考えている。

特筆すべき積極的な活動は以下の通りである。
①“人類の次の時代の当たり前”と言われるようになった「メタバース」を活用した。
②地域の大学の研究室(複数)と連携・協力した。
③オンデマンド配信を前提に音楽家の大野氏が初日から加わり、公演の音楽を作曲・演奏した。
④「メタバース」に興味・関心を示しそうな企業に的を絞り、協力・応援をお願いした。
⑤2021年度に引き続き「かるふぁん!」(企業メセナ協議会)に応募し、広く企業からの寄付を募った。なお、物品で応援しますという企業もあり、円安が文化芸術に及ぼす影響力を感じた。

本事業で達成した目的(1,2)及び成果(3~5)は以下の通りである。
①「ダンスをテクノロジーで語る」を市民に目撃してもらうことができた。
② ダンスとメタバースとで拓く表現の世界の可能性を市民と共有することができた。
③ アーティストが作品を発表する環境(メタバース)をつくる先駆けとなった。
④ 最先端機器を導入したクリエーションを通して、パフォーミングアーツ関係者が切望する3D動画を撮影するノウハウを構築することができた。
⑤ 地域に、舞台芸術に興味・関心を示すエンジニアや理系の生徒・学生が現れた。

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