活動をしてみて
2020年の多くの困難の中ではあったが、全く異なった分野の演奏家と技術者が協力出来た。録音技術を駆使しての動画をライブ配信を出来たことは画期的であった。新しい形での一つの芸術表現を創造できた。さらに、結果的にインターネット上で恒久的な公開が可能になり、目に見える形で成果を残すことが出来た。
かるふぁんをとおしての寄附を呼びかけるにあたっては、二点、今後改善すべき点がわかった。
まず、演奏企画を作成した時点で直ちに寄附の呼びかけを行い、しかも、一定の期間、少なくとも6か月以上は継続すべきである。次に、寄付を呼び掛ける場合は、公開にすべきである。次回からは公開で寄付の呼びかけを行いたい。
我々は、2019年に創立した新しい演奏家の団体である。今回かるふぁんの申請をしたことで、団体としての基礎理念が一層はっきりとしたことは大きなメリットであった。これからも芸術振興を通して、郷土熊本の地震からの復興を目指したい。
はじめて活動者となった2020年ですが、PRの大切さ、難しさを身を持って感じました。2021年度の事業も現在進行中ですのでまた今年、来年度に反省点を繋げれるよう引き続き活動していきたいと感じています。
羽田から大田区、港区、品川区と、運河を文化芸術でつなぐプロジェクトを目指し、『鉄工島フェス』をはじめ、一つの成熟期に向けて2020を迎える予定だった中、新型コロナウイルス感染症という、誰もが経験のない社会不安の渦に巻き込まれることとなりました。
開催中止や無観客の判断、実行可否すら先が見えない中での行政連携の断念等、右往左往を強いられ、多くの頓挫の中に打ちのめされながらも、アーティストや文化芸術に従事する人々の活動の場を創出し、受け手に届けること、文化の灯火を絶やさないようにと諦めずに取り組むことができたように思います。そこには、本プロジェクトに共感をしてくださり寄付をしてくださった方がいたことの存在も大きく、勇気と励ましを受け取り進んでいくことができたように思います。結果的に、たくさんのアーティストにもご参加いただき、充実したプログラム、様々な挑戦を実行することができました。
活動の中では未来の可能性につながる気づきを得ることができたように思います。
『Drawing Orchestra featuring Abdelkader Benchamma』では、オンラインストリーミングでの開催に加え、フランスからアーティストがドローイングセッションにリモート参加しました。そもそもは、フランスから来日し、オフラインでセッションを行う計画だった中、コロナによる渡航制限の制約を受けての計画変更でした。これまでであれば、多額な費用をかけなければ実現できなかったであろうことを、身近にある技術・ツールを活用しながら、東京とフランスの空間をつなぐ、新たな表現・共創の可能性を発信できました。逆境を乗り越えるアイデアとエネルギー、これこそがまさにアートの力だ、と身を以て体感できるプロジェクトでした。『長谷川愛展』においては、緊急事態宣言下での開催という状況もありつつ、関東近郊のアートファン・アーティストファンに向けたPRに加え、品川区・大田区を中心とした区民の皆様をメインのターゲットとしたターゲット広告や、近隣ポスティング、近隣カフェからの誘客などを実施しました。アーティストが作品を通して提示するテクノロジーと未来へのメッセージ、また、ディスカッションを取り入れた作品が、アートに感度の高いご来場者だけではなく、近隣エリアからご来場される広く一般の方々へ、未来を想像する機会やコロナ禍だからこそ強く実感する死生観など、新しい気づきの機会とできたと考えます。
新型コロナウイルス感染症により大変な時期であり、芸術祭を開催できるのか非常に悩ましくもありましたが無事行えましたこと、ご協力いただきました関係者の皆様には改めて御礼申し上げます。私は深川の街中を展示会場にし、障がいのある方々の素晴らしい作品を展示するという驚きのアイデアに感銘し、この企画のお仲間にいれていただきました。そして、障がいのある方々が社会とつながり共存、共栄できる“架け橋”となれるようなことに少しでもお役に立ちたいと、代表理事の大役を受させいただきました。
企画がスタートした当初はどのようになっていくのかと思っておりましたが、実行委員の方々が皆様プロフェッショナルでいらして、開催日には素晴らしい芸術祭を迎えることができました。私はこの企画に携わるまで、障がいのある方々の作品を目にする機会がありませんでした。その中、全国から880点もの作品の応募があり、読ませていただいた作品に対する思いが書かれたメッセージの一つひとつに心打たれ涙が流れるほどでした。そして、実際の作品が集められる二次審査で、その作品を目にした私はなんて素晴らしいセンスなのだろうと再び感極まってしまいました。色使い、作者の魂がしっかり埋め込まれている作品、どの作品も命が吹き込まれ息づいているように感じました。障がいを持つ方々の中には、私たちより生活が不自由と感じることもあるだろうに、こんな素敵でエネルギッシュな作品を生み出すなんて、と作者の方々と数々の作品から活力をいただいていた私がおりました。
そのように素晴らしい作品に囲まれた芸術祭は、メディアで取り上げていただいたこともあり、9日間で75,000名もの方々が作品を見に会場へ足を運んでくださいました。いらした皆様からは「感動したわ~!!」とたくさんのお声お声をいただきました。この芸術祭に関わらせていただき本当に有難く感謝いたします。この感動を次回も皆さんと分かち合いたいと思っております。
そして、ゆくゆくはこの芸術祭を深川から色々な地域へ、日本国内だけでなく世界でも行えたらと思っております。障がいのある方々の素晴らしい作品を世に広める橋渡しとなれるよう、活動を応援していきたいと思っております。代表理事北條裕子
活動をしてみて
〈プロジェクトの周知ができた〉
公演やインスタレーション、トークイベントの実施に加え、SNSやHPの充実を行うことで、「きわプロジェクト」というプロジェクトそのものを社会に周知することができたことが挙げられる。コロナ禍によって企画内容の変更はあったものの、専門家との対話の長期的な継続や追加デモンストレーションの実施などを行い、定期的に活動の報告をWeb上で行うことで、より多くの人に知られる機会を生み出せたと実感している。
〈世代の違うメンバー、スタッフでプロジェクトを進めることができた〉
本プロジェクトをとおして、20代〜70代のメンバー、スタッフが密にコミュニケーションをとることで、企画の立ち上げからまで実施を行うことができた。世代の違うもの同士のディスカッションを行うことで、幅のある企画を生み出すことができ、かつ、それを多くの人の目に触れる作品として展開できたことは、メンバー、スタッフにとって大きな自信となったと言える。
〈内容の充実が図れた〉
助成を受けたことにより、企画内容、スタッフの規模感を当初の予定より大きくすることができた。少数のメンバーではあったものの、プロフェッショナルの方々に業務を依頼できたことによって、準備から、公演当日の進行、準備やアーカイブ化までがスムーズに行えた。助成を受けていること自体が社会的な信用につながり、多彩な人材からの協力が得られたと感じている。
〈「東京」の場所性の表面化〉
テーマや、映像作品の素材として東京の中心である新宿と世界のさまざまな風景を織り交ぜて使用することで、「東京」というローカルからグローバルへのつながりを創出した。また、東長寺という文化的な場所を公演会場とすることによって、「東京」という場所のもつ現代の都市像や、歴史的・文化的な場所性を浮かび上がらせることに成功した。
〈プロジェクトの国際的な展開〉
プロジェクトの内容について、さまざまな専門家と多言語(日本語、英語、ドイツ語)でディスカッションすることによって、プロジェクトとして国際的に展開できるものであることを実感した。また、アーカイビングする際や、公演や配信の周知を行う際にも、日・英2つの言語で発信することにより、海外の客層へのアピール、開拓にもつながった。実際、海外からのオンライン鑑賞者も得ることができた。
〈幅広いインターフェイスでの展開〉
当初予定していた公演、トーク、ワークショップという企画に加えて、ライブ配信やアーカイビング、ダイアローグのテキスト化などによって、多彩なプログラムを含んだ一つのプロジェクトを立ち上げることに成功した。それによって、芸術(特に映像・音楽)分野の専門家、関係者だけではない方々とのつながりを構築することができた。実際に、対話を重ねてくださった専門家の方からは、公演をご覧いただいた際に「自分がどのようにこの作品に関わったかを実感できた」というお声をいただいている。
〈芸術の形の変容に対する実感〉
コロナ禍でも楽しめる作品はどのようなものかを模索し、プロセスを積み重ねた結果、同じ名前の作品においても、いろんな形によって配信・公開することができた。今この時代において、芸術の可能性は「一つの作品」という形にとどまるのではなく、包括的な表現・発信形式をとるべきであるということを、プロジェクトの実施とともに体感したことは大きな価値だと言える。
〈一過性ではない芸術形式の開発、実施〉
有観客だけではない公演形態をとることにより、都内近郊の方以外にも鑑賞の機会を提供することができた。同時に、一過性のイベントで終わりがちな公演系の芸術形式において、公演ができるまでのプロセスもアーカイビング化することによって、長期的・多重的に続けられるイベントとして創出できた。実際配信期間中繰り返し視聴する鑑賞者を取得できた。このような「きわプロジェクト」の展開は今回の公演で終了したわけではなく、今後も発展の可能性を含んでいると実感している。