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活動者の声

川俣正/仙台インプログレス

活動期間2017年 7月 1日 ~ 2018年 2月 25日

活動をしてみて

成果としては、滞在・交流を通じて、プロジェクトをともに進めるパートナーとの意識が住民に生まれたことがある。また、川俣が登壇したアートノード・ミーティングや、活動報告展により、活動を広く開くことができた。

現時点での自己評価は次のとおり。
① 被災沿岸部の復興への寄与、被災地への広い関心を惹きつけることができるか(メモリアル)
国際的に活躍するアーティストである川俣氏を伊東豊雄氏らによる「みんなの家」につなげ、仙台で最も海に近い地域の課題に長期で取り組む本プロジェクトは、被災地に関心を持つ市民、アートに関心を持つ市民、メディア、行政などからの関心を惹きつけることができている。
② 仙台市の政策へのアーティストの接続、行政に「しなやかさ」が求められる経験を提供(経験)
アーティストのプランによって、建設局との連携が必要となり、市の通常業務にはない経験、また縦割りへの「横の回路」を形成することができた。
③ 地元のアーティスト、地域人材への経験、学習機会の提供(実践と学び)
町内会などとの連携を通し、「貞山運河」を取り囲む諸活動とのネットワークを形成し始めた。さらに、アーティストや地域人材の発掘、連携を求めていきたい。

川俣正/仙台インプログレス2018

活動期間2018年 4月 1日 ~ 2019年 3月 17日

活動をしてみて

本プロジェクトをすすめるアートノードは、仙台市の教育局生涯学習部所管のせんだいメディアテークの事業である。したがって、かかる費用に応じた「学びの機会設定(メモリアル、経験、実践と学びなど)」が問われており、経済波及効果などの目標は求められていない。現時点で意識されている評価ポイントは以下の通りである。

①被災沿岸部の復興への寄与、被災地への広い関心を惹きつけることができるか(メモリアル)
国際的なアーティストである川俣氏を、伊東豊雄氏らによる「みんなの家」につなげ、仙台市沿岸部地域の課題に長期で取り組む本事業は、復興への関心層、アートへの関心層、メディア、行政などから関心を惹きつけることができている。

②仙台市の政策へのアーティストの接続、行政に「しなやかさ」が求められる経験を提供。(経験)
建設局・公園課との連携など、市の通常業務を超えた経験、また縦割りへの「横の回路」を形成することができた。

③地元のアーティスト、文化事業者、地域人材への経験、学習機会の提供。(実践と学び)
「貞山運河」に関わる諸活動との関わりを形成しており、さらに、アーティストや地域人材の発掘、連携を求めていきたい。


人や地域と作品、文化と行政をつなぐ状況作りを試みる本プロジェクトにおいて、進行段階や都度の達成目標に向けた企画と働きかけとが必要となる。SOMPOアート・ファンドの助成は使途の規定が厳しくないため、本プロジェクトの変化し続ける現場に対し、予算面において無理なく一つ一つのアクティビティを検討し、効果的に実践するための機会創出を可能としている。この点がSOMPOアート・ファンドの助成を受けることの最大のメリットだと考えています。

当事者による記録活動活性化モデル形成事業(「3がつ11にちをわすれないためにセンター」関連事業)

活動期間2018年 7月 14日 ~ 2019年 3月 31日

活動をしてみて

1)自ら記録を残していくことの可能性
活動前後で、大きく変化したことは、次の二つである。①自分たちの地域を残す方法(ビデオカメラによる映像記録)を自ら手で使えるようになった。②どのような映像を残すことが出来るのか否かを考えながら、インタビューを選ぶなどのマネジメントができるようになった。
さらに「星空と路」で展示する機会を提供したことにより、映像をどのように見せていくか(編集すること)についても考えるようになってきている。また、今回の記録活動をきっかけに、震災後の居住地域移転後、関わる機会が減っていた住民同士が顔をあわせる機会の増加にもつながった。
今後は、必要に応じて技術支援を続けるとともに、映像の残し方や利活用の仕方について考えていく。

2)「話を聞きあう」空間の提供
家族、友人、職場の同僚や親しい間柄同士で、知っているようで知らなかった震災時の経験や思いがあったことが、記録された音声データから分かった。二人きりの密な空間で少し緊張感をもちながらも、安心して話せる空間を用意したことが、今回の貴重な言葉を残す結果につながったと考えられる。今後、運営方法について改善していきながら、より多くの声を集めていく。また、あわせて記録したデータの利活用について検討を重ねていく。

川俣正/仙台インプログレス・新浜

活動期間2019年 4月 1日 ~ 2020年 3月 31日

活動をしてみて

本プロジェクトは、まずは動きはじめ、そこから起こる地域住民の声を拾いながら進めてきた。「みんなの木道」は、震災後、あらためて防災林植生のためのかさ上げがなされた新浜地区の沿岸部で、沿岸部へ続く道の一部として制作された。これまでにも、地域住民の主導により史跡を巡るフットパスなどが開催され、沿岸部へ行くことができる機会はあったが、そこに木道という人が歩くことのできる作品があることで、沿岸部へ行くことの意識が明確になり、より身近に感じられるようになったのではないかと思う。
様々な調整の必要性により「みんなの橋」ができるまでは、まだ時間がかかるが、少しずつ「仙台インプログレス」の試みも根付き始め、地域住民の方々や貞山運河界隈で活動するさまざまな人々への刺激になっているようである。こうして周辺の動きが活発になることで、また「みんなの橋」実現への熱もより上がっていくことが期待できる。橋の実現に向けて引き続き調整をしながら、年ごとに、新たな作品制作による周辺環境へのアプローチに引き続き取り組んでいきたい。

岡山芸術交流2019

活動期間2019年 5月 27日 ~ 2020年 2月 26日

活動をしてみて

【課題】                                      
・前回(2016年)以上に先鋭的なアート作品が集結した今回の本展は、専門家やアート愛好者を中心に非常に高い評価を集めた一方で、「作品が非常に難解でわかりづらい」という意見も多く寄せられた。→わかりやすい解説についての工夫と、作品の理解を深めるパブリックプログラム等の実施により、多くの来場者が楽しめる仕掛けづくりが必要。      
・当初の目標を大きく上回る来場者数を記録したものの、地元における認知・理解度が充分とはいえず、岡山芸術交流が広く市民に浸透したとは言い難い。                

【次年度以降の継承・展開】                              本展(2022年を予定)へ向けて下記の点を重点的に取り組みを行うことで、上記の課題の解決を図る。                                       
・岡山芸術交流2019における課題をふまえた市民への浸透プログラムの実施        
・岡山芸術交流を支える人材(サポートスタッフなど)の継続した育成及び活躍の場の提供

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