第4回音楽祭では、メイン会場であるカトリック芦屋教会に加え、国の重要文化財であり竣工100周年を迎えたF.L.ライト設計のヨドコウ迎賓館を初めて演奏会場に加え、芦屋市、芦屋市教育委員会、兵庫県、兵庫県教育委員会の後援を得て計3日間実施した。
2日目昼間の、3歳以上のお子様から低料金で入場頂ける「子供のためのコンサート」では、日下紗矢子がスーパーキッズ・オーケストラ(兵庫県立芸術文化センター事業)と共演するとともに、多くのお子様に楽器体験をして頂く新企画も実施。そして初日「オープニングコンサート」では初めてクラリネットが登場、3日目「クロージングコンサート」は教会にピアノを搬入と、音楽祭としてはこれまでより1公演多い3日間5公演を多彩なプログラムでお届けした。
音楽祭として「かるふぁん」助成認定制度を利用するのは2回目となるが、今回から1口1万円の寄付により1枚チケットを進呈するプログラムを開始したこともあり、想定以上の寄付を集めることができた。
今回は企業、個人に呼びかけ、市民皆んなで作り上げる音楽祭でした。沢山の会社をまわり、いろんな方と出会いがありました。皆さんも街の発展を願っている事を実感しました。企業メセナ協議会に関しても皆さんにお話しさせて頂きましたがまだまだ私の住む街には、浸透していませんでした。しかし、このような制度がある事が広まりましたので企業の文化に対する接し方も変わるのではないかと思いました。今回のセミナーで山口県が国際文化交流の中心都市になって行く道が開けたと思います。これからも推し進めて行きたいと思います。
本活動においては大阪市の中心部、淀屋橋にある財界のサロン「大阪倶楽部」でのマンスリーコンサートを実施した。18世紀音楽の普及啓もうを大きな目的とし、バロック時代や古典派の作品を中心に、すそ野を広げるためにスタンダードジャズとシャンソンも取り上げた。各月の公演は次の通り。
5月には合奏協奏曲ばかりを取り上げた公演を、6月には協会所属の古典鍵盤奏者高田泰治によるチェンバロ・リサイタルを実施した。8月公演では楽団のソロ・コンサートマスター浅井咲乃のリサイタルを、9月公演では協会所属のリコーダー・ソリストの村田佳生のリサイタルを実施。12月には毎年定番となっている高田泰治リサイタル「バッハ作曲ゴルトベルク変奏曲」の公演を、1月には首席チェロ奏者鷲見敏によるバッハ「無伴奏チェロ組曲」の公演を実施した。2月はアメリカのクラシック音楽作品とスタンダードジャズを取り上げた。3月には高田泰治のチェンバロ・リサイタルを実施した。
本事業では大阪市中央公会堂と東京文化会館での定期演奏会、計9公演を実施した。4月には大阪市中央公会堂と東京文化会館でテレマンの作品をバロック楽器を使用して演奏した。7月には大阪市中央公会堂でモーツァルトが実際に1783年にウィーンで行った公演の再現公演を、東京文化会館では高田泰治のチェンバロ・リサイタルを、それぞれ実施した。10月には大阪市中央公会堂で1829年にメンデルスゾーンが行ったバッハのマタイ受難曲蘇演を再現し、11月には東京文化会館でバッハ作曲「ブランデンブルク協奏曲」全曲公演を実施した。12月には毎年恒例となっている高田泰治リサイタル「バッハ作曲ゴルトベルク変奏曲」の公演を東京文化会館で実施した。1月には大阪市中央公会堂でメンデルスゾーンを取り上げた公演を、東京文化会館で首席チェロ奏者鷲見敏によるバッハ「無伴奏チェロ組曲」全曲公演を実施した。
活動をしてみて
本事業は国内外の著名な講師陣の指導による世界レベルの若手音楽家の育成と地域音楽文化の振興、さらには石川発の芸術文化を国内はもとより国外にも広く発信することを目的に、1998年から開催しており、2023年で25周年を迎えた。
今年度は、25周年記念として、IMA卒業生を出演者として迎えたコンサートや県内者向けの体験レッスンを開催し、多くの県民の方に質の高い演奏を聴く機会を提供するとともに、本県における音楽文化の担い手の育成につなげた。
今後とも、世界に羽ばたく若手音楽家を輩出するために、本県の担い手となる若手音楽家を育成し、ひいては本県の音楽文化の振興と発信に努めてまいりたい。