本活動の成果:子どもの詩を能楽師が朗読する新たな試みが予想以上にすばらしく、作者である子どもたちからは「はずかしかったが、別の世界に連れていってもらえた」とよろこびの声が聞かれました。能を初めてご覧になる方が多かったので、活発な質疑応答がなされ、交流を深めることができました。
本活動による効果:屋久島の公共施設3ヶ所にて昼夜公演を、また山尾三省さんの18回忌と屋久杉2ヶ所に奉納と、6回公演により、屋久島全域、鹿児島、関西・東京から参加していただくことができました。紀元杉では韓国の方から「いいパフォーマンスですね。私もここで歌いたいです」、仏陀杉では若いご夫妻から「お腹の子どもがすごく反応しています。いい胎教になりました」と言われました。
本活動の創作謡「聖老人」ダイジェスト版を YouTube https://youtu.be/d6lQ2gvRBEg にアップロードしていますので、ご高覧いただきますれば幸いです。
今回の舞台は、コロナ禍でどのように活動していくかが課題でした。当初予定していた会場もコロナワクチン接種会場となったために変更となり、かなり状況は変わりました。
「with Corona」こんな時期だからこそできる、ここでだからこそできるものを、今、この時に届けたい。そう思いながら、参加者全員で頑張ってきました。残念ながら、生での舞台を届けることは叶いませんでしたが、ライブ配信とDVD販売という形で届けることができました。今回の舞台を安心して実現できたのも、この助成金のおかげです。こどもたちも、どんな状況下でもできることをできる形で動いていくことの大切さ、そしてそれが実現できた時の達成感が得られたのではないかと思います。これからも活動支援をしていただければ幸いです。
開催日が平日金曜日19:00、学生さんは試験週間と重なり、集客が一番難しい状況でした。またメセナを通しての寄付は集まりませんでしたが、クラウドファンディングは返礼品がチケットと出演者との交流会があり、こちらに寄付をしていただきました。
作品は生演奏の迫力と声色掛け合い活弁がとても素晴らしく、より良くして再演出来たらよいな、思っております。
調和を保ちながら異文化を受け入れて多民族国家を形成しているシンガポール。International Friendship Youth Campは、そのシンガポールに1週間身を置き、アートをツールとして、アジアの同世代と交流し視野を広げることを目的としている。今回、日本からは特に生活環境に恵まれているとは言えない3人の青少年を選抜し参加させた。なるべく通訳(アテンド)が介在しないよう遠くから見守る形で交流を促したところ、言葉の壁を感じながらもアートをとおして理解し合う姿勢が見られた。「Zoo Project」での共同作業では、当初翻訳サイトをつかっていたものの、訳も分からず制作の手伝いをさせられるうちに、何を作ろうとしているのか、何故この作業が必要なのかが理解でき、後は制作行為そのものが言葉の役割を果たすようになった。それゆえになおさら、翌日の展示作業は楽しかったようで時間を忘れて作業に没頭していた。一緒に物を作ることで、だれでも一つになれる、ということが理解できたようだ。
いくつものプログラムの中で特筆すべきは、Little Arts Academyで年少の子どもたちの美術製作をアシストした経験である。恵まれない環境の子どもをシンガポールの社会がどう助けようとしているのか、アートという表現手段が人にとってどれほど重要か、そしてアートをとおして自分が出来ることは何か、を考えるきっかけになった様子で、どの参加者もまたシンガポールへ行く機会があれば、あの場所に戻って子どもたちを助けたいと語っていた。
今回のプログラムはシンガポールの主催者がメインで計画・運営した。お国柄か、ぎりぎりまで細かい点(時間、移動手段など)に変更があり、来年以降は細かい点も私たちが関わるべきかもしれないとも思うが、これによって参加者もシンガポールの人のおおらかな国民性を理解できたようにも感じる。また同じように、この1週間で各国の参加者のそれぞれの国民性を見せられたことで、色々な人がいる、皆が同じではない、という当たり前のことを改めて肌で感じたようだ。
帰国に際しては、三者三様にもっと英語を勉強したいと意欲を燃やしていたことが印象的だった。そして、今回のキャンプの感想として次のようなコメントを得た。「盲目のアーティストのアート作品がとても素晴らしいと思いました。無機質な針金で出来ているのに、表情が浮かんでくるようで、素敵だなぁと思い目を奪われました。不安そうに、しかし上を見上げて踏み出す姿に、自分と重ねるところがありました。」「隣で平然と話していた人が舞台の上で演奏している。すごいと思う気持ち反面、悔しい、自分の無力さが恥ずかしかった。努力してきた人間としてこなかった人間の差を実感した。」「勇気を出して、グループの中に入っていけたことが自分自身でまずは評価したいです。」このキャンプがそれぞれに自分自身を見つめる機会になったことを、主催者として大変うれしく、来年以降も開催できるよう努力していきたいと考えている。
最後になってしまいましたが、今回は資金の心配をすることなく、恵まれない環境の青少年のためにキャンプ運営に集中できました。ホテルオークラ東京様に心から御礼申し上げます。ありがとうございます。
活動をしてみて
この東京国際ろう映画祭の特徴が国内外も含めるろうにまつわる映画祭であること、当事者が先頭を切って運営を行っていることなど様々なユニークな要素で構成されているからか、ダイバシティに対する関心が高まっている影響か、今回TBSラジオやTVニュースなど様々な媒体が第二回東京国際ろう映画祭を取り上げていただいた。そのお陰で当映画祭への注目度が上がり、普段から手話に関わりのない聴者が第一回と比較して目立った印象だった。目標の動員人数も1,700人を越えて約2,000人が来場、参加者からのアンケートで200以上のご感想とご意見を頂き、異文化が交わる場、聾者と聴者を越えたプログラムの在り方に好意的な声が数多く寄せられた。聴者にとっても刺激的な空間であったとともに、聾者にとっても様々な社会の在り方を考える絶好の機会になったことがアンケートから伺えた。また聾者・聴者のクリエイターの他、アジア含む海外各地のディレクター計18名を招聘したことで、今後の展開においてネットワークの基盤を創り上げられた他、映画公募部門では大学生が撮影した映画や聾ならではの表現が詰まった映画などが上映できたことは、未来への新しい芸術の表現の誕生を予感させるものだった。
他、情報保障で日本語・日本手話・国際手話・アメリカ手話・文字による英語・日本語を提供する環境を整えた結果、音声言語と視覚言語、国と国、とより多様性に富んだ映画祭となり、共生社会の在り方について一つのモデルを示す映画祭に繋がる一歩になった。
今回のテーマは「可能性」。次から次へと迫りくる変化の波に私たちはどのように受け止めていくか、人々に問いを投げかけたいという狙いもあり、聾者の世界だけの問題に留まらない、そして撮影技術といった技巧のみに終始しない、普遍的な問いを持つ映画をできるだけ選び、同じ内容に偏らないように上映プログラムを組んだ。その結果、31本と上映本数が多くなってしまいましたが、今まで日本で知られることがなかった作品の存在を東京に共有できたことは大きな成果の一つです。実際に映画祭終了後、様々な所から東京国際ろう映画祭で上映された映画の自主上映の問い合わせが来ていることから、映画芸術の発展に少なからずとも寄与できたと捉えている。また上映後のアフタートークやシンポジウムで国内外のゲストと実りのある重厚なトークセッションを行えたことで、映画業界における聾者の立ち位置や役割を考えていくにおいて、ろう映画祭の役割は大きいことを改めて認識させられた有意義な時間だった。