助成認定制度の利用により、前年度に比べ、高額(1万円以上)の寄付者数が増えた。
ぜひ継続して本制度を利用していきたい。
今回、初めてメセナ協議会の認定を頂きました。助成をお願いするという初めての試みに挑戦してみて「この活動があったからこそ、真剣に色んな方達に向き合っていけた」と思っています。
いかに日頃から人とのつながりを大切にしていかなければならないかという事を改めて学んだ思いです。結果、3件の助成を頂きました。感謝の思いでいっぱいです。
それだけでなく、「人材育成」「社会貢献」「レビューの発展」という目標を掲げ、自分達だけでなくもっと広がりをもった活動に出来たのではないかと思っています。
当助成制度を利用した寄付者・寄付金額共に、昨年度より増加した。
また昨年度から継続の寄付者も多く、当事業における助成制度の定着を感じた。
ただ寄付金額規模に対する手数料の負担が大きいため、
次年度の利用については、寄付者からのアンケートを踏まえて検討していきたい。
今回、助成金をいただき、本事業を実施したことで、目標とする来場者数30万人を達成することができ、開催による経済効果についても、全国の経済波及効果16億5,830万円とパブリシティ効果13億0,018万円を合わせた、29億5,848万円と推計いたしました。
また、参加者数は目標に掲げていた10万人には達しなかったものの、「共につくる、参加する芸術祭」というコンセプトのもと、作品制作の過程に多くのサポーター(ボランティア)や市民が参加するなど、アーティストと市民との間で様々な文化的交流が行われました。閉幕後も、サポーター有志により、さいたまトリエンナーレを振り返るシンポジウム(さいトリ未来会議2016)が開催されたり、サポーターによるトリエンナーレの記録集が作成される(6月発売予定)など、市民の文化芸術活動をサポートする取組が継続されることで、「文化芸術都市さいたま市」の認知度向上及び機運の醸成が成されたと考えております。
さいたまトリエンナーレ2016では、「場所性を重視し、遊休施設や屋外空間を活用してプロジェクトを展開する」ことを特徴の一つとして、開催テーマに照らして、それぞれ異なる3つのエリアを選定したうえでプロジェクトを展開しました。その結果、場所性にこだわった作品ができあがり、トリエンナーレが地域の魅力を再発見するきっかけとなったと考えております。
その一方で、こういった場所におけるプロジェクトの展開は、既存の芸術・文化のための施設での開催と異なり、ふさわしい場所の選定に時間がかかるなど、会場の確保が困難であったことが今後に向けての課題と考えております。
文化は長い歴史と風土の中で育まれていくものであり、時間をかけて文化の振興を図る必要があることから、今回のような国際芸術祭については、継続的に開催したいと考えております。
次回の開催については、今回の事業の評価を踏まえながら、東京オリンピック・パラリンピックの文化プログラムとしての実施も視野に入れ、開催時期や手法等の見直しも含めて、検討していきたいと考えております。
報告画像① 大友良英+Asian Music Network《Ensembles Asia Special》(2016)
photo : KUTSUNA Koichiro, Arecibo
報告画像② アイガルス・ビクシェ《さいたまビジネスマン》(2016)
photo : KUTSUNA Koichiro, Arecibo
報告画像③ 川埜龍三《犀の角がもう少し長ければ歴史は変わっていただろう》(2016)
photo : KUTSUNA Koichiro, Arecibo
報告画像④ 目 《Elemental Detection》(2016)
photo : KINUGASA Natsumi
報告画像⑤ ユン・ハンソル《サイタマ・フロンテージ》(2016)
photo : KUTSUNA Koichiro, Arecibo
活動をしてみて
2015年京都から3か年計画で始まった、工芸の祭典、21世紀鷹峯フォーラム。「100年後の工芸」のために、従来の枠組みを超えた連携を呼びかけ、会期中、趣旨に賛同し連携に参加する機関の自主的な事業実施と、鷹峯ならではの横断的な組み合わせによる各種の新しい取組となる事業実施によって構成されています。2016年の今回、工芸の美術館博物館が林立し教育機関・研究機関を多数擁す工芸の集積地であり「消費地」である東京では、良き使い手を増やすため工芸と現代生活を繋ぎなおす案の構築、連携規模の拡大とともに産業界の参加を仰ぐこと、京都・東京・石川金沢を中核に全国に連携関係を構築する機会となることを副目標とし企画いたしました。100の連携を目指してスタートし、最終的には111の機関の参加があり、そこでは複数の作り手団体、教育機関、文化系・産業系の振興団体が横断的に協力し合う関係ができました。なお、優良著名企業の皆様に祭典へのご協力をいただくことができ、予想よりも大幅に経費を抑えて開催することができました、今後も産業界のみなさまには、積極的に日本の工芸をインスパイアし高揚し活用する事業構築にご参加を仰ぎたいと考えております。全国に連携関係を拡げていく活動はまだまだ始まったばかりで小さいと言えますが、来年の石川・金沢における第三回においては「工芸と観光」元年として、全国規模のネットワーク構築を目標に活動を続けてまいります。
本実行委員会の活動が企業メセナ協議会によって2021ArtsFundの認定を受けていることは誠にありがたく、2軒がこの制度を通じて資金提供をくださいました。活動型ファンドとして、次年度の石川・金沢においての活動もご支援をいただきたくどうぞよろしくおねがいいたします。